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突然、水道から水が出なくなると本当に困りますよね。料理や掃除、飲み水など、生活に欠かせない水が使えないと、不安やストレスが一気に押し寄せます。しかし、心配しないでください。多くの場合、原因を正しく特定し、適切な対処をすれば、意外と簡単に問題を解決できます。
この記事では、水道の水が出なくなる原因を初心者にも分かりやすく詳しく解説し、具体的な解決方法をご紹介します。また、専門業者に依頼すべきケースや信頼できる業者の選び方についても詳しく説明します。この記事を読むことで、急な水トラブルにも冷静に対応できる知識を身につけましょう!
結論:水が出ない場合は、まず元栓や止水栓を確認し、フィルターの清掃や凍結対策など、簡単な方法から試してみてください。それでも解決しない場合は、専門業者への依頼が確実です。
【30秒セルフ診断】まずはここを順に確認
![[30-Second-Self-Diagnosis]-First,-check-these-in-order](https://maintenance-note.com/wp-content/uploads/2025/11/A2554F73-8995-4E91-9955-88429040D8C0.png)
水が出ない原因は多岐にわたりますが、まずは現状を把握して原因を絞り込むことが最優先です。闇雲に業者へ連絡する前に、以下の手順で診断を行ってください。これにより「自分で直せるか」「誰に電話すべきか」が即座に判明します。
- 家中か一部(どっち?)→判定フロー
- 元栓・各止水栓・メーターの“動き”で分かること
- 給湯器リモコンの表示/ブレーカー・ガスメーター確認
- 近隣・自治体の断水情報チェック
家中か一部(どっち?)→判定フロー
まずは、水が出ない場所が「家中のすべての蛇口」なのか、「特定の蛇口(キッチンだけ、トイレだけなど)」なのかを確認してください。これによって原因の所在が大きく異なります。
- 特定の蛇口だけ出ない場合
- その蛇口自体の故障や、直下の止水栓が閉まっている可能性が高いです。この場合、家全体の給水システムには問題がありません。その箇所の止水栓が開いているか確認し、フィルター(エアレーター)の詰まりを掃除することで解消することが多いです。
- 家中のすべての水が出ない場合
- このケースは緊急度が高く、元栓の閉鎖、断水、給水ポンプの故障、あるいは凍結などが疑われます。個別の蛇口の問題ではなく、家に水を送る「大元の供給」にトラブルが起きています。次のステップで、メーターや元栓の状況を確認する必要があります。
元栓・各止水栓・メーターの“動き”で分かること
家中の水が出ない場合、屋外(マンションならパイプシャフト内)にある水道メーターと元栓を確認してください。ここを見ることで、水が敷地内まで来ているかどうかが分かります。
- 元栓(バルブ)の状態
- 元栓が時計回りに回され、閉まっていないか確認します。引っ越し直後や工事の後に閉めっぱなしになっているケースがあります。反時計回りに回して開く場合は、単なる閉栓が原因です。
- パイロット(コマ)の動き
- メーターの中にある銀色や赤色のコマ(パイロット)を見てください。家中の蛇口を閉めているのにパイロットが回っている場合は、どこかで「漏水」しているため、安全装置が働いているか、配管が破裂している可能性があります。逆に、蛇口を開けているのにパイロットが全く動かない場合は、そもそも敷地まで水が来ていません。地域断水や本管のトラブルを疑いましょう。
給湯器リモコンの表示/ブレーカー・ガスメーター確認
「お湯だけが出ない」のか「水もお湯も出ない」のかを確認することも重要です。お湯だけが出ない場合は、水道ではなく給湯器のトラブルです。
- 給湯器のリモコン
- エラーコードが表示されていないか確認してください。「111」や「11」などのコードは点火不良やガス供給の問題を示唆しています。リモコンの電源を一度切り、再起動することで直ることもあります。
- ブレーカーとガスメーター
- マンションなどの場合、水を汲み上げるポンプが電気で動いていることがあります。停電していないか、共用部のブレーカーが落ちていないかを確認しましょう。また、ガスが止まっていると給湯器が動かず、お湯が出ません。ガスメーターの復帰ボタンが点滅していないかも併せてチェックが必要です。
近隣・自治体の断水情報チェック
自宅の設備に異常が見当たらない場合、地域全体で断水が起きている可能性があります。自分だけの問題ではないため、外部の情報を集める必要があります。
- 近隣の状況
- 窓を開けて近所の様子を見てください。近隣住民も外に出て騒いでいたり、給水車が来ていたりする場合は、地域的な断水や水道本管の破裂事故が考えられます。マンションであれば、隣の部屋の人に「水は出ていますか?」と聞くのが最も早い確認方法です。
- 自治体・水道局のアナウンス
- スマホで「〇〇市 断水情報」「〇〇水道局 工事」と検索してください。緊急工事や計画断水の情報がリアルタイムで更新されていることがあります。また、災害時には自治体の防災無線や公式SNS(Twitterなど)が最も早い情報源となります。
水道の水が出ない原因を特定する方法

水道の水が出ないとき、まずは原因を正確に特定することが重要です。原因を知ることで、適切な対処法を見つけることができます。以下では、原因を特定するための初期チェックポイントや、状況別の考えられる原因について詳しく解説します。
- 最初に確認すべき基本チェックポイント
- 一部の蛇口だけ水が出ない場合の原因
- 家全体で水が出ない場合の原因
最初に確認すべき基本チェックポイント

水が出ないときは、まず簡単に確認できる基本的なポイントからチェックを始めましょう。
元栓や止水栓の確認


元栓は敷地内や玄関付近の水道メーター周辺に設置されており、閉まっていると家全体で水が止まります。
元栓の確認
元栓は敷地内や玄関付近の水道メーター周辺に設置されており、閉まっていると家全体で水が止まります。
- 確認方法
- 元栓のバルブを見つけ、反時計回りにゆっくりと回して開けてください。メーターのパイロットが回転すれば水が注水されています。

止水栓の確認
各設備(キッチン、洗面所、トイレなど)ごとに設置されている止水栓も確認が必要です。
- 確認方法
- 蛇口の下部や近くにある止水栓を探し、マイナスドライバーで反時計回りに回して開けましょう。
近隣での断水状況を確認

