給湯器のお湯が出ないときの確認事項とは?原因特定の方法や対処法も紹介

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給湯器のお湯が出ないときの確認事項とは?原因特定の方法や対処法も紹介

給湯器のトラブルは突然起こり、対処に戸惑う人は多いです。給湯器からお湯が出ないと、家で快適に過ごせません。本記事では、給湯器のお湯が出ないときの確認点や原因特定の方法、対処法を紹介します。記事を読むと、自分でも基本的な確認ができるようになります。

専門家を呼ぶ前に自分で給湯器のトラブルを解決する方法を知り、時間と費用を節約しましょう。

給湯器のお湯が出ないときに確認するべきこと

確認

給湯器からお湯が出ないときは、確認するべきことがあります。以下について確認しましょう。

  • 給湯器のリモコン
  • ガスの元栓とメーター
  • 水道の元栓・配管・蛇口
  • 電源

順番に確認すると、問題の原因を見つけ出せます。

給湯器のリモコン

最初に確認すべきなのは、室内に設置されている給湯器のリモコンです。 リモコンの電源が入っていなければ、当然お湯は作られません。 以下の手順でリモコンの状態をチェックしてください。

  1. 電源のオン・オフ
    画面が表示されているか確認します。消えている場合は運転スイッチを押してください。
  2. エラーコードの確認
    数字やアルファベットが点滅していないか見ます。「111」「11」などの数字は不具合を知らせるサインです。
  3. 設定温度の確認
    設定温度が低すぎないか(水に近い温度になっていないか)確認します。
  4. 時計表示の確認
    時間が点滅している場合、停電などで設定がリセットされている可能性があります。

リモコンの画面がつかない場合でも、給湯器本体の故障とは限りません。 リモコン線の断線や、家のブレーカーが落ちているだけの可能性もあります。 まずは電源ボタンを何度か押し直し、反応がなければ他の部屋のリモコン(浴室と台所など)も確認してください。 両方のリモコンがつかない場合は、電気系統のトラブルが疑われます。

ガスの元栓とメーター

ガス元栓

お湯を作るための燃料であるガスが、正常に供給されているかを確認します。 ガスが来ていなければ、給湯器は点火できずお湯になりません。 確認方法は非常にシンプルで、ガスコンロの火がつくかどうかを試すのが一番確実です。

ガスコンロの火がつく場合
ガスは来ています。原因は給湯器本体や水道など他の場所にあります。
ガスコンロの火もつかない場合
ガス供給自体が止まっています。

ガスが止まっている場合、ガスメーターの安全装置が作動して遮断されている可能性が高いです。 ガスメーターは通常、屋外の玄関付近やマンションのパイプシャフト内にあります。 メーターの液晶画面に「ガス止」などの表示や、赤いランプが点滅していないか確認してください。 地震(震度5以上)や長時間のガス使用、ガス漏れの疑いがある場合、安全のために自動的に遮断されます。 遮断されている場合は、メーターについている復帰ボタンを操作することで、再びガスを使えるようになります。

水道の元栓・配管・蛇口

ガスや電気に問題がなくても、水自体が流れてこなければお湯は出ません。 水道の元栓が閉まっていたり、断水していたりする可能性があります。 まずは、お湯が出ない蛇口以外の場所で水が出るか確認してください。

家中の水が出ない場合
地域的な断水か、水道の元栓が閉まっている可能性があります。水道局のホームページや近所の状況を確認してください。
特定の場所だけ水が出ない場合
その蛇口(水栓)の故障や、直結する配管のトラブルが考えられます。
お湯側のハンドルを回しても何も出ない場合
給湯器へ繋がる給水バルブが閉まっている可能性があります。

引っ越し直後や、給湯器周りの掃除をした後に起こりやすいトラブルです。 給湯器本体の下にある配管には、水を通すためのバルブがついています。 このバルブが「閉」になっていないか、手で回して確認してください。 冬場であれば、配管の中で水が凍ってしまい、流れなくなっている「凍結」のケースも考えられます。

配管や蛇口

アングル

給湯器のお湯が出ないとき、配管や蛇口の確認は重要です。配管や蛇口に問題があると、水の流れが悪くなり、給湯器の機能にも影響が出る可能性があります。配管が凍結していないか確認し、蛇口のフィルターやエアレーターの詰まりを確認しましょう。
» 水道の蛇口交換ガイド
» 水道管の凍結を防ぐ方法

