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「家でいきなり水漏れが起きたらどうしよう…」と、不安になった経験はありませんか?水漏れは突然起こり、高額な修理費用だけでなく、近隣への被害補償が必要になるケースもあるなど、生活に大きな影響を及ぼします。
しかし実は、火災保険や個人賠償責任保険、さらにはマンション管理組合の加入している保険を活用することで、出費や賠償の負担を大きく抑えられる可能性があるのをご存じでしょうか。本記事では、
- 水漏れ発生直後の応急処置
- 保険会社への連絡や書類準備の流れ
- スムーズな保険金受取のためのポイント
など、水漏れに直面したときの対処法を体系的にご紹介します。結論として、適切な保険の利用と早めの対応が、予想外の支出やストレスからあなたを守ってくれます。ぜひ最後まで読んで、水漏れトラブルの不安を一緒に解消しましょう。
水漏れに保険が適用されるケースとは?
水漏れが発生した際に、どの保険が適用されるのかを知っておくことは、いざという時に大きな助けになります。ここでは、火災保険や個人賠償責任保険、そしてマンション管理組合の保険について詳しく見ていきましょう。
- 火災保険で補償される水漏れの範囲
- 個人賠償責任保険が適用されるケース
- マンション管理組合の保険活用例
火災保険で補償される水漏れの範囲
ポイント
- 火災保険は「火事」だけでなく、契約内容によっては水漏れ被害も対象になる
- 「水災」や「漏水」などの特約が付いていると、配管故障や雨漏りによる損害にも対応可能
火災保険の補償内容は、加入しているプランや特約の有無によって左右されます。保険証券や約款をしっかり確認し、もし「水漏れリスク」がカバーされていないとわかった場合は、オプション追加も検討すると良いでしょう。定期的な見直しが、無駄な出費を避ける近道になります。
水漏れの原因が重要
火災保険が水漏れを補償するかどうかは、原因によって異なります。特に次のケースでは、保険が適用される可能性が高いです。
- 隣家からの水漏れ
- 台風や豪雨による浸水
- 突発的な給排水管の破損
被害が建物や家財に及ぶ場合
保険が適用されるためには、契約内容に基づき建物や家財に損害が出ている必要があります。損害の程度によっては、修理費用が補償されます。
保険契約内容の確認が必須
保険会社ごとに補償範囲は異なります。契約書をよく確認し、特に水漏れに関する特約が含まれているかどうかを確認しましょう。
水漏れに対する具体的な補償例
補償対象になるケース
- 配管の破損
突然の配管破裂による水漏れ
給水管の継手が外れて発生する水漏れ - 隣家からの水漏れ
上階の住居での水漏れが自室に影響を与えた場合
洗濯機の排水ホースが破損し、下階に水が漏れた場合 - 自然災害による浸水
台風や洪水によって家屋が浸水し、家財が損傷した場合 - 消火活動による水漏れ
隣家の火災に伴う消火活動で、自宅が水濡れの被害を受けた場合
補償対象外になりやすいケース
- 経年劣化による配管の破損
- 窓を開けたままの状態で雨水が侵入した場合
- 自己の過失による水漏れ事故(ただし、特約があれば補償されることもあります)
水漏れ保険適用の重要な注意点
- 免責金額に注意
保険金が支払われる際には、免責金額が設定されている場合があります。免責金額とは、一定の損害額までは自己負担になることを意味します。 - 事故報告のタイミングが重要
水漏れ事故が発生したら、速やかに保険会社に報告することが大切です。報告が遅れると、保険金が受け取れない可能性があります。 - 契約内容の細かな確認
契約書に記載された条件を確認し、補償範囲を把握しておくことが重要です。特に次のポイントに注意しましょう。
● 突発的な事故かどうか
● 水漏れが自宅の外からのものであるか
● 保険の特約が適用されるか
個人賠償責任保険が適用されるケース
ポイント
- 自宅の水漏れが原因で「他人の持ち物」や「他の部屋」に被害を与えた場合、個人賠償責任保険で補償されることがある
- 自動車保険や火災保険にオプションとして付帯できるケースが多い
例えばマンションやアパートの上階から水漏れし、下階の住人の家具や内装を濡らしてしまった場合に、この保険が役立ちます。配管の経年劣化などによる水漏れは誰にでも起きる可能性があるため、自分が加入している保険の賠償責任の範囲をあらためて確認しておきましょう。
個人賠償責任保険とは?