- 自治体の情報をチェック
- 断水が原因で水が出ない場合もあります。自治体の公式サイトや防災アプリで断水情報を確認しましょう。
- 近隣住民への確認
- 近所の方に状況を尋ねることで、地域全体の問題かどうかを把握できます。
一部の蛇口だけ水が出ない場合の原因

特定の蛇口のみで水が出ない場合、以下の原因が考えられます。
フィルターやエアレーターの詰まり


蛇口の先端にあるフィルター部分に、水垢やゴミが溜まっている可能性があります。
蛇口自体の故障
ハンドルを回しても手応えがない、または水漏れが見られる場合、蛇口内部の部品が故障している可能性があります。
対処法
- 蛇口の交換
自分で交換する場合は、必要な工具を準備し、交換方法を確認しましょう。 - 専門業者への依頼
難しいと感じる場合や自信がない場合は、専門の業者に依頼するのが安心です。
家全体で水が出ない場合の原因

家中の水栓から水が出ない場合、以下の原因が考えられます。
水道管の凍結

冬場に気温が下がると、水道管が凍結し、水の流れが止まることがあります。
- 確認方法
- 蛇口をひねっても水が出ない、配管や蛇口が極端に冷たい。
水道料金未払いによる供給停止
水道料金の未払いがある場合、水道局が供給を停止することがあります。
- 確認方法
- 請求書やオンラインサービスで未払いがないか確認しましょう。
“水圧が弱い”と“全く出ない”の見分け方

「水が完全に出ないわけではないが、チョロチョロとしか出ない」という場合、完全な断水とは対処法が異なります。水圧の変化はトラブルの前兆であることも多いため、正しく見分ける必要があります。
- 吐水量テスト(1L計量/10秒目安)と基準
- エア混入・赤水・濁りが出る時の安全な放水手順
- 出ない=断水/閉栓/凍結/機器停止に絞り込むコツ
吐水量テスト(1L計量/10秒目安)と基準
感覚的に「弱い」と感じるだけでなく、客観的な数値で判断すると業者への説明もスムーズです。簡単なテストを行ってみましょう。
- テスト方法
- 1リットルの計量カップやペットボトルを用意し、蛇口を全開にして何秒で満タンになるか計測します。一般的に、10秒〜15秒程度で1リットル溜まれば、生活に支障のない正常な水圧(毎分4〜6リットル以上)といえます。
- 判断基準
- 満タンになるのに20秒以上かかる場合は、明らかに水圧不足です。給水管のサビ詰まり、止水栓が半開き、あるいは減圧弁の不具合などが考えられます。複数の蛇口で同じ症状が出るなら大元の問題、一箇所だけならその器具の不具合と判断できます。
エア混入・赤水・濁りが出る時の安全な放水手順
断水復旧後や工事の直後は、水と一緒に空気(エア)が混ざり、ゴボゴボと音を立てて白濁した水が出ることがあります。また、配管内のサビが剥がれて「赤水」が出ることもあります。
- 正しい放水方法
- いきなり全開にすると、エアの圧力で水が跳ねたり、配管に衝撃(ウォーターハンマー)を与えたりします。まずは少しだけ蛇口を開け、空気をゆっくり抜いてください。
- 濁りの対処
- 透明になるまで水を出し続けてください。赤水や濁り水は飲用には適しませんが、数分流し続ければ解消する場合がほとんどです。5分以上流しても改善しない場合は、配管の破損や本管の問題の可能性があるため、水道局へ連絡が必要です。浄水器を通さず、散水栓や単水栓で放水するのがフィルターを詰まらせないコツです。
出ない=断水/閉栓/凍結/機器停止に絞り込むコツ
「一滴も出ない」という状況は、物理的に流路が遮断されていることを意味します。原因は主に4つに絞られます。
原因の切り分け
- 断水:地域全体の問題。水道局情報を確認。
- 閉栓:料金未納や引越し手続き漏れ。水道局へ連絡。
- 凍結:気温が氷点下の日。配管を温める。
- 機器停止:マンションの受水槽ポンプ故障。管理会社へ連絡。
これらを順に消去法で確認してください。特に冬の朝であれば「凍結」、引っ越し直後なら「閉栓」、集合住宅なら「ポンプ停止」の可能性が高くなります。原因が特定できれば、無駄な修理費用を払わずに済みます。
水道の水が出ない主な原因と対処法

原因を特定したら、次は具体的な対処法を知ることが大切です。ここでは、水道の水が出ない主な原因ごとに、効果的な対処法を詳しく解説します。
- フィルターやエアレーターの清掃方法
- 水道管の凍結によるトラブル
- 元栓・止水栓のトラブル
- 給湯器の故障
- 水道料金未払いによる供給停止
- 配管の破損や漏水
- 受水槽の故障
フィルターやエアレーターの清掃方法

蛇口の先端にあるフィルターやエアレーターが詰まっていると、水の出が悪くなります。
簡単に行える清掃手順
- 蛇口の先端を取り外す:反時計回りに回すと外れます。
- フィルターを洗浄する:中性洗剤とブラシで汚れをしっかり落とします。
- すすいで元に戻す:十分にすすいでから、元の位置に戻します。
定期的なメンテナンスの重要性
- 水質の維持:清潔なフィルターは水質を保ちます。
- トラブル予防:詰まりを防ぐことで、水圧低下などのトラブルを避けられます。
水道管の凍結によるトラブル

寒い季節になると、水道管が凍結して水が出なくなることがあります。これは外気温が低下し、水道管内の水が凍ることで起こります。
凍結しているか確認するポイント
- 蛇口をひねっても水が出ない場合
- 全く水が出ない、またはポタポタとしか出ない場合は、凍結の可能性が高いです。
- 配管や蛇口が極端に冷たい
- 手で触れてみて、異常に冷たくなっている場合は、凍結している可能性があります。
安全に凍結を解消する方法

- タオルを凍結部分に巻く
直接熱を加えると配管が破裂する恐れがあるため、まずはタオルで包んで保温します。 - ぬるま湯をゆっくりとかける
熱湯ではなく、40℃程度のぬるま湯をタオルの上からゆっくりとかけて解凍します。 - ドライヤーで温風を当てる
タオルを巻いたままドライヤーの温風を当てて、徐々に温めます。
注意:熱湯を直接かけると配管が破裂する危険性がありますので、必ずぬるま湯を使用してください。
自分にできる凍結防止対策
- 夜間に水を少し流す
- 水を細く出しっぱなしにしておく。
- 保温材を巻く
- 配管や蛇口に専用の保温材を巻きつける。
元栓・止水栓のトラブル