配管の亀裂や蛇口の詰まりを確認し、切り替えバルブが正常に動作するかチェックしてください。配管や蛇口を確認して給湯器の問題を効果的に特定し、適切な修理や対処をしましょう。

電源

給湯器コンセント

給湯器はガスで動くタイプであっても、点火や制御のために電気を使用します。 そのため、電気が供給されていないと動きません。 意外と多いのが、掃除の際にコンセントを抜いてそのまま忘れてしまっているケースです。以下の電気系統を順番にチェックしてください。

  1. 給湯器本体の電源プラグ
    屋外の給湯器から伸びているコードが、コンセントにしっかり刺さっているか確認します。一度抜いて、埃を払ってから差し直してください。
  2. ブレーカー
    分電盤を確認し、給湯器の回路やメインブレーカーが落ちていないか見ます。「切」になっているスイッチがあれば「入」に戻してください。
  3. 漏電遮断器
    給湯器の電源コードについている漏電遮断器(小さなボックス状のもの)が作動していないか確認します。

電源プラグの抜き差しは、簡易的なリセット操作にもなります。 一時的なシステムエラーであれば、コンセントを抜いて10秒〜1分ほど待ち、再度差し込むことで復旧することがあります。 エラーコードが出ている場合も、この方法で直ることがあるため試す価値はあります。

給湯器のお湯が出ない原因の特定方法

特定

給湯器からお湯が出ない原因を特定する方法を以下の状況別に解説します。

  • 一部の蛇口からのみお湯が出ない場合
  • すべての蛇口からお湯が出ない場合
  • お湯と水両方が出ない場合

具体的な状況に応じて原因を絞り込みましょう。
» 給湯器の水漏れの原因と修理方法を徹底解説

一部の蛇口からのみお湯が出ない場合

どのくらい

特定の蛇口だけお湯が出ない場合、給湯器本体は正常である可能性が高いです。 キッチンからはお湯が出るのに、お風呂のシャワーだけ水しか出ないといったケースが該当します。 この場合、原因はその蛇口(混合水栓)自体にあると考えられます。主な原因は以下の通りです。

混合水栓の故障
温度調節機能(サーモスタット)が壊れていると、お湯と水の混合比率が調整できず、水しか出なくなります。
フィルター(ストレーナー)の詰まり
蛇口の吐水口や接続部分にあるフィルターにゴミが詰まると、湯量が極端に減ったり出なくなったりします。
給湯配管のトラブル
給湯器からその蛇口までの配管が詰まっている、あるいは水漏れしている可能性があります。

対処法として、まずは蛇口のフィルター掃除を試してください。 それでも直らない場合、蛇口の修理や交換が必要です。 水道業者に依頼し、水栓の点検を行ってもらいましょう。 給湯器メーカーに修理依頼をしても、蛇口の故障は管轄外として対応してもらえないことがあります。

すべての蛇口からお湯が出ない場合

キッチン、洗面所、お風呂など、家中のどの蛇口をひねってもお湯が出ない場合です。 このケースでは、給湯器本体またはガス・水道の供給元に根本的な原因があります。 個別の蛇口の問題である可能性は極めて低いです。考えられる原因は以下の通りです。

給湯器の故障
基盤の破損、点火不良、部品の経年劣化など。
ガス供給の停止
ガスメーターの遮断、ガス切れ(プロパンの場合)。
給水バルブの閉鎖
給湯器への水の入り口が閉まっている。
凍結
給湯器内部や配管が凍っている。

まずは前述した「ガスの元栓」と「電気のコンセント」を確認してください。 ガスコンロがつくのにお湯が出ないなら、給湯器本体のトラブルが濃厚です。 リモコンにエラーコードが出ていれば、そのコードの内容に従って対処します。 エラーコードもなく、ガスも来ている場合は、給湯器の寿命や内部部品の故障が疑われるため、メーカーや専門業者への点検依頼が必要です。

お湯と水両方が出ない場合

水でない

蛇口をお湯側に回しても水側に回しても、一滴も水が出ない状態です。 これは給湯器のトラブルではなく、水道供給そのもののトラブルです。 水が来ていないため、当然給湯器も作動しません。主な原因と確認事項は以下の通りです。

断水
近隣で水道工事が行われていないか、水道局のお知らせを確認してください。
水道元栓の閉鎖
水道メーターボックスの中にある元栓が閉まっていないか確認します。
配管の凍結
厳寒期の場合、水道管そのものが凍結している可能性があります。気温が上がって自然解凍するのを待つのが基本です。無理にお湯をかけると配管が破裂する恐れがあります。
受水槽のトラブル
マンションの場合、建物全体の水を貯めるポンプやタンクが故障している可能性があります。

