広告
冬が近づくと水道管の凍結が心配になる人が多いです。しかし、水の出しっぱなしで本当に凍結を防げるのか疑問に思うことでしょう。この記事では、水道管の凍結防止について解説します。
この記事を読めば、水道管の凍結対策をしっかりできるようになります。水の流れが凍結を防ぐメカニズムについても解説するので、最後までご覧ください。
水の出しっぱなしが凍結を防ぐメカニズムと必要な量
「出しっぱなし」にすることで水道管の凍結を防げると言われていますが、その理由や背景を理解することで、効果的な対策が可能です。以下では、まず水道管が凍結する原因について詳しく説明します。
- 水道管が凍結する原因とは?
- 水を「出しっぱなし」にすることで防げる理由
- どのくらいの水を出し続けるべきか
- 出しっぱなしにする時間帯のポイント
- 水を出しっぱなしにするの点に注意
水道管が凍結する原因とは?
水道管が凍結する主な原因は、以下の条件が重なることです。
- 外気温の低下
- 外気温がマイナス4℃以下になると、水道管内の水が凍り始めるリスクが高まります。この気温を下回ると、凍結の可能性が急増します。
- 長期間の未使用
- 水道を長時間使わないと、管内の水が冷え切ってしまい、凍結しやすくなります。旅行などで家を留守にする際は特に注意が必要です。
- 設置場所の影響
- 水道管が日陰や風当たりの強い場所に設置されていると、凍結のリスクが高まります。外気に直接さらされている配管は特に危険です。
- 急な寒波の到来
- 普段は凍結しない地域でも、突然の寒波で水道管が凍結することがあります。数日間連続で氷点下になると、リスクがさらに増します。
水を「出しっぱなし」にすることで防げる理由
水道管の凍結を防ぐ有効な手段の一つが「水を出しっぱなしにする」ことです。この方法には以下のメリットがあります。
水の流動が凍結を防止
- 流れている水は凍りにくいため、少量の水を流し続けることで凍結リスクを低減できます。
水温の維持
- 水を流し続けることで、常に5℃程度の水温を保つことができ、凍結を防ぎます。
圧力の緩和
- 水道管内の水が凍ると体積が増え、管に圧力がかかります。水を流し続けることで、この圧力を軽減し、破裂のリスクを減らすことができます。
手軽で即効性がある:他の対策と比べて、すぐに実行でき、効果も期待できます。
どのくらいの水を出し続けるべきか
水を出しっぱなしにする際は、鉛筆の芯程度の細い水流で十分です。蛇口を少しひねって、水がチョロチョロと流れる状態にしてください。水量が多すぎると水道代が気になりますし、少なすぎると凍結防止の効果が薄れます。
出しっぱなしにする時間帯のポイント
凍結リスクが高いのは、夜間から早朝にかけての時間帯です。特に気温が下がる深夜0時から朝8時くらいまで、水を出しっぱなしにすることをおすすめします。外気温が上昇する日中は、凍結の心配が少ないため、水を止めても大丈夫です。
水を出しっぱなしにするの点に注意
水の出しっぱなしが凍結を防ぐメカニズムは、水が持つエネルギーと、水分子の動きが関係しています。水は流れることでエネルギーを持ち続け、水分子が活発に運動することで、すぐには固まりません。水が動いていると、周囲の温度との熱交換が促進され、水温が下がるスピードが遅くなります。
周囲が冷えても流水の温度は比較的高いです。水道管内で水が常に動いていると、水の体積が増えることによって管の破損も防げます。
水道管の凍結を防ぐためには、一晩中わずかな水を流し続けることが効果的です。具体的には、ペン先ぐらいの細い流れを作ることで、水の動きが凍結を防ぎます。水の量は分単位で数滴が落ちる程度で良いです。しずくが連続して落ちる程度で十分なので、水道料金はほとんど気になりません。
ただし、水を出しっぱなしにする場合は、以下の点に注意が必要です。
- 水の量は最小限にする
- 夜間から早朝に限定する
- 排水の流れを確認する
- 同居人に伝える
- 不要になったらすぐに止める
複数の蛇口がある場合は、家の一番低い位置と一番高い位置の蛇口を少し開けてください。外気温が最も低くなることが予想される時間帯に水を出しましょう。定期的に水の流れをチェックし、凍結していないかどうか確認する必要があります。排水がスムーズに行われているかも忘れずに確認してください。