元栓や止水栓が閉まっていると、水は供給されません。工事や点検の後に開け忘れることが多いので、確認してみましょう。
元栓・止水栓の場所と正しい開け方

- 元栓の場所
- 一般的に、敷地内や玄関付近の水道メーターの近くに設置されています。
- 止水栓の場所
- キッチンや洗面所など、各設備の下部に設置されています。
正しい開け方

- 元栓を開ける
- バルブを反時計回りにゆっくりと回して開けます。
- 止水栓を開ける
- マイナスドライバーを使用して、反時計回りに回します。

開閉時の注意点とトラブル防止策
- 一気に全開にしない
- 急に開けると水圧で配管が損傷する恐れがあります。ゆっくりと調整しながら開けましょう。
- 定期的な確認
- 元栓や止水栓の状態を定期的にチェックすることで、トラブルを未然に防げます。
給湯器の故障

給湯器の不具合が原因で、水が出ない、またはお湯が出ない場合があります。
給湯器が原因で水が出ない場合の症状
- お湯だけが出ない
- 水は出るが、お湯が出ない場合は、給湯器の故障が疑われます。
- エラーメッセージの表示
- 給湯器のリモコンにエラーコードが表示されている。
- 異音や異臭がする
- 給湯器から普段と違う音や匂いがする。
給湯器のリセット方法と手順

- 電源をオフにする
給湯器の電源スイッチをオフにします。 - 5分程度待つ
内部のリセットが行われるまで待機します。 - 再度電源をオンにする
電源を入れ直し、正常に動作するか確認します。
リセット後の動作確認方法
- お湯が出るか確認
- 蛇口を開けてお湯が出るかチェック。
- エラーメッセージの有無
- リモコンにエラー表示がないか確認。
注意:何度もリセットを繰り返すと機器に負担がかかるため、改善しない場合は専門業者に相談しましょう。
水道料金未払いによる供給停止

水道料金の未払いがあると、水道局から供給が停止されることがあります。
未払いの確認方法と対処手順
- 請求書や通知書を確認
- 未払いがないか確認。
- オンラインサービスの利用
- 水道局のウェブサイトで確認できる場合もあります。
- 速やかな支払い
- 未払いがあった場合は、すぐに支払いを済ませましょう。
支払い後の水道復旧までの流れ
- 水道局に連絡する
支払いが完了したことを伝え、供給再開の手続きを行います。 - 再開日時を確認
供給が再開される日時を確認します。 - 水が出るか確認
指定された時間以降に水が正常に出るか確認します。
配管の破損や漏水

配管の破損や漏水が原因で、水が出なくなることもあります。
配管トラブルの兆候と確認方法
- 地面や壁が湿っている
- 普段湿っていない場所が濡れている場合。
- 水道メーターが回り続ける
- 水を使っていないのにメーターが動いている。

専門業者に連絡する際のポイントと注意事項

- 元栓を閉める
被害拡大を防ぐために、すぐに元栓を閉めます。 - 状況を詳しく伝える
業者に連絡する際、現状をできるだけ詳しく説明します。 - 信頼できる業者を選ぶ
後述の「信頼できる業者の選び方」を参考にしてください。
受水槽の故障

マンションやアパートなどの共同住宅での問題
- ポンプの故障や受水槽自体のトラブルが原因となります。
- 管理会社や大家さんに連絡して対処してもらいましょう。
【集合住宅】受水槽・加圧ポンプ・直結方式の違い