この症状の場合、給湯器修理業者を呼んでも解決できません。 まずは水道局や、マンションの管理会社に連絡を入れてください。 水が出るようになれば、給湯器も自然と使えるようになるはずです。

【メーカー別】給湯器のお湯が出ないときのリセット方法と特徴

[By-manufacturer]-How-to-reset-your-water-heater-when-hot-water-is-not-coming-out-and-its-features

給湯器には安全装置が組み込まれており、一時的なエラーで停止することがあります。 その場合、リセット操作を行うことで復旧するケースが多いです。 メーカーごとに操作方法や特徴が異なるため、自宅の給湯器に合わせて対応してください。 ここでは主要メーカーとエコキュートのリセット手順を解説します。

  • リンナイ製の給湯器でお湯が出ない場合の対処法
  • ノーリツ製の給湯器でお湯が出ない場合の対処法
  • パロマ製の給湯器でお湯が出ない場合の対処法
  • エコキュート(三菱・パナソニック等)でお湯が出ない場合

リンナイ製の給湯器でお湯が出ない場合の対処法

リンナイの給湯器でエラーが出た場合、リモコン操作でリセットを試みます。 基本的なリセット手順は以下の通りです。

  1. すべての給湯栓(蛇口)を閉めます。
  2. リモコンの運転スイッチを「切」にします。
  3. そのまま5秒〜10秒ほど待ちます。
  4. 再度、運転スイッチを「入」にします

これでエラーコードが消え、お湯が出れば一時的な誤作動だったと判断できます。 もしリモコン操作で直らない場合は、電源プラグの抜き差し(ハードリセット)を行います。 屋外の給湯器本体から電源プラグを抜き、10秒ほど待ってから差し込んでください。

リンナイ特有のエラーとして、中和器の寿命を知らせる「920」や「290」があります。 これらは部品交換が必要なサインですので、リセットしても再発する場合は修理依頼が必要です。 公式サイトの「よくあるご質問」や「エラーコード検索」も活用し、表示されている数字の意味を確認してください。

ノーリツ製の給湯器でお湯が出ない場合の対処法

ノーリツ製給湯器も、基本的にはリモコンの電源オンオフでリセット可能です。 手順はリンナイと同様ですが、リモコンのデザインやボタン配置が異なります。

  1. お湯の使用を中止し、蛇口を閉めます。
  2. リモコンの運転スイッチを押し、電源を切ります。
  3. 画面が消えたことを確認し、10秒以上待ちます。
  4. 運転スイッチを押し、電源を入れます。
  5. お湯が出るか確認します。

電源プラグによるリセットも有効ですが、雨の日など濡れている手で行うのは危険です。 必ず乾いた手で行うか、ゴム手袋を使用してください。 ノーリツのリモコンには「メンテナンス」ボタンがついている機種もあります。 エラー発生時に長押しすることで詳細情報が見られる場合がありますが、基本はリセット操作を優先します。 頻繁に「111」(点火不良)が出る場合は、点火プラグやガス供給の問題が考えられるため、無理に繰り返さず業者へ相談してください。

パロマ製の給湯器でお湯が出ない場合の対処法

パロマ製の給湯器も、安全装置が作動してお湯が止まることがあります。 リセット手順は他メーカーと大きく変わりませんが、確実に操作してください。

  1. お湯を止めます。
  2. リモコンの運転スイッチを「切」にします。
  3. モニターの表示が消えている状態で数秒待ちます。
  4. 運転スイッチを「入」にします。

パロマの給湯器では、屋外設置の場合、本体の下部に水抜き栓やフィルターがあります。 これらが緩んでいないか確認することも大切です。 また、コンセントリセット(電源プラグの抜き差し)を行う際は、漏電遮断器のボタンに触れないよう注意してください。

パロマ製品は耐久性が高いと言われますが、10年以上使用している場合は部品劣化によるエラーの可能性が高いです。 リセットしても改善しない場合、エラーコード「111」「121」などが頻発する場合は、パロマ認定のサービス店に点検を依頼しましょう。

エコキュート(三菱・パナソニック等)でお湯が出ない場合

ガス給湯器ではなく、電気でお湯を沸かすエコキュートの場合、原因が異なります。 最大の特徴は「タンクにお湯を貯めている」点です。 「お湯が出ない」=「タンクのお湯切れ」であるケースが非常に多いです。対処法と確認事項は以下の通りです。