山形市上下水道部公式チャンネル
水を出しっぱなしにしたときの水道料金について
水を出しっぱなしにしたときの水道料金について、以下2つの観点で解説します。
- 料金の目安
- 料金を抑えるための工夫
料金の目安
水道料金は家庭での使用量に基づいて決まります。一般的な家庭で月に発生する水道料金は3,500〜7,000円が目安です。金額はあくまで目安であり、料金は地域や時間などによって変動します。正確な料金を把握するには、各自治体の料金表を参照すると参考になります。
料金を抑えるための工夫
料金を抑えるための工夫は以下のとおりです。
- 必要最小限の量で出し続ける
- ストップシャワーを利用する
- 漏水がないかチェックする
- 節水グッズを活用する
- 夜間や不在時はタイマーを利用する
水道料金を抑えるには、日常生活での水の使い方を見直すことが重要です。日々の生活の中で無駄な水の使用を減らし、効率的に水を使えるように心がけましょう。節水ツールを利用することも、大きな節約につながります。導入できるツールは積極的に取り入れることをおすすめします。
出しっぱなし以外で水道管の凍結を防止する方法
出しっぱなし以外で水道管の凍結を防止する方法は以下のとおりです。
- 断熱材を使って保温する
- 水抜きをする
- 凍結防止ヒーターを利用する
断熱材を使って保温する
断熱材を使用すると、水道管が保温できるので、凍結防止に有効です。断熱材は冷気から水道管を守り、水温の低下を遅らせる役割があります。家庭で水が使用されるたびに、断熱材によって熱が維持された水が管を流れるため、凍結防止に貢献します。
断熱材には様々なタイプが存在し、保温能力に差があるため注意が必要です。水道管に密着して取り付け、隙間なく施工すると効果が高まります。定期的に断熱材の状態をチェックし、損傷がないかを確認することも重要です。
水抜きをする
水抜きも水道管の凍結防止に有効です。配管内の水分を取り除くことで、氷点下の温度でも管が凍りにくくなります。屋外の水道設備や散水用ホースには注意が必要です。使用頻度の関係上、水が残りやすいため凍結しやすいので、定期的な水抜きが重要になります。
寒冷地に住んでいる方は、夜間や長期間家を空ける前に、水抜きをしておくと安心です。
» 水道凍結防止のための水抜きは必要?
凍結防止ヒーターを利用する
寒い地域では、水道管の凍結を防ぐために凍結防止ヒーターを利用するのが効果的です。凍結防止ヒーターは、電気を使って水道管を適度に暖めて、低温下でも管内の水が凍結するのを防げます。さまざまなモデルがあり、管の外側に巻きつけるタイプや内部に挿入するタイプなどがあります。
重要なのは、管の長さや直径に合わせた適切なモデルを選ぶことです。サーモスタット付きのモデルは、温度に応じて自動で稼働するため、使い勝手が良いです。ただし、電気代が高くなるためコスト面も考慮する必要があります。使用しない時期は電源をオフにして適切に管理しましょう。
水道管が凍結したときの対処法
水道管が凍結したときの対処法は以下のとおりです。
- ぬるま湯をかける
- 業者を呼ぶ
ぬるま湯をかける
水道管が凍結した場合、破裂を防ぐためにぬるま湯をかけることが効果的です。熱による急激な温度変化を避けるために有効で、水道管の損傷を防げます。凍結した部分には、ぬるま湯をゆっくり集中的にかけましょう。凍結が解け始めたら、水の流れを確認しながら徐々に水圧を上げていくことで、凍結を解消できます。
» 水道管が破裂したときの対処法
業者を呼ぶ
自分で解決するのが難しいと感じたら、専門の水道業者に連絡するのがおすすめです。水道管の凍結問題を安全かつ迅速に解決してくれます。業者が対処する様子を観察することで、将来同じトラブルを避けるための予防策も学べます。
信頼できる業者を選び、状況を詳細に説明して、適切な対応をしてもらいましょう。業者を選ぶ際は、口コミや評判などを確認し、複数社に見積もりを依頼することをおすすめします。
「水の出しっぱなし」に関するよくある質問
水道管の凍結を防止するには、水を出しっぱなしにしておくのが一般的ですが、疑問点も多くあるでしょう。「水の出しっぱなし」に関するよくある質問への回答を知り、水道管の凍結に適切に対処しましょう。
どれくらいの時間出しっぱなしにすればいい?