マンションやアパートで水が出ない場合、戸建てとは給水の仕組みが異なります。「受水槽」や「ポンプ」という共用設備が関わっているため、自分の部屋だけの問題ではないことが多いのです。
- 停電・タイマー復帰・ポンプ異常で“全戸と一部”の違い
- 管理会社へ伝えるべき情報テンプレ(時刻/系統/階/他戸の状況)
- 屋上・機械室は触らない:安全上のNG
停電・タイマー復帰・ポンプ異常で“全戸と一部”の違い
集合住宅の給水方式には、ポンプで水を屋上に上げるタイプや、圧力をかけて各戸に送るタイプがあります。これらは電気で動いているため、停電や故障の影響を直接受けます。
- 全戸で水が出ない
- 建物全体のポンプが停止している可能性が高いです。落雷による停電や、ポンプの制御盤の故障が考えられます。この場合、自分一人の力ではどうにもなりません。すぐに管理会社へ通報が必要です。
- 一部(高層階など)だけ出ない
- 加圧ポンプの圧力不足や、特定の系統のバルブトラブルが疑われます。また、メンテナンス後の「空気噛み」で一時的に出にくくなっていることもあります。他の階の住人と情報交換することで、原因が建物全体なのか特定階なのかが見えてきます。
管理会社へ伝えるべき情報テンプレ(時刻/系統/階/他戸の状況)
管理会社に連絡する際、感情的に「水が出ない!」と伝えるだけでは、対応が遅れることがあります。担当者がすぐに業者を手配できるよう、正確な情報を伝えましょう。
伝達用テンプレート
- 発生時刻:「今朝の7時頃からです」
- 範囲:「キッチンもトイレも、お風呂も全滅です」
- 他戸の状況:「隣の部屋の方も出ないと言っています」
- 事前の予兆:「昨晩から水の出が悪かったです」
- 自身の確認:「元栓は開いています。玄関のメーターも回っていません」
これらを整理して伝えることで、管理会社は「ポンプの故障だ」「受水槽の水切れだ」と当たりをつけやすくなり、復旧までの時間が短縮されます。
屋上・機械室は触らない:安全上のNG
水が出ないと焦って、共有部分のポンプ室や屋上の受水槽を見に行こうとする人がいますが、これは絶対にやめてください。
- 危険性と責任
- ポンプ室には高電圧の設備があり、素人が立ち入ると感電事故につながる恐れがあります。また、誤ってバルブを操作してしまい、建物全体の給水システムを壊してしまうと、莫大な損害賠償を請求される可能性があります。
設備の不具合はプロの領域です。入居者ができるのは「状況の確認と報告」までと心得ておきましょう。勝手な操作は事態を悪化させるだけです。
【賃貸】費用負担と責任の分界点
![[Rental]-The-dividing-line-between-cost-burden-and-responsibility](https://maintenance-note.com/wp-content/uploads/2025/11/33FB603C-5DC4-422F-89F3-B4B0B5F6913A.png)
賃貸物件で水が出ないトラブルが起きたとき、一番気になるのが「修理費用は誰が払うのか」という点です。原則として、原因の場所と過失の有無によって責任の所在が決まります。
- 共用部(メーター一次側/受水槽/ポンプ)=原則オーナー・管理
- 専有部(蛇口・止水栓・給湯器)と“過失”の扱い
- 連絡の順番:管理→(指示があれば)指定業者→結果共有
共用部(メーター一次側/受水槽/ポンプ)=原則オーナー・管理
水道メーターよりも外側(道路側)や、建物全体の設備に関するトラブルは、入居者の責任ではありません。
- オーナー負担の範囲
- 受水槽のポンプ故障、敷地内の埋設管の破裂、共用部の漏水などは、物件のオーナーや管理会社が修理費用を負担します。これらは建物を維持管理する義務の一部だからです。
入居者が業者を勝手に呼んで修理してしまうと、後から費用を請求できなくなるトラブルがあります。共用部の問題と思われる場合は、必ず管理会社を経由して対応してもらいましょう。
専有部(蛇口・止水栓・給湯器)と“過失”の扱い
室内の蛇口や給湯器など、専有部分のトラブルについては、状況によって判断が分かれます。ポイントは「経年劣化」か「入居者の過失」かです。
- オーナー負担(経年劣化)
- 普通に使っていて蛇口が壊れた、給湯器が寿命で動かなくなった場合は、オーナー負担で交換・修理となります。
- 入居者負担(過失)
- 「冬場に水抜きを忘れて凍結・破裂させた」「物をぶつけて蛇口を折った」といった場合は、入居者の過失(善管注意義務違反)となり、修理費用は自己負担になります。特に凍結トラブルは入居者責任とされることが多いため、冬場の管理には十分注意が必要です。
連絡の順番:管理→(指示があれば)指定業者→結果共有
賃貸でのトラブル対応は「連絡の順番」を間違えないことが重要です。自己判断で動くと、費用トラブルの元になります。
正しいフロー
- 管理会社(大家)へ連絡
状況を報告し、指示を仰ぐ。 - 指定業者の手配
管理会社が提携業者を手配してくれることが多い。 - 指示があれば)自分で手配
「急ぎなら近くの業者を呼んでください」と言われた場合のみ、自分で探す。 - 領収書・報告
自分で費用を立て替えた場合は、必ず領収書と作業報告書をもらい、管理会社へ送付する。
「夜中で管理会社と繋がらない」という緊急時以外は、この手順を守るのが鉄則です。24時間サポートに入っている場合は、そちらの窓口を利用しましょう。
【未納/開栓手続き/引っ越し直後】“閉栓”が原因のとき
![[Unpaid/Opening-procedure/Immediately-after-moving]-When-the-cause-is-a-"shutoff"](https://maintenance-note.com/wp-content/uploads/2025/11/22A321BC-9DAA-4186-886C-B7D09D8D4C49.jpg)
故障ではなく、手続き上の問題で水が出ないケースも意外と多いものです。特に引っ越しシーズンや、支払いが滞っていた場合に発生します。
- 開栓申込みの流れと必要情報(住所/名義/メーター番号)
- 再開までの目安と当日やること(元栓位置・立会い有無)
開栓申込みの流れと必要情報(住所/名義/メーター番号)
引っ越し当日に水が出ない場合、ほとんどは「開栓手続き」の忘れです。電気やガスと違い、水道は立ち会いが不要なことが多いため忘れられがちです。
- 手続きの手順
- 管轄の水道局の「お客様センター」へ電話するか、WEBサイトから申し込みます。「今日から使いたいです」と伝えましょう。
必要な情報
- 契約者の氏名
- 新居の住所(アパート名・部屋番号まで正確に)
- 連絡先電話番号
- (分かれば)玄関ドアやポストにある「水栓番号(お客様番号)」
水栓番号が分かると特定がスムーズですが、分からなくても住所で照会可能です。
再開までの目安と当日やること(元栓位置・立会い有無)
申し込みをしてから実際に水が出るようになるまでの時間は、自治体によって異なります。
- 再開のタイミング
- 平日や土曜日の営業時間内であれば、電話をしてから数時間以内で開栓作業に来てくれることが多いです。ただし、夕方以降や日曜・祝日は即日対応できない自治体もあります。その場合は、翌営業日の対応となります。
- 自分で開けるケース
- 「元栓は閉めていませんので、ご自身で開けてください」と指示されることがあります。その場合は、玄関横のメーターボックスを開け、自分でバルブを回せばすぐに水が使えます。このパターンであれば、作業員を待つ必要はありません。
停電が原因のとき(戸建/集合での違い)

台風や落雷で停電した際、水まで出なくなることがあります。「電気と水道は関係ない」と思いがちですが、現代の住宅設備は電気で制御されていることが多いのです。
- 給湯器・井戸ポンプ・受水槽ポンプの復電後チェック
- ブレーカーの戻し方とやってはいけない誤操作
給湯器・井戸ポンプ・受水槽ポンプの復電後チェック

停電が復旧しても、水が出ない、あるいはお湯が出ない状態が続くことがあります。機器がエラーを起こして停止している可能性があるため、リセット作業が必要です。
- 井戸ポンプ・受水槽ポンプ
- 戸建てで井戸水を使っている場合や、マンションの給水ポンプは、停電で停止します。電気が戻っても、制御盤のスイッチが「停止」のままになっていることがあります。マンションの場合は管理会社が対応しますが、戸建ての井戸ポンプは自分で再起動ボタンを押すか、コンセントを抜き差ししてリセットを試みてください。
- 給湯器の時間設定
- 停電から復帰した後、給湯器のリモコンの時計が「0:00」で点滅していることがあります。時計が狂っていると、予約運転などが正常に働かない場合があります。取扱説明書に従って時刻を再設定し、お湯が出るか確認しましょう。
ブレーカーの戻し方とやってはいけない誤操作
停電解消後、ブレーカーが落ちている場合は上げる必要がありますが、順序があります。
正しい手順
- アンペアブレーカー(大元)を入れる。
- 漏電ブレーカーを入れる。
- 安全ブレーカー(各部屋)を一つずつ入れる。
- やってはいけないこと
- 濡れた手でブレーカーを操作しないでください。感電の危険があります。また、何度もブレーカーが落ちる場合は、どこかで漏電している可能性があります。無理に上げ続けず、電力会社や電気工事店に連絡してください。特に浸水被害があった後の通電は火災の原因になるため厳禁です。
【冬季】凍結・破裂の見極めと安全な解凍