個人賠償責任保険は、日常生活の中で他人に損害を与えた場合に、その賠償責任を補償する保険です。たとえば、自宅の設備が原因で他人の財物に損害を与えた場合など、さまざまな場面で役立ちます。以下のような日常的なトラブルに備えることができます。
- 自転車事故
- 子供が他人の物を壊してしまった場合
- ペットが他人に怪我をさせた場合
このように、日常生活で起こりうるさまざまなリスクをカバーする重要な保険です。
水漏れにおける保険の適用ケース
個人賠償責任保険が水漏れに適用される具体的なケースを見ていきましょう。
上階から下階への水漏れ
- 自宅の配管が破裂し、下の階の天井や家具に被害を与えた場合
- 掃除中に誤ってバケツの水をこぼし、階下の壁紙を傷めた場合
このようなケースでは、保険が適用される可能性があります。
設備の不具合による水漏れ
- 給排水管の劣化や不具合を放置した結果、下の階に水が漏れてしまった場合
- トイレの配管が故障し、階下の天井にシミができた場合
設備の不具合が原因で水漏れが発生した場合でも、賠償責任が生じるケースがあります。
近隣住民への影響
- 共有部分の配管トラブルが原因で、他の住人の部屋に被害を与えた場合
- マンションの管理不備による水漏れが周囲に影響を及ぼした場合
集合住宅では、配管トラブルが広範囲に影響を及ぼすことがあるため、個人賠償責任保険が有効です。
個人賠償責任保険の注意点
個人賠償責任保険を利用する際には、いくつかの注意点があります。これらを理解しておくことで、いざというときに適切に対応できます。
保険の契約内容を確認する
個人賠償責任保険の補償範囲は、保険会社や契約プランによって異なります。契約前に以下のポイントを確認しましょう。
- どのようなケースが補償対象となるのか
- 免責事項があるかどうか
- 保険金の上限額
故意の行為は対象外
保険は突発的な事故をカバーするものであり、故意に引き起こした損害については適用されません。たとえば、意図的に水を流して他人の部屋に被害を与えた場合は補償の対象外です。
事故発生時の迅速な報告が必要
水漏れ事故が発生した場合、速やかに保険会社に報告することが重要です。報告が遅れると、補償が受けられない可能性があります。報告時には、以下の情報を用意しておくとスムーズです。
必要情報 | 詳細 |
事故の発生日時 | いつ事故が起きたのか |
被害状況 | 被害を受けた箇所や程度 |
被害者の情報 | 他人に被害が及んだ場合は連絡先 |
自分の財産の損害は対象外
個人賠償責任保険は、他人の財物に対する損害を補償する保険です。そのため、自宅の家具や家電など自分の財産が被害を受けた場合は、火災保険の水濡れ補償を利用する必要があります。
個人賠償責任保険は、日常生活で他人に損害を与えた際の経済的負担を軽減する重要な保険です。水漏れによるトラブルは集合住宅において特に多く見られるため、マンション住まいの方は契約内容を確認し、万が一の事態に備えておくことが大切です。
- 他人の財産に損害を与えた場合に保険が適用される
- 設備不良による水漏れ事故も補償の対象となることがある
- 自分の財産への損害は火災保険で対応する
- 事故発生時は迅速な報告が必要
マンション管理組合の保険活用例
ポイント
- マンションでは、管理組合が「共用部分」に対して保険を契約していることが多い
- 共用配管や共用廊下など、個人の専有部分以外からの水漏れは管理組合の保険で賄えるケースがある
マンションで発生した水漏れが「共用部」に原因があるのか「専有部」に原因があるのかによって、保険の適用範囲が変わります。ふだんから管理組合がどのような保険に入っているのか、定款や規約を確認しておくと、トラブル時にスピーディーに対処できます。
マンション管理組合の保険とは?