水を出しっぱなしにする時間は最長でも1時間程度を目安にすると、水道管が凍結するリスクを最低限に抑えられます。一晩中水を出しっぱなしにするのは避けましょう。
水道管の凍結には、気温や風の強さが大きく影響します。地域の気候情報を確認しながら、水を出す時間を検討するのがおすすめです。特に外気温が低い場合や寒冷地では、こまめに状況を確認しましょう。
一晩中出しっぱなしにしたらどうなる?
一晩中水を出しっぱなしにすることで発生する問題は以下のとおりです。
- 無駄な水の消費
- 水道料金の増加
- 水圧の低下
- 環境への悪影響
無駄にした水が下水道に流れ込み、処理施設へ負担をかける場合があります。大量の水を使用すると、月々の水道料金が大幅に増え、経済的な負担が増加する点にも注意が必要です。地域の水供給システムにも負荷がかかり、各家庭の水圧が低下するなど、周辺地域に影響を及ぼす可能性もあります。
出しっぱなしが環境に及ぼす影響は?
水の出しっぱなしにより発生すると考えられる環境問題は、以下のとおりです。
- 水資源の浪費
- 温室効果ガスの増加
- 生態系への影響
- 水質汚染のリスク
水を無駄にすると、浄水や加圧などのプロセスに必要なエネルギーが無駄に消費されてしまいます。温室効果ガスの排出量が増え、地球温暖化につながる可能性も見逃せません。水の無駄使いにより、川や湖の水位が下がり、魚や植物などの生態系が影響を受けると、食物連鎖が崩れる危険もあります。
水を出しっぱなしにすると、過剰な水が下水道に流れ込み、浄水場での処理が追いつかない場合があります。河川に流れ込んだ未処理の汚水は、水質汚染を引き起こす要因の一つです。
凍結しやすい部分はどこ?
凍結しやすい水道管の部分には、以下のような特徴があります。
- 外部に露出している
- 北側に設置されている
- 断熱が不十分な場所(床下、屋根裏)に設置されている
- 地下に浅く埋まっている
- 使用頻度が低い
- ベランダやバルコニーにある
- 凍結しやすい素材で作られている
外部に直接さらされていると、気温の低下に伴って凍りやすくなります。日光が当たりにくく、気温が低くなりやすい北側に設置されている水道管も注意が必要です。断熱が不十分な場所は、内部でも寒さの影響を受けやすいため、凍結しやすくなります。
地下に浅く埋まっている水道管は、地上の気温の影響を受けやすいです。使用頻度が低い水道管では、水が流れない期間に静止している水が冷えて、凍結を引き起こします。外気や風の影響を受けやすいベランダやバルコニーにある水道管や冷えやすい材質の水道管も注意が必要です。
出しっぱなしにしても水道管が凍結しやすいケース
水道管を出しっぱなしにしても、凍結しやすいケースがあります。特に以下のような状況では注意が必要なため、適切な対策を講じるのがおすすめです。
- 気温が低すぎる
- 風あたりが強い
- 日陰になっている
- 水道の使用頻度が低い
- 水道管が露出している
- 標高が高い場所にある
気温が低すぎる
気温が氷点下を大きく下回る場合、低温状態が長時間続くことで、凍結のリスクが高まります。深夜や早朝など、特に気温が低くなる時間帯には、室内であっても水道管の保温対策をしましょう。寒冷地では、ただ水を出し続けるだけでなく、適切な保温対策や水道管の設置環境にも注意することが重要です。
風あたりが強い
強風が直接当たる場所にある水道管は、凍結のリスクが高まります。風による冷却効果が温度をさらに低下させ、水道管の凍結を促します。水道管の凍結を防ぐためには、風よけを設置すると良いでしょう。
日陰になっている
日中ほとんど日光が当たらない場所にある水道管も凍結しやすいです。日光が当たらないと温度が上がりにくく、水道管が冷えたままになります。特に注意が必要な場所は以下のとおりです。
- 建物の北側
- 風通しの悪い場所
- 高い壁や建物の影になる場所
- 樹木や植栽が密集している場所
- 冬の間ずっと日陰になる場所