冬の朝、気温がマイナス4度を下回ると水道管凍結のリスクが急増します。無理な解凍は配管の破裂を招くため、正しい知識での対処が必須です。
- 凍結:タオル+ぬるま湯/ドライヤー(熱湯・直火NG)
- 破裂兆候:メーター回り続け/壁内滲み→即止水→業者
- 予防:保温材・屋外蛇口カバー・就寝前“糸水”の流量目安
凍結:タオル+ぬるま湯/ドライヤー(熱湯・直火NG)
蛇口が回らない、水が出ない時は凍結を疑います。焦って熱湯をかけるのは最大のNG行為です。
- 正しい解凍方法
- 凍結している蛇口や配管にタオルを巻きつけます。その上から「50度以下のぬるま湯(お風呂の残り湯程度)」をゆっくりとかけてください。配管の温度を徐々に上げることで、氷を溶かします。室内であれば、ドライヤーの温風を当てるのも効果的です。
- 絶対NGな行為
- 熱湯を直接かけると、急激な温度変化で配管や蛇口が膨張・収縮に耐えられず、破裂します。また、ライターやバーナーで直接あぶるのも火災の原因となるため厳禁です。
破裂兆候:メーター回り続け/壁内滲み→即止水→業者
解凍しようとしたら水が噴き出した、あるいは何もしていないのに壁や地面が濡れている場合は「破裂」しています。
- 緊急対応
- 直ちに水道の「元栓」を閉めてください。家中の水が止まりますが、漏水を食い止めることが最優先です。元栓を閉めたら、すぐに水道局指定の工事業者に修理を依頼してください。
- 壁内の滲み
- 壁紙が湿っている、シューという音が壁の中から聞こえる場合も、壁内配管の破裂が疑われます。放置すると家屋の腐食につながるため、見過ごさないようにしましょう。
予防:保温材・屋外蛇口カバー・就寝前“糸水”の流量目安

凍結は未然に防ぐことが最も確実な対策です。天気予報で氷点下が予想される日は、事前の準備を行いましょう。
効果的な予防策
水道業者や水道局に連絡すべきケース

自分で解決できない場合や安全に問題がある場合は、専門家への連絡が必要です。ここでは、その判断基準と連絡時のポイントを解説します。
- 自力で解決できない場合
- 信頼できる業者の選び方
- 水道局への問い合わせ方法
自力で解決できない場合
専門業者に依頼すべき状況の例

断水が発生しているとき
- 家中のすべての蛇口から水が出ない場合、地域全体での断水が考えられます。
- 近隣の住民に状況を尋ねたり、水道局の公式サイトや電話で断水情報を確認しましょう。
- 特に工事による断水の場合、事前に通知が届いていることが多いです。
水道料金の未納が原因の場合
- 水道料金の未払いがあると、給水が停止されることがあります。
- 未納通知書や請求書を確認し、未払いがないか確認してください。
- 未払いが判明した場合は、速やかに支払いを行い、水道局に連絡して給水再開の手続きを進めましょう。

蛇口や配管の故障が疑われるとき
- 特定の蛇口だけ水が出ない場合、その蛇口や配管に問題がある可能性があります。
- 自分で対処しても改善しない場合は、水道業者に修理を依頼しましょう。
- 特に古い住宅では、水道管の劣化が原因であることが多いため、専門家による点検が必要です。

水道管の凍結が考えられる場合
- 冬季に水が出ない場合、水道管が凍結している可能性があります。
- 自力で解凍を試みても解消しない場合は、水道業者に連絡して専門的な対処を依頼してください。
受水槽のトラブルが疑われるとき
- マンションやアパートなどの集合住宅では、受水槽から水が供給されています。
- 他の住戸でも水が出ない場合、受水槽やポンプの故障が考えられます。
- 管理会社や大家さんに連絡し、対応を依頼しましょう。
自分で対処できない場合

- 修理に必要な知識や工具がない場合、無理をせず専門業者に連絡しましょう。
- 配管の修理や交換は専門的な作業が必要なため、安全のためにもプロに任せることが大切です。

早めに連絡することで得られるメリット
- 被害の拡大防止
- 早期対応で被害を最小限に抑えられます。
- 安心感の獲得
- プロに任せることで安心して生活できます。
信頼できる業者の選び方

- 水道局指定の業者を選ぶ
各自治体の基準を満たした「指定給水装置工事事業者」は、水道局から認可を受けており、その技術力と信頼性が保証されています。これらの業者は、自治体の水道局のウェブサイトで確認することができます。 - 明確な見積もりを提示する業者を選ぶ
修理を依頼する前に、具体的な見積もりを提示してもらうことが重要です。信頼できる業者は、作業内容や費用の詳細を事前に説明し、あなたの同意を得てから作業を開始します。不透明な見積もりを提示する業者は避けましょう。 - 適正な料金設定であることを確認
料金が相場と比較して適正であるかを確認しましょう。特に、極端に安い料金を提示する業者には注意が必要です。低価格を強調する業者は、後から追加料金を請求する可能性があります。 - 口コミや評判をチェックする
インターネットでの口コミや評判を調べることで、業者の信頼性を把握できます。過去の利用者の体験談は、業者の対応や技術力を知る上で有益な情報となります。 - アフターサポートが充実しているか
修理後のアフターサポートがしっかりしている業者を選ぶと、万が一のトラブルにも迅速に対応してもらえます。保証や定期点検を提供している業者は、信頼性が高いといえます。 - 迅速な対応が可能である
水道トラブルは緊急性が高いため、迅速に対応できる業者を選ぶことが重要です。即日対応や迅速な駆けつけが可能な業者を選ぶと安心です。 - 賃貸物件の場合は管理会社に相談する
賃貸物件にお住まいの場合、まずは管理会社に連絡することをおすすめします。管理会社が提携している業者がいる場合、スムーズに対応してもらえることが多いです。
これらのポイントを踏まえて業者を選ぶことで、安心して水道修理を依頼することができます。特に、悪質な業者に騙されないよう注意し、信頼性の高い業者を選ぶことが大切です。
悪質な業者を避けるためのチェックポイント
- 見積もりが明確か
- 不明瞭な料金設定は要注意です。
- 緊急を煽(あお)る営業
- 過度に不安を煽(あお)る業者は避けましょう。
水道局への問い合わせ方法