タンク残量の確認
リモコンでタンクのお湯の残量を確認してください。空になっている場合は「沸き増し」ボタンを押して、お湯ができるまで待つ必要があります。
エラー解除(リセット)
エラーコードが表示されている場合、メーカーごとの解除方法(「メニュー」と「給湯温度」同時押しなど)を試します。取扱説明書を確認してください。
漏電遮断器の確認
貯湯タンクユニットにある漏電遮断器が「切」になっていないか確認します。

エコキュートはお湯を作るのに時間がかかります。 お湯切れの場合、すぐにはシャワーを使えません。 深夜電力で沸かす設定になっている場合、日中に大量にお湯を使うと不足することがあります。 来客などで使用量が増える日は、あらかじめ沸き増し設定をしておくことが予防策になります。

給湯器本体以外が原因のケースと見落としがちなポイント

Cases-where-the-cause-is-something-other-than-the-water-heater-itself-and-points-that-are-often-overlooked

給湯器が壊れたと思い込んでいても、実は外部環境や設備に原因があることがあります。 これらを見落として修理業者を呼んでしまうと、「異常なし」と判断され出張費だけがかかることになります。 意外と多い「本体以外」の原因を知り、無駄な出費を防ぎましょう。

  • プロパンガス(LPガス)切れの可能性と確認方法
  • サーモスタット混合水栓(蛇口)の故障を確認する方法
  • 天候の影響(大雨・台風・落雷)による一時的な不具合
  • 給湯能力オーバー(複数箇所での同時使用)の確認

プロパンガス(LPガス)切れの可能性と確認方法

プロパンガスを使用している家庭特有の原因として、「ガス切れ」があります。 都市ガスと違い、プロパンガスはボンベを配送・交換して供給されます。 ガス会社の配送ミスや、極端に使用量が増えた場合、交換前にガスが空になることがあります。確認方法は以下の通りです。

  1. ガスコンロを確認
    火がつかない、または火が極端に弱い場合、ガス切れの可能性が高いです。
  2. ボンベの確認
    屋外のボンベ周りを確認し、すべてのボンベが空(軽い音など)になっていないか見ます。
  3. ガス会社へ連絡
    自分でボンベを交換することはできません。契約しているガス会社に電話し、残量確認と配送を依頼してください。

ガス切れは、冬場の給湯使用量が増える時期や、来客が多かった時期に起こりやすいです。 また、ボンベのバルブが何らかの理由で閉まっていることも稀にあります。 安全のため、バルブ操作はガス会社の指示に従って行ってください。

サーモスタット混合水栓(蛇口)の故障を確認する方法

給湯器の設定温度は40度以上になっているのに、ぬるいお湯や水しか出ない場合です。 この場合、浴室などの蛇口についている「温度調節ハンドル(サーモスタット)」が故障している可能性があります。 サーモスタットは内部のカートリッジで湯と水の比率を調整していますが、経年劣化で動きが悪くなります。確認方法は以下の通りです。

他の蛇口と比較
お風呂のシャワーはぬるいが、キッチンの蛇口からは熱いお湯が出る場合、給湯器は正常です。お風呂の蛇口の故障と断定できます。
設定温度を最高にする
蛇口の温度設定ハンドルを「H」や「40以上」に回しても温度が変わらないか確認します。

サーモスタットの故障は、給湯器業者ではなく水道修理業者の管轄です。 DIYでカートリッジ交換も可能ですが、専用工具が必要な場合もあり難易度は高めです。 水栓のメーカーと型番を調べ、対応できる業者に修理を依頼しましょう。

天候の影響(大雨・台風・落雷)による一時的な不具合

激しい雨や台風、落雷の直後にお湯が出なくなることがあります。 これは給湯器内部への湿気の侵入や、安全装置の作動による一時的なものです。 故障ではなく、天候の回復とともに直ることも多いです。具体的なケースは以下の通りです。

大雨・台風
給湯器の排気口から雨風が入り込み、点火不良(湿気による失火)を起こすことがあります。リモコンに「111」などのエラーが出ます。雨が止んで内部が乾けば復旧します。
落雷
雷サージ(過電流)により、給湯器の安全装置が働き電源が落ちることがあります。電源プラグを抜き差し(リセット)することで直るケースが多いです。ただし、基盤がショートして完全に故障することもあります。