日陰になっている場所の水道管には保温材を巻いたり、必要に応じてヒーターを設置したりしましょう。適切に対策すれば、凍結を防ぎ、安心して冬を過ごせます。
水道の使用頻度が低い
長期間使用されていない水道管は、内部の水が動かないため、水道管の温度が低下しやすく、凍結しやすいです。別荘や長期休暇中の家、夜間の使用頻度が低い時間帯などが該当します。
水道管の凍結を防ぐためには、定期的に水を流すのが有効です。自宅を長期間留守にする際は、少量の水を出しっぱなしにして、水道管内の水を循環させ、凍結を防ぎましょう。
水道管が露出している
水道管が外部に露出している場合も、凍結しやすいです。露出している部分は外気に直接触れるため、室内よりも冷えやすくなります。特に気温が極端に下がる地域や風の影響を受けやすい環境、日陰や北向きの場所で注意が必要です。露出している水道管には、断熱材や保護カバーを使用して対処しましょう。
標高が高い場所にある
標高が高い地域では、水道管が凍結しやすいです。標高が高いと気温が低くなりやすく、風が強いことも多いため、水道管の防寒対策が不足していると凍結のリスクが高まります。山間部や高地に住んでいる方は特に注意しましょう。
標高が高い場所では、定期的なメンテナンスが欠かせません。一度凍結が発生すると、解消するまでに時間がかかり、日常生活に大きな影響を与える可能性があります。防寒設備が整っていない場合は、早急に対策を講じましょう。
凍結により水道管が破裂した場合の対処法
凍結によって水道管が破裂した場合には、以下の手順で対処しましょう。
- 水道の元栓を閉める
- 破裂した部分にタオルを巻く
- 業者に修理を依頼する
水道の元栓を閉める
まず水道の元栓を閉めることが重要です。元栓を閉めると、さらなる水漏れを防ぎ、被害を最小限に抑えられます。次に水道メーターの中にあるバルブを時計回りに回して閉め、水の供給を完全に停止させましょう。
水道メーターは通常、敷地内の道路に近い部分に設置されています。緊急時に備え、家族全員が水道メーターの位置と元栓の操作方法を知っておくのもおすすめです。
破裂した部分にタオルを巻く
水の飛び散りを防ぎ、破裂箇所の圧力を軽減するために、破裂した部分にタオルを巻きましょう。厚手のタオルを数枚重ねて破裂部分にしっかりと巻きます。タオルは柔らかく吸水性が高いため、水をしっかりと吸収し、飛び散るのを防ぐのに効果的です。
可能であれば、タオルの上からビニール袋で覆うと、さらに水漏れを抑えられます。修理業者が到着するまでの時間を稼ぐための対処法として活用しましょう。
業者に修理を依頼する
水道管が破裂した際の修理には専門的な技術が求められるため、専門業者に依頼するのがおすすめです。専門業者は豊富な知識と経験、必要な工具や部品を持っており、確実に修理できます。自分で修理をすると、再度破裂するリスクが高まるため避けた方が良いです。
業者に修理を依頼する際は、電話で状況を説明し、できるだけ早く来てもらうように手配しましょう。専門業者の力を借りることで、安心して日常生活を再開できます。
まとめ
水道管の凍結は寒い時期ならいつ発生してもおかしくありません。あらかじめ対策をしておくことが重要です。凍結を防ぐためには、水の流れを維持するための、水を出し続けることが効果的です。微量の水でも効果があるため、定期的にチェックしつつ流し続けることをおすすめします。
しかし、微量でも水道料金は増加します。節水対策を取り入れながら実行すると良いでしょう。断熱材の使用や、凍結防止ヒーターの設置など、さまざまな手段があります。
万が一水道管が凍結してしまった場合には、ぬるま湯を使用するのが効果的です。しかし、問題が解決しない場合は、専門業者に相談することをおすすめします。適切な凍結防止対策をして、冬場でも安心して過ごせるようにしましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。感謝!!