1. 事前に確認すること

- 他の蛇口をチェック
- 家の中の別の蛇口から水が出るか確認しましょう。他の場所でも水が出ない場合、家全体や地域の問題が考えられます。
- 近隣の状況を確認
- お隣や近所の方に水道の状況を尋ね、地域全体で断水や工事が行われていないか確認します。
2. 水道局の連絡先を調べる

- 電話番号を確認
- お住まいの地域の水道局の問い合わせ先を調べましょう。
3. 受付時間を確認する
- 営業日時を確認
- 水道局の受付時間は地域によって異なりますが、多くの場合、平日の午前8時30分から午後5時まで対応しています。緊急の漏水や断水などの場合、24時間対応していることもありますので確認しましょう。
4. 問い合わせ内容を整理する

伝えるべき情報をまとめる
- 住所:正確なご自宅の住所
- 状況:水が出ない具体的な状況(全ての蛇口か特定の場所か)
- 近隣の状況:近所でも同様の問題が起きているか
- 断水の通知:事前に断水の連絡を受けているか
5. 水道局へ連絡する
- 電話での問い合わせ
お住まいの地域の水道局の電話番号に連絡し、音声ガイダンスに従って手続きを進めます。緊急の場合はオペレーターにつないでもらい、状況を詳しく説明しましょう。 - ウェブサイトからの問い合わせ
一部の水道局では、公式ウェブサイトからオンラインで問い合わせや手続きが可能です。インターネット環境がある場合は活用してみてください。
参考サイト:東京都水道局お問い合わせページ
6. 指示に従って対応する

- 訪問や業者の手配
- 水道局からの指示に従い、必要であれば専門業者の訪問を待ちましょう。自己判断で無理に修理を試みると、状況が悪化する可能性があります。

これらの手順を踏むことで、水道局への問い合わせがスムーズに進み、早期の問題解決につながります。水道は生活に欠かせないインフラですので、トラブルが発生した際は迅速かつ的確な対応を心がけましょう。
誰に連絡?【局・管理・業者】の正しい使い分け
![Who-to-contact?-Correct-use-of-[bureau,-management,-contractor]](https://maintenance-note.com/wp-content/uploads/2025/11/AB03158D-DE9B-482F-A45B-0266D3C5EB0A.jpg)
「水が出ない!」となった時、どこに電話をすればいいのか迷うものです。連絡先を間違えると、「うちは担当じゃない」とたらい回しにされてしまいます。トラブルの内容に応じて、適切な連絡先を選びましょう。
- 地域断水・メーター異常→水道局
- 集合住宅の共用設備→管理会社
- 専有部の器具・配管→水道局指定業者
地域断水・メーター異常→水道局
公的な設備や広範囲の問題は、自治体の水道局が担当です。
- 連絡すべきケース
- 近隣一帯で水が出ない、道路から水が溢れている、水道メーター自体が破損している、料金未納による閉栓の解除。
- 役割
- 水道本管から各家庭のメーターまでの修理・管理を行います。
集合住宅の共用設備→管理会社
マンションやアパートに住んでいる場合、まずは管理会社(または大家さん)が窓口です。
- 連絡すべきケース
- マンション全体で水が出ない、ポンプの音が止まっている、受水槽の異常、共有廊下の水漏れ。
- 役割
- 建物の共用設備の管理、業者手配、住人への通知を行います。
専有部の器具・配管→水道局指定業者
家の中の特定の設備が壊れた場合は、民間の水道修理業者が担当です。
- 連絡すべきケース
- キッチンの蛇口が壊れた、トイレの水が止まらない、自宅敷地内の配管が破裂した(メーターより家側)。
- 注意点
- 必ず「水道局指定給水装置工事事業者」を選んでください。技術基準を満たしており、法外な請求をされるリスクが低くなります。
電話でそのまま読める“症状伝達テンプレ”

業者や管理会社に電話をする際、焦っているとうまく状況を伝えられません。以下のテンプレートを読み上げるだけで、相手に必要な情報が正確に伝わります。
- 家全体か一部/季節・気温/電気・ガスの状態
- 写真・動画の撮り方(メーター/元栓/機器エラー)
家全体か一部/季節・気温/電気・ガスの状態
電話用スクリプト
「お世話になります。〇〇町〇〇丁目の(名前)と申します。水道のトラブルでご連絡しました。」
- 今の状況
「現在、家中のすべての蛇口から水が出ません / キッチンの水だけが出ません」 - いつから
「今朝の6時頃に気づきました」 - 試したこと
「元栓は確認しましたが開いています。外のメーターも回っていません」 - 周辺状況
「近所の方は水が出ているそうです / アパートの他の部屋も出ないようです」 - その他の異常
「昨日から気温が氷点下でした(凍結の示唆) / 給湯器のリモコンもつきません」
このように順序立てて話すと、相手も状況を即座に理解し、「今すぐ行きます」や「それはポンプの故障ですね」といった的確な判断をしてくれます。
写真・動画の撮り方(メーター/元栓/機器エラー)
電話口での説明が難しい場合や、証拠を残すために写真や動画を撮っておくことが非常に有効です。
撮るべきポイント
- 水道メーター
- パイロットが回っているかどうかの動画(10秒程度)。
- 元栓の状態
- バルブが開いているか閉まっているかが分かる写真。
- 給湯器のエラー
- リモコンに表示されている数字の写真。
- 漏水箇所
- 水が噴き出している、または濡れている場所の広さが分かる引きの写真と寄りの写真。
再発防止と日常メンテ

今回のトラブルが解決したら、次は二度と同じ目に遭わないための予防策を講じましょう。日常のちょっとしたメンテナンスで、突然の断水リスクは大幅に減らせます。
- 月イチ点検:エアレーター清掃/止水栓可動/漏れチェック
- 冬前準備:保温材・水抜き・非常水(1人×3L×3日)
- 料金アラート&自動引落し設定で“未納断水”を防ぐ
月イチ点検:エアレーター清掃/止水栓可動/漏れチェック
月に一度、掃除のついでに水道設備の点検を行う習慣をつけましょう。
- エアレーター清掃
- 蛇口の先端(泡沫キャップ)を回して外し、古い歯ブラシで網目のゴミを取り除きます。これで水の出が良くなります。
- 止水栓の確認
- 洗面台の下などにある止水栓を、年に数回は回してみましょう。長期間動かさないと固着してしまい、いざという時に回らなくなります。
- 漏水チェック
- 家中の水を止めた状態で、水道メーターのパイロットが回っていないか確認します。微量な漏水を早期発見できます。
冬前準備:保温材・水抜き・非常水(1人×3L×3日)