台風の後は、給湯器の中にゴミや木の葉が入っていないかも確認してください。 排気口が塞がれていると、不完全燃焼の原因となり危険です。 無理に使い続けず、乾くまで待つか、リセット操作を試してから使用を再開してください。

給湯能力オーバー(複数箇所での同時使用)の確認

「シャワーを使っているときにキッチンで洗い物をすると、お湯が急にぬるくなる」 これは故障ではなく、給湯器の「号数(能力)」の限界を超えている状態です。 給湯器には一度に作れるお湯の量に限界があります。号数の目安は以下の通りです。

  • 16号: 一人暮らし向け。シャワーとキッチンの同時使用は厳しい。
  • 20号: 2〜3人家族向け。同時使用してもあまり不便を感じないレベル。
  • 24号: 4人以上の家族向け。冬場でもシャワーとキッチン、洗面所などで同時にお湯を使える。

冬場は水温が低いため、お湯を沸かすのに大きなパワーが必要です。 夏場は問題なくても、冬になると能力不足が露呈することがあります。 対処法としては、「同時使用を避ける」か、「能力の大きい給湯器に交換する」しかありません。 故障ではないため修理では直りませんが、生活の質に関わるため、交換時期には号数アップを検討してください。

給湯器のお湯が出ない主な原因と対処法・業者依頼の目安

給湯器からお湯が出ないときの以下の原因と対処法について解説します。

  • ガス供給不足やガスメーターの遮断(復帰方法)
  • 給湯器本体の故障・寿命(異音・消えないエラーコード)
  • 配管の水漏れや凍結
  • 電気系統のトラブル

原因を一つひとつ確認すると、問題を特定しやすいです。問題が大きい場合は、専門の業者に相談しましょう。
» 給湯器の交換はどこに頼む?各業者の特徴と選び方のポイント

ガス供給不足やガスメーターの遮断(復帰方法)

ガスメーター

ガスが来ていない場合、ガスメーターの復帰操作が必要です。 ガスメーターは異常を検知するとガスを止めますが、安全が確認できれば自分で復帰できます。 復帰手順はメーターの種類によりますが、一般的な流れは以下の通りです。

  1. すべてのガス機器を止める
    給湯器のリモコンを切り、コンロの火も消します。元栓は開けたままにします。
  2. 復帰ボタンのキャップを外す
    メーター上部にある黒いボタンのキャップを外します。
  3. ボタンを奥まで押し込む
    しっかり押して、ランプが点灯したらすぐに指を離します。
  4. 約3分待つ
    マイコンがガス漏れがないか安全確認を行っています。この間はガスを使わないでください。
  5. ランプの消灯を確認
    点滅が消えれば復帰完了です。

ボタンを押しても復帰しない、または復帰してもすぐにまた遮断される場合は、ガス漏れの可能性が高いです。 この場合は絶対に火気を使用せず、すぐにガス会社へ連絡してください。 都市ガスとプロパンガスでメーターの形状が多少異なりますが、手順はほぼ同じです。 メーターには復帰手順の説明書きがついていることが多いので、現場で確認しながら操作してください。

給湯器本体の故障・寿命(異音・消えないエラーコード)

水漏れ

給湯器本体の故障は、部品交換か本体交換が必要です。 特に使用年数が10年を超えている場合、寿命による故障の可能性が非常に高いです。 以下の症状がある場合は、危険な状態であるため直ちに使用を中止し、業者を手配してください。

異音がする
ボン!」という爆発音、「ピー」という笛のような音、「ゴー」という異常な燃焼音。
異臭がする
ガスの臭い、焦げ臭いにおい、酸っぱいにおい。
黒い煙が出る
排気口から煤(スス)を含んだ黒煙が出ている場合は不完全燃焼です。一酸化炭素中毒の危険があります。
エラーコードが消えない
リセットしてもすぐに同じエラー(特に燃焼系や電装系)が表示される。

これらの症状は、素人がDIYで直せるレベルではありません。 無理に使い続けると、火災や事故につながります。 エラーコードの内容を控え、メーカーや修理業者に「緊急性が高い」と伝えて点検を依頼してください。 賃貸の場合は管理会社へ即座に連絡が必要です。

配管の水漏れや凍結

漏れ

給湯器の下から水が漏れている場合、配管の亀裂や接続パッキンの劣化が原因です。 水漏れがあると、タンク内の圧力が下がり点火しなかったり、漏電の原因になったりします。 少量の水漏れでも放置せず、早めの対処が必要です。