マンション管理組合が契約している保険(以下「管理組合保険」と呼びます)は、マンションの共用部分や管理業務に関連して起こりうる損害・事故に備えるためのものです。具体的には、以下のようなトラブルに対応することが一般的です。
- 火災や落雷
- 漏水や水漏れによる損害
- 設備の破損による損害
- 他の住民に対する賠償責任
マンションは多数の居住者が生活する空間であり、共用設備を多く使用するため、管理組合保険によって万が一のリスクに備えることが重要とされています。
水漏れトラブルの保険適用事例
共用部分への損害
マンションの配管や共用部分の設備が破損し、廊下・エレベーター・ロビーなどに水漏れが起きた場合、管理組合保険を使って修理費用や損害補償を受けられることがあります。
- 給排水管の故障による大量の漏水
- 廊下の天井から水が垂れ、壁紙などが損傷
住戸内への被害
共用部分からの水漏れが原因で居住者の住戸に影響が出た場合も、管理組合保険が適用できる場合があります。たとえば、天井からの漏水で家具や家電が壊れたときなどは、管理組合が保険金を受け取り、その後被害を受けた住民に対して必要な補償を行うケースがあります。
- 天井や壁からの浸水でフローリングが損傷
- 水濡れによる家電品の故障
他の住民への賠償責任
給排水のトラブルなどで、ある住戸から他の住戸へ水漏れが波及し、損害を与えてしまう場合もあります。このとき管理組合が負う賠償責任についても、管理組合保険でカバーできる可能性があります。ただし、管理規約や保険の補償内容によっては個人賠償責任保険などの加入が求められる場合もあります。
保険を利用する際の注意点
- 保険契約の詳細をチェック
保険の補償範囲や免責金額は保険会社や契約内容によって異なります。マンション管理組合としては、契約時に「どのような事故が補償対象になるのか」をしっかりと把握する必要があります。 - 事故報告は速やかに
水漏れが発生したら、まずは保険会社に連絡し、事故報告を行いましょう。連絡が遅れると、補償が受けられない場合もあります。 - 免責金額の設定
免責金額とは、保険金が支払われる際に自己負担となる金額のことで、これにより小規模な損害が補償対象外になる場合があります。 - 原因調査に関する特約
水漏れの原因がわからない場合、原因調査費用をカバーする特約が役立つことがあります。もし特約が付帯されていないと、調査費用が高額になることもあるため、事前に確認しておきましょう。
水漏れトラブルを最小限に抑えるためのポイント
対策 | 内容 |
定期的な設備点検 | 共用部分の配管や給排水設備の劣化を早期発見し、大きなトラブルを防ぐ |
住民への周知徹底 | 漏水リスクや保険内容について周知し、発生時に迅速に報告してもらう |
原因調査費用特約の検討 | 原因特定が難しい漏水に備え、原因調査費用特約を付帯する |
保険契約内容の見直し | マンションの規模や設備状況の変化に合わせて、定期的に保険内容を再点検する |
水漏れが発生したときの対処手順
水漏れが発生すると、慌ててしまいがちですが、冷静に対処することが重要です。ここでは、被害を最小限に抑えるための具体的な対処手順について解説します。
- まずは応急処置と被害拡大の防止
- 早めに保険会社・管理会社へ連絡する重要性
- 写真・動画による被害状況の記録
まずは応急処置と被害拡大の防止
最初の行動が重要
- 止水栓を閉める、バケツやタオルで漏水を受け止めるなど、二次被害を防ぐ対応が最優先
- 天井から漏れている場合は、電気のブレーカーを落として安全を確保する
放置すると水が部屋全体に広がり、床や壁、家具などに深刻なダメージを与えます。自力で対応できない場合は、無理をせずプロの水道業者を呼びましょう。初期対応をしっかり行えば、その後の保険手続きや修理もスムーズに進みやすくなります。
早めに保険会社・管理会社へ連絡する重要性
早めの連絡がカギ:保険会社・管理会社へ報告
- 被害の状況を正確に伝える
- 連絡が遅れると、保険会社が「正確な被害を把握できない」と判断し、補償金が減額されるケースも
マンションの場合は、管理会社にも忘れず連絡を。共用部への被害があれば、管理組合の保険適用が可能かを確認できます。また、他の住戸にも被害が及んでいる場合は、調整や確認作業が必要になるため、できるだけ早い対応が肝心です。