冬が来る前に、寒波対策をしておくことが重要です。特に寒冷地でなくても、数年に一度の大寒波で被害が出ることがあります。
- 保温材の補修
- ボロボロになった保温テープは巻き直しましょう。ホームセンターで安価に購入できます。
- 水抜きの練習
- 水抜き栓の場所と操作方法を事前に確認しておきましょう。
- 非常水の備蓄
- 災害や断水に備え、飲料水を確保しておきます。目安は「1人1日3リットル×3日分」です。ポリタンクに生活用水(トイレ用など)を溜めておくのも有効です。
料金アラート&自動引落し設定で“未納断水”を防ぐ
「うっかり忘れ」による給水停止は、生活へのダメージが大きい上に、再開の手間もかかります。これを防ぐには仕組み化が一番です。
- 支払い管理
- クレジットカード払いか口座振替へ変更しておくと管理がしやすくなります。請求書払いは紛失や支払い忘れが起きやすいため避けた方が無難です。家計簿アプリと連携しておくと、引き落とし前に残高が足りない場合でもアラートで気付けるので、支払い漏れを防ぐのに役立ちます。
よくある質問(FAQ)

最後に、水道トラブルに関するよくある疑問にお答えします。初めてのトラブルでも安心して対応できるよう、具体的な対処法をまとめました。
突然水が出なくなった場合、まず何をすればいい?

初期対応の具体的な手順と注意事項
- 他の蛇口を確認する
家の中の別の蛇口でも水が出ないかチェックします。すべての蛇口で水が出ない場合は、家全体の問題が考えられます。逆に、特定の蛇口だけ水が出ない場合は、その蛇口に不具合がある可能性があります。 - 水道の元栓をチェック
水道の元栓が閉まっていないか確認してください。元栓が開いているのに水が出ない場合、水道管や受水槽に問題があるかもしれません。 - 近隣の状況を確認する
お隣や近所の方に水道の状況を尋ねてみましょう。近隣でも水が出ない場合、地域全体での断水や工事の可能性があります。事前に断水の通知が来ていないかも確認しておきましょう。 - 水道局へ問い合わせる
近隣でも水が出ない、または元栓が開いているのに水が出ない場合は、管轄の水道局に連絡しましょう。電話番号は地域によって異なるため、事前に調べておくと安心です。 - 水道料金の未納を確認する
水道料金の未納があると、給水が停止されることがあります。督促状が届いていないか確認し、未払いがあれば速やかに支払いを行いましょう。 - 凍結の可能性を確認(冬季の場合)
寒い時期に水が出ない場合、水道管が凍結している可能性があります。特に気温が低い日は、屋外の水道管が凍結しやすいです。凍結が疑われる場合は、気温が上がるのを待つか、ドライヤーの温風でゆっくりと温めてみてください。
注意事項
- 冷静な対応を心がける
- 水が出ないと焦るかもしれませんが、まずは落ち着いて確認作業を行いましょう。手順を踏んで状況を把握することが大切です。
- 専門業者への相談
- 自分での対処が難しい場合や原因が特定できない場合は、早めに水道業者に連絡して専門的な対応を依頼しましょう。特に配管の劣化や故障が疑われる場合は、プロによる点検が必要です。
- 誤った対処を避ける
- 水道管が凍結している際に熱湯をかけると、管が破裂する恐れがあります。適切な方法で対処するよう心がけてください。
凍結した水道管は自分で解凍できる?

自分でできる水道管の解凍方法
自然解凍
- 方法: 凍結部分をそのままにし、気温が上昇するのを待つ。
ポイント: 特に日中の気温が5℃以上になる場合、時間がかかっても自然に解凍されることが多いです。- メリット: 最も安全で、配管に負担をかけません。

ぬるま湯を使った解凍
- 凍結部分の蛇口を開ける。
- 水道管にタオルを巻く。
- 40℃前後のぬるま湯をタオルの上から少しずつかける。
- 注意点: 熱湯を使用すると急激な温度変化で配管が破損する恐れがあります。
ドライヤーで温める
- 凍結箇所にドライヤーの温風を当てて解凍。
- 配管との距離を調整し、温め過ぎを防ぐ。
- ポイント: 特に狭い範囲の凍結に効果的。電源確保が可能な場所での使用が前提です。
カイロや保温材を活用
- 凍結した部分にカイロや保温材を巻きつける。
- ゆっくりと温度を上げる。
- メリット: 安全性が高く、手軽に行える方法です。
注意が必要なポイントとリスク

- 熱湯の使用は厳禁
- 熱湯を直接かけると、急激な温度変化が発生し、水道管が破裂する危険性があります。必ずぬるま湯を使いましょう。
- 衝撃を与えない
- 凍結部分を叩いたり、無理に砕こうとすると、配管の損傷や破裂を引き起こす可能性があります。
- 解凍中の異常
- 作業中に異音や振動を感じた場合は、直ちに作業を中止してください。その後、水道業者に相談するのが最善です。
- 水道管の材質を確認
- プラスチック製の管は金属製よりも破裂しやすいため、特に慎重に作業を進める必要があります。
- 放置のリスク
- 凍結したまま放置すると、氷が膨張して管が破裂する可能性が高まります。早めの対策が重要です。
水道管が破裂した場合の対処法は?