水漏れの対処
給水バルブ(元栓)を閉めて水を止めます。これで一時的に被害を抑えられます。その後、水道業者に修理を依頼します。
» 蛇口の水漏れ対策
» 水道管の水漏れ修理方法
凍結の対処
配管が凍っている場合、絶対に熱湯をかけないでください。配管が破裂します。ぬるま湯(40度程度)をタオル越しにゆっくりかけるか、気温が上がって自然に溶けるのを待ちます。ドライヤーの温風を当てるのも有効です。

冬場の凍結を防ぐには、夜間に少量の水を出しっぱなしにする方法が有効です。 給湯器のリモコン電源を切り、お湯側の蛇口から箸の太さ程度の水を出しておきます。 水が流れ続けることで凍結を防げます。 寒波予報が出ている日は、事前の対策を徹底しましょう。

» 寒さの厳しい冬も安心!給湯器の凍結を防ぐ方法と応急処置

電気系統のトラブル

分電盤

給湯器からお湯が出ない場合の原因の一つは、電気系統のトラブルです。問題を解決するためには、以下のポイントを確認しましょう。

  • 電源が適切に接続されているか
  • 電源コードが損傷していないか
  • ブレーカーが落ちていないか
  • 給湯器のリモコンの電池が切れていないか

確認すると、電気系統の問題が解消する場合があります。問題が解決しない場合は、給湯器自体の内部電子回路に異常がないか、専門家に調査してもらいましょう。

修理か交換か?お湯が出ない給湯器を交換する判断基準

交換費用

修理すれば直るのか、それとも新品に買い替えるべきか。 費用の問題もあり、非常に悩ましい選択です。 判断を誤ると、「修理したのにすぐまた壊れた」「最初から買い替えれば安く済んだ」と後悔することになります。 ここでは、プロが推奨する明確な判断基準を解説します。

  • 使用年数が10年以上経過している場合
  • 修理費用が高額になる場合(購入価格の50%以上)
  • トラブルが頻発している・部品供給がない場合
  • 最新モデルの省エネ性能(エコジョーズ等)と比較する

使用年数が10年以上経過している場合

最も重要な基準は「使用年数」です。 給湯器の設計上の標準使用期間は、一般的に10年とされています。 設置から10年以上経過している場合、迷わず「交換」をおすすめします。理由は以下の3点です。

  1. 部品がない
    メーカーの部品保有期間は製造終了から10年程度です。修理したくても部品がないケースが大半です。
  2. 連鎖故障のリスク
    1箇所直しても、経年劣化で他の部品が次々と壊れる可能性が高いです。修理費が積み重なり、結果的に高くつきます。
  3. 安全性
    経年劣化により、熱交換器の穴あきや不完全燃焼などの事故リスクが高まっています。

「まだ動くから」といって15年近く使い続けるのは危険です。 10年を過ぎたら、壊れる前に交換の準備をしておくのが賢い選択です。

修理費用が高額になる場合(購入価格の50%以上)

見積もりを取った結果、修理費用が高額になる場合も交換のタイミングです。 目安として、修理費用が新品購入価格の50%を超えるなら、交換した方がコストパフォーマンスが良いです。

例えば、修理見積もりが5万円だったとします。 新品の給湯器が工事費込みで10万円〜15万円で買えるなら、あと数年しか持たない古い機械に5万円かけるのは割に合いません。 特に、熱交換器や基盤などの重要部品の交換は高額になりがちです。 修理費が2〜3万円で済むなら修理、それ以上なら交換と、予算の上限を決めておくと判断しやすくなります。

トラブルが頻発している・部品供給がない場合

「先月修理したのにまたエラーが出た」「お湯の温度が安定しない日が増えた」 このようにトラブルが頻発している場合、給湯器全体の寿命が来ています。 だましだまし使い続けることは、精神的なストレスになるだけでなく、銭湯代などの余計な出費もかさみます。

メーカーに問い合わせて「部品供給が終了している」と言われた場合は、選択の余地なく「交換」となります。 中古部品を使って修理する業者も稀にいますが、安全性や保証の観点からおすすめできません。 トラブル頻発は「完全停止」のカウントダウンです。 完全に壊れてお湯が使えなくなる前に、余裕を持って交換を依頼しましょう。

最新モデルの省エネ性能(エコジョーズ等)と比較する

古い給湯器を使い続けることの隠れたデメリットは、「ガス代の無駄遣い」です。 最新の給湯器(エコジョーズなど)は、熱効率が非常に高く、少ないガスでお湯を作れます。 従来型と比較して、ガス代を約10〜15%削減できると言われています。