写真・動画による被害状況の記録
証拠として有効!写真・動画で被害を記録
- 漏れている箇所や広がり方、濡れた家具や壁など、状況を多角的に撮影
- 時系列がわかるように複数回撮影しておくと、保険会社が被害の程度をより正確に把握しやすい
スマホで撮った画像や動画は、保険金請求の際に強力な証拠となります。データはバックアップをとり、もしもの時に紛失しないように注意してください。
保険金請求の流れと必要書類
保険金の請求には、いくつかのステップと必要な書類があります。手続きをスムーズに進めるために、どんな準備が必要なのか、順を追って確認していきましょう。
- 見積書・修理費用の準備
- 保険会社からの査定と調査のポイント
- 請求書類の提出から保険金受け取りまで
見積書・修理費用の準備
- 信頼できる業者から詳細な見積書を取り寄せる
- 配管修理、内装補修など具体的な工事内容を示してもらう
適当な見積書では保険会社が疑いを持つ可能性があります。複数業者から相見積もりを取れば、費用の妥当性や修理方法も比較できて安心です。
保険会社からの査定と調査のポイント
- 保険会社が現地を確認する場合は、漏水の原因や被害状況を正直に伝える
- 不要な事実の隠蔽や、過度な水増しは厳しくチェックされる可能性が高い
調査員から細かい質問を受けることがありますが、正確に答えれば手続きがスムーズに進みやすくなります。
請求書類の提出から保険金受け取りまで
- 必要な書類一式(申請書・見積書・写真など)を保険会社に提出
- 問題なければ審査完了後に補償金が支払われる(通常1〜数週間程度)
保険金の振り込みを確認したら、修理費を支払うための資金に充てましょう。請求内容に不備があった場合は、保険会社から追加確認が入ることもあるため、余裕をもって手続きを進めることが大切です。
保険を適用する際の注意点
保険が適用されると思っていたのに、実際には対象外だったというケースも少なくありません。ここでは、保険を活用する際に気をつけるべきポイントを紹介します。
- 経年劣化や故意・重大な過失は要チェック
- 申告ミスや虚偽申告のリスク
- 修理業者選びで差がつく
経年劣化や故意・重大な過失は要チェック
- 老朽化した配管や設備が原因の場合、補償対象外となる契約もある
- 故意や重度の過失と認定されると、保険金が減額または支払われないことも
普段から点検やメンテナンスを行い、設備を適切に管理していることが重要です。
申告ミスや虚偽申告のリスク
- 被害を大きく偽ったり、他の損害をまとめて請求したりすると契約解除など厳しい処分を受ける可能性あり
- 過失でも報告を怠ると、適用されるはずの補償が受けられなくなる恐れも
「正確な情報を、正しい手順で申告する」これが保険会社とのトラブルを回避する最善策です。
修理業者選びで差がつく
- 水回りトラブルに実績のある業者を選ぶと、原因調査と修理がスムーズ
- 保険手続きに慣れている会社なら、見積書の記載内容も適切で安心
価格だけでなく、口コミやサポート体制などもチェックしましょう。適正な見積もりと確実な修理が、後々のトラブルを防ぎます。
修理費を節約するコツ
修理費用が高額になることもある水漏れトラブルですが、費用を抑える工夫も可能です。ここでは、具体的な節約のヒントを紹介します。
- 自分の保険の補償範囲を正確に把握
- 水漏れリスクが高い場所のこまめな点検
- 特約・オプション加入で万が一に備える
自分の保険の補償範囲を正確に把握
- 火災保険の特約やオプションを確認
- 個人賠償責任保険の対物賠償も必ずチェック
事前に把握していれば、いざというときに「何が保険でカバーされるのか」が明確になり、自己負担を最小限に抑えられます。
水漏れリスクが高い場所のこまめな点検
- キッチン、浴室、洗面台などの水回りは特に注意
- 排水口や蛇口の周辺に変色やサビ、異臭があれば早めに対処
簡単な清掃や部品交換で済む場合も多いので、「気づいてもそのままにしない」のが大切です。
特約・オプション加入で万が一に備える
- 保険会社が用意している「水漏れ専用特約」や「設備補償」を追加検討
- 保険料は上がる可能性があるが、大きなトラブル時には結果的に節約につながる
家族構成や住居の環境変化に合わせて補償プランを見直すことで、常に最適な保険カバーを維持できます。