水道管破裂時の緊急対応手順

止水栓を閉める
- 優先すべき行動
- 破裂に気づいたら、すぐに止水栓を閉めて水の供給を止めます。
- 止水栓の場所
- 通常、水道メーター付近のボックス内にあります。止水栓を時計回りに回して閉めましょう。
- 注意点
- 止水栓が硬く回らない場合、無理に力を入れると故障の恐れがあります。工具を使う際は慎重に行ってください。

破裂箇所の確認と応急処置
- 破裂箇所を確認
- 水漏れ箇所を特定し、被害が広がらないようにしましょう。
- 応急処置の方法
- タオルや布を破裂箇所に巻き、防水テープなどで固定します。これにより、一時的に水漏れを抑えられます。
- 応急処置の限界
- 応急処置はあくまで一時的な対応であり、早急に修理が必要です。

水道業者への連絡
- 専門家に依頼
- 応急処置後、すぐに信頼できる水道業者に修理を依頼しましょう。
- 自己修理は避ける
- 水道管修理は専門的な技術が必要です。不適切な修理はさらなる損害を引き起こす可能性があります。
集合住宅の場合は管理会社へ連絡
- 賃貸物件の対応
- 応急処置後、管理会社や大家に状況を報告し、指示を仰ぎます。
- 修理費用の負担確認
- 自分で勝手に修理を行うと、費用負担や責任問題が発生する場合があります。必ず事前に相談してください。
水道料金の減免制度を確認
- 減免申請の方法
水道管破裂による水漏れで過剰な料金が発生した場合、水道局に減免申請ができる可能性があります。 - 必要な書類
修理業者の見積書や写真などが必要になる場合があります。事前に確認して準備しましょう。

注意事項とトラブル回避のポイント
- 冷静な対応が重要
水道管破裂は焦りがちですが、落ち着いて行動することで二次被害を防げます。 - 適切な業者選び
修理業者は水道局指定業者を選ぶことで、安心して作業を依頼できます。 - 感電に注意
水漏れが電気配線付近で発生した場合、感電のリスクがあるため、電化製品の使用は避けてください。
給湯器のトラブルはどう対処すればいい?

自分で確認できるポイント

電源の確認
- 給湯器の電源が正しく接続されているか確認します。
- ブレーカーが落ちていないか、コンセントが抜けていないかも確認しましょう。
- 対処法
- 電源がオフの場合はオンにする、またはブレーカーを上げることで正常に戻ることがあります。

ガス供給の確認
- ガス栓が開いているか確認します。
- ガスメーターの復帰ボタンが作動していないかも確認してください。
- 他のガス機器(ガスコンロなど)が正常に動作するかテストします。
- 注意点
- ガスの臭いを感じた場合は、直ちに使用を中止し、ガス会社に連絡してください。
水道元栓と配管の確認
- 水道の元栓が閉まっていないか確認。
- 冬場は配管が凍結している可能性があります。
- 対処法
- 凍結が原因の場合、配管にぬるま湯をゆっくりとかけて解凍を試みましょう。

フィルターの清掃
- 給湯器の給水口にあるフィルター(ストレーナー)が詰まっていないか確認しましょう
- 循環フィルター(追い焚き機能付きの場合)も点検しましょう
- 対処法
- 汚れがたまっている場合は清掃を行うことで正常に動作する可能性があります。

エラーコードの確認
- リモコンに表示されるエラーコードを確認し、取扱説明書の指示に従います。
- 対処法
- エラー内容に応じた基本的な操作を行い、それでも改善しない場合は業者に相談しましょう。
業者に依頼すべきタイミング

- 自力で解決できない場合
上記の確認を行っても症状が改善しない場合、専門家の診断が必要です。 内部の部品故障や配管の問題が原因の可能性があります。 - 水漏れや異常音がする場合
給湯器や配管から水漏れがある、異常な音(異音や振動)がする場合は、早急に業者へ連絡しましょう。
注意点 放置するとさらなる損傷や安全上の問題を引き起こす可能性があります。 - 煙や異臭がする場合
黒い煙や酸っぱい臭いが発生した場合、重大な故障の兆候です。
対処法 使用を即座に中止し、業者に点検と修理を依頼してください。 - 給湯器の使用年数が10年以上の場合
給湯器の寿命は一般的に10~15年程度です。それを超えると故障のリスクが高まります。
対処法 頻繁にトラブルが発生する場合は、修理ではなく交換を検討しましょう。 - エラーコードが解消できない場合
取扱説明書に記載されていないエラーコードや、対処しても解消しないコードが表示される場合。
対処法 専門業者に原因調査と修理を依頼してください。
よくある勘違い・NG集

最後に、水道トラブルの際によくやってしまいがちな間違いをまとめました。これらは状況を悪化させたり、事故を招いたりするため注意が必要です。
- 熱湯で一気に解凍/バーナー使用(破裂・火災リスク)
- 共用ポンプ室へ無断立入(感電・事故)
- 閉栓中の無理開栓(法的・安全リスク)
熱湯で一気に解凍/バーナー使用(破裂・火災リスク)
- 間違い
- 早く氷を溶かしたいからと、沸騰したお湯をかける。
- 正解
- 配管寿命を縮め、破裂させる原因です。必ず50度以下のぬるま湯を使ってください。また、ドライヤーを使う際も、一箇所に集中させすぎず、まんべんなく温めましょう。
共用ポンプ室へ無断立入(感電・事故)
- 間違い
- 管理会社が来ないので、自分でポンプを再起動しようとポンプ室に入る。
- 正解
- ポンプ室は高電圧設備があり、大変危険です。また、操作ミスで全戸断水を招いた場合、責任を問われます。絶対に鍵を開けて入ってはいけません。
閉栓中の無理開栓(法的・安全リスク)
- 間違い
- 料金未納で止められた元栓を、自分で勝手に開ける。
- 正解
- 水道局によって「閉栓執行(給水停止)」された元栓には、封印(キャップや針金)が施されていることがあります。これを勝手に外して開栓すると、「過料」を科されたり、偽計業務妨害などの法的責任を問われたりする可能性があります。必ず未納分を支払い、正規の手続きで開栓してもらいましょう。
まとめ

水道の水が出ない場合、まずは基本的なポイントである「元栓」、「止水栓」「フィルターやエアレーターの詰まり」を確認し、自分でできる解決策を試してみましょう。特に、凍結や給湯器のリセットは簡単な方法で改善することが多いです。それでも解決しない場合は、専門業者や水道局に連絡することで迅速に問題を解決できます。
水道トラブルはさまざまな原因が考えられるため、まずはこの記事のチェックリストを参考に状況を整理することが大切です。日頃からのメンテナンスや適切な使用を心がけることで、トラブルを未然に防ぐことも可能です。
この記事を活用して、水が出なくなったときにも慌てず対応できる知識を身につけましょう。さらに詳しい情報や信頼できる水道業者の選び方を知りたい方は、関連の記事もぜひチェックしてみてください。必要に応じて、専門業者への相談も検討してみてくださいね。