例えば、月々のガス代が1万円の家庭なら、年間で1万2千円〜1万8千円の節約になります。 10年使えば10万円以上の差が出る計算です。 交換費用がかかっても、ランニングコストの削減分で元が取れるケースが多いです。 「壊れていないから交換はもったいない」と考えるより、「新しい機種にした方が毎月の支払いが減る」と捉え、前向きに交換を検討してください。

給湯器の修理・交換にかかる費用の相場

給湯器の修理・交換にかかる費用の目安

いざ修理や交換をするとなると、気になるのが費用です。 相場を知らないと、悪質な業者に高額な請求をされても気づけません。 適正価格を把握し、納得のいく契約をしましょう。 ここでは、一般的な相場を紹介します。

  • 修理費用の一般的な相場(部品代・技術料)
  • 交換費用の相場(本体価格・工事費・処分費)
  • メーカーや機種による価格差と選び方
  • 保証期間やアフターサービスの確認ポイント
  • 交換費用を安く抑えるコツ

修理費用の一般的な相場(部品代・技術料)

修理費用は、「部品代」+「技術料」+「出張費」の合計で決まります。 故障箇所によって金額は大きく異なりますが、目安は以下の通りです。

修理内容費用相場(税込)備考
基本出張費3,000円〜10,000円修理しなくてもかかる場合あり
点火プラグ交換8,000円〜15,000円比較的軽微な修理
水量サーボ交換15,000円〜25,000円お湯の量や温度に関わる部品
電装基盤交換30,000円〜50,000円頭脳パーツ。高額になりやすい
熱交換器交換50,000円〜80,000円心臓部。交換推奨レベルの高額修理

メーカー修理の場合、技術料が高めに設定されている傾向があります。 地元のガス会社や給湯器専門業者の方が、出張費などが安い場合があります。 電話での問い合わせ時に、出張費がいくらかかるか必ず確認してください。

交換費用の相場(本体価格・工事費・処分費)

給湯器本体を交換する場合の費用総額(本体+リモコン+工事費+処分費)の目安です。 給湯器の「号数(能力)」と「機能(オート・フルオート)」によって価格が変わります。

【ガス給湯器(壁掛け型・従来タイプ)】

  • 16号(給湯専用): 6万円〜10万円
  • 20号(追い焚き付): 10万円〜15万円
  • 24号(追い焚き付): 12万円〜18万円

【エコジョーズ(省エネタイプ)】

  • 20号(追い焚き付): 13万円〜18万円
  • 24号(追い焚き付): 15万円〜22万円

これらはネット系業者や専門店の相場です。 大手ガス会社で見積もりを取ると、これより5万円〜10万円高い提示をされることが一般的です。 価格差が大きいため、必ず相見積もりを取ることが重要です。

メーカーや機種による価格差と選び方

主要メーカーであるリンナイ、ノーリツ、パロマの3社で、性能や価格に大きな差はありません。 基本的には、現在使っているメーカーと同じものを選ぶと、配管の位置調整が最小限で済むため工事費が安く抑えられます。 ただし、在庫状況によっては他メーカーへの変更も可能です。選び方のポイントは以下の通りです。

号数
現在の湯量に不満がなければ同じ号数を選ぶ。家族が増えたならアップを検討。
機能
「フルオート(自動足し湯・配管洗浄あり)」か「オート(自動湯張り・追い焚きのみ)」か。オートの方が1〜2万円安いです。
リモコン
インターホン機能やスマホ連携機能がつくと高くなります。シンプル機能で十分ならコストダウンできます。

メーカーにこだわりすぎるより、在庫があり即日対応できる機種を選ぶのが、お湯が出ない緊急時には賢明です。

保証期間やアフターサービスの確認ポイント

新品に交換する場合、保証期間の確認は必須です。 通常、メーカー保証は1年〜2年ですが、多くの業者が独自の「工事保証(10年)」などを付けています。確認すべきポイントは以下の通りです。

商品保証
給湯器本体の故障に対する保証。メーカー保証+延長保証(有料・無料)がある。
工事保証
配管からの水漏れや取り付け不備に対する保証。業者が独自につけるもの。期間と内容(無料修理か)を確認。
連絡先
故障時の緊急連絡先が24時間対応か。

特に「工事保証10年」を謳っている業者は、施工技術に自信がある証拠と言えます。 安さだけでなく、長く安心して使えるサポート体制があるかを見てください。 契約書や保証書が発行されるかも、信頼性のバロメーターです。