再発防止と今後の備え
水漏れの再発を防ぐためには、日頃からの備えが重要です。ここでは、今後のトラブルに備えるための具体的な方法を紹介します。
- 定期メンテナンスと必要に応じたリフォーム
- 保険内容の見直し&追加プラン検討
- 緊急連絡先リスト&日常の備え
定期メンテナンスと必要に応じたリフォーム
- 築年数に応じて配管や水回り設備の交換を検討
- 老朽化が進むと、小規模な修理では間に合わない状況が増える
定期的にプロの業者に点検を依頼し、劣化状況を把握しておくことが大きな出費を回避する近道です。
保険内容の見直し&追加プラン検討
- ライフステージの変化で必要補償が変わるため、定期的な保険の見直しが必須
- 不要な特約を外す、または新たな特約を追加し、最適なプランにアップデート
保険料だけでなく、「いざというときにカバーされるか」を重視するのがポイントです。
緊急連絡先リスト&日常の備え
- 保険会社・管理会社・水道修理業者などの連絡先を一元管理
- 止水栓や水道メーターの場所を把握し、家族で役割分担を決めておく
トラブル発生時にバタバタしないよう、日頃から準備しておけば、余計なストレスや二次被害を防げます。
賃貸物件での水漏れトラブル対策と保険活用のポイント
持ち家だけでなく、賃貸住宅でも水漏れトラブルは起こり得ます。賃貸契約の場合は「貸主(オーナー)」と「借主(入居者)」の責任範囲が分かれているため、どの保険で補償されるのかが少々わかりにくいところがあります。ここでは、賃貸物件における水漏れ事故への備え方や、いざというときの保険活用ポイントを解説します。
- 賃貸住宅で水漏れが起きる主な原因
- 賃貸契約で確認すべきポイント
- 借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険の違い
- 水漏れ発生時の初動対応【賃貸編】
- こんな場合は要注意!保険適用外になりやすいケース
- 賃貸物件での水漏れトラブルを防ぐコツ
賃貸住宅で水漏れが起きる主な原因
賃貸物件における水漏れの主な原因は、持ち家の場合と大きくは変わりませんが、管理責任の所在が異なるのがポイントです。以下のような原因が考えられます。
- 設備の老朽化
長年使われている配管・給排水管が劣化し、亀裂や破損を起こすケース - オーナー管理の不備
共用廊下や天井裏など、入居者が普段点検しにくい場所の設備不良や異常 - 入居者の不注意
洗濯機の排水ホースの外れ、蛇口の締め忘れなどのヒューマンエラー - 天災・自然災害
台風・大雨などの影響で排水が追いつかず、室内に浸水するケース
賃貸契約で確認すべきポイント
賃貸住宅に入居する際、以下の項目を事前にしっかり確認しておくと、水漏れトラブルの際に落ち着いて対処しやすくなります。
- 管理会社・オーナーの連絡先
緊急時にすぐ連絡できるよう、電話番号・メールアドレスなどを手元に用意
夜間や休日の場合でも対応可能な窓口があるかをチェック - 契約書での責任分担の明記
「専有部分(借主が使用する部屋)」と「共用部分(オーナーが管理する設備)」の境界がどこになるのか
「設備故障時の修理費用負担」はオーナーと借主のどちらが担当か - 加入が必須の火災保険(借家人賠償責任保険)
多くの賃貸物件では、契約時に火災保険加入が義務付けられている
その中に「借家人賠償責任」の補償が含まれているかを要確認
借家人賠償責任保険と個人賠償責任保険の違い
賃貸契約の場合は、火災保険に「借家人賠償責任保険」がセットされていることが多いです。これは、借主が火災や水漏れなどで物件(オーナーの財産)に損害を与えたときの賠償を補償するものです。一方、個人賠償責任保険は、他人(隣室の住人など)に損害を与えた場合に適用されます。
借家人賠償責任保険
- 対象:オーナーの建物・設備への損害
- ケース例:
借主のミス(蛇口の閉め忘れ)で室内を水浸しにして、床や壁を傷めてしまった
ガスコンロの火の不始末で火災が発生し、建物に被害を与えてしまった
個人賠償責任保険
- 対象:第三者(他の住人、隣人など)の所有物・身体への損害
- ケース例:
上階の部屋から水が漏れ、下階の住人の家具や家電に損害を与えてしまった
日常生活で他人にケガをさせてしまった(自転車事故など)
水漏れ発生時の初動対応【賃貸編】
賃貸物件で水漏れが発生した場合、初動対応が遅れると、被害が広範囲におよぶだけでなく、賠償トラブルに発展するリスクも高まります。以下の手順を把握しておきましょう。
- 止水措置を最優先に
キッチンや洗面台など、原因箇所が特定できれば止水栓や蛇口を締める
原因が不明な場合はメインの水道メーターを閉める(わからない場合は管理会社や水道業者に即連絡) - 電気ブレーカーを落とす(必要に応じて)
漏水箇所が天井などの電気配線付近であれば感電の恐れがあるため、念のためブレーカーをオフに - 被害状況をスマホで記録
写真や動画で証拠を残し、後日の保険請求に備える
家財道具や床材など、損傷箇所をわかりやすく撮影 - 管理会社・オーナーに連絡
発生日時、被害状況、応急処置の内容をできるだけ詳しく報告
対応が遅れると補償トラブルの原因になるため、最優先で連絡する - 保険会社への連絡
借家人賠償責任保険や個人賠償責任保険の適用可否を確認
可能であれば、具体的な請求手続きの流れを早めに把握しておく
こんな場合は要注意!保険適用外になりやすいケース
- 老朽化が原因の水漏れ
- オーナーが定期メンテナンスを怠っていた場合、借主としては賠償責任を問われないことが多い一方、保険自体が経年劣化を補償しないケースもある
- 借主の重大な過失・故意
- 明らかに締め忘れや悪意のある行動で水が漏れた場合、保険金が出ない可能性が高い
- 保険未加入・契約切れ
- 賃貸契約時に火災保険(借家人賠償責任を含む)に加入していなかったり、更新時に契約が切れていたりすると、いざというとき補償を受けられない
賃貸物件での水漏れトラブルを防ぐコツ
- 定期的に水回りを点検する
蛇口のパッキン劣化やホースのひび割れなど、早期発見が肝心
小さな水滴やカビ臭がある場合は放置せず点検業者に相談 - オーナー・管理会社に異常を報告する
共用廊下や階段、天井などの水シミを見つけたら早めに連絡
設備の老朽化は、オーナー側が費用負担して修理する場合が多い - 保険契約の内容を見直す
借家人賠償責任保険でカバーできる範囲を確認
賠償額の上限や免責金額にも注意し、必要ならオプションを検討 - 日常的な心がけ
洗濯時にホースが抜けやすい場合は固定具を取り付ける
浴室やシンク周りの水垢やカビを定期的に清掃し、異常の早期発見に役立てる
まとめ
今回のテーマの要点は、「水漏れに備えて保険を正しく理解・活用し、スピーディーに申請すれば、予期せぬ出費やご近所トラブルを最小限に抑えられる」ということです。
- 応急処置(止水・バケツなど)
- 保険会社・管理会社への連絡
- 写真・動画による状況記録
これらを素早く行うだけで、保険請求がスムーズになり、修理や賠償の負担が軽くなります。さらに、定期点検と保険の見直しを組み合わせれば、再度の漏水トラブルを大きく減らせるでしょう。
- 火災保険の特約
「水災」「漏水」などの特約がない場合は、追加検討を。契約から時間が経っている場合は特に要チェック。 - 個人賠償責任保険の範囲
水漏れで他人の部屋や物に被害を与えたときに有効。自動車保険や火災保険のオプションとして付帯できるケースが多い。 - マンション管理組合の保険
共用部分の配管からの漏れなら、管理組合の保険が適用される場合がある。規約を日頃から確認しておくとスムーズ。 - 初動対応の重要性
止水・写真撮影・連絡の3点セットを徹底することが、スピード解決の近道。 - 経年劣化・虚偽申告の注意
古くなった設備や配管は、保険が適用外となる場合あり。誤った情報を申告するとペナルティが発生する恐れも。
水回りのトラブルは、突然やってくるもの。備えあれば憂いなしです。以下の3つをぜひ実践してください。
- 保険証券の再確認
「火災保険」や「個人賠償責任保険」の特約・補償範囲をチェックし、不足があれば見直しや追加を検討。 - 水回りのメンテナンス
キッチン・浴室・洗面台などを定期的に点検し、怪しい箇所を早めに修理。 - 緊急時連絡先のリストアップ
保険会社、管理会社、修理業者の連絡先をひとまとめにしておき、家族で共有。
もし、「どの保険をどう追加すればいいか」や「配管や設備の寿命がわからない」などの悩みがある場合は、専門業者や保険代理店へ相談を。前もって対策しておけば、実際に水漏れが起きた際の出費やストレスを大幅にカットできます。ぜひ行動を始めてみてくださいね。