交換費用を安く抑えるコツ

kosuto

急な出費となる給湯器交換ですが、工夫次第で費用を抑えられます。 品質を落とさずに安くするテクニックは以下の通りです。

ネット系専門業者を利用する
実店舗を持たない、または大量仕入れを行っているネット業者は、本体割引率が高く(最大80%OFFなど)、総額が安いです。
在庫品・型落ち品を狙う
最新モデルにこだわらず、一つ前のモデルや業者の在庫品を選ぶと値引き交渉しやすいです。
不要な機能を削る
「フルオート」を「オート」にする、「エコジョーズ」ではなく「従来型」にする(使用頻度が低い場合)などで数万円下がります。
相見積もりを活用する
「A社は〇〇円でした」と伝えることで、対抗価格を出してもらえることがあります。

ただし、「安すぎる業者」には注意が必要です。 資格を持たないスタッフが施工したり、追加料金を請求されたりするリスクがあります。 適正価格の範囲内で、最も条件の良い業者を選びましょう。

失敗しない給湯器業者の選び方と注意点

交換のタイミング

給湯器業者はコンビニより多いと言われるほど数多く存在します。 その中には、残念ながら悪質な業者も混ざっています。 焦ってお湯を出したい気持ちにつけ込まれないよう、冷静に業者を見極める目が必要です。 ここでは、信頼できる業者の特徴と選び方を解説します。

  • 信頼できる業者を見極めるチェックリスト(資格・拠点)
  • 複数業者から相見積もりを取るメリット
  • 契約前に作業内容と追加費用の有無を確認する

信頼できる業者を見極めるチェックリスト(資格・拠点)

ホームページや電話対応で、以下の項目をチェックしてください。 これらを満たしている業者は、信頼性が高いと言えます。

必要な資格を保有しているか
「液化石油ガス設備士」「ガス機器設置スペシャリスト(GSS)」「簡易内管施工士」などの資格が必要です。HPに資格証が掲載されているか確認しましょう。
運営元の実態があるか
住所、電話番号、代表者名が明記されているか。Googleマップで住所を検索し、実店舗や事務所があるか見るのも有効です。
施工事例が豊富か
実際の交換写真や顧客の声を掲載している業者は、実績があり嘘をつきにくいです。
対応エリア
自宅が対応エリア内か。遠方すぎると出張費が高くなる、アフター対応が遅れるなどのデメリットがあります。

資格を持っていない業者が工事をすることは違法であり、ガス漏れなどの重大事故につながります。 「安さ」よりも「安全性(資格)」を最優先に確認してください。

複数業者から相見積もりを取るメリット

交換費用を抑える方法

緊急時であっても、可能な限り2〜3社から見積もりを取ることをおすすめします。 これを「相見積もり」と言います。 1社だけで即決してしまうと、その価格が高いのか安いのか判断できません。相見積もりのメリットは以下の通りです。

適正価格がわかる
3社の価格を比べれば、相場が見えてきます。極端に高い・安い業者を排除できます。
対応の良し悪しがわかる
電話の受け答え、見積もりの速さ、説明の丁寧さを比較できます。レスポンスが早い業者は、トラブル時の対応も早い傾向があります。
値引き交渉の材料になる
他社の見積もり額を提示することで、価格競争が生まれ安くなる可能性があります。

Webフォームから写真を送るだけで見積もりをくれる業者も増えています。 手間を惜しまず比較することが、失敗しない最大のコツです。

契約前に作業内容と追加費用の有無を確認する

トラブルで多いのが、「工事が終わってから追加料金を請求された」というケースです。 見積もり金額が「確定」なのか、「概算」なのかを必ず確認してください。契約前に確認すべき質問事項は以下の通りです。

  • 「この見積もり金額以外に、追加でかかる費用はありますか?」
  • 「駐車場代は含まれていますか?」
  • 「古い給湯器の処分費は含まれていますか?」
  • 「配管カバーや排気カバーの再利用は可能ですか?交換が必要ですか?」

優良な業者は、現地調査または写真確認の段階で正確な見積もりを出し、「これ以上の追加請求は一切ありません」と明言してくれます。 「やってみないと分からない」と曖昧な返答をする業者は避けた方が無難です。 必ず書面(メールやLINE含む)で見積もりを残しておきましょう。

賃貸物件で給湯器トラブルが起きたときの対処法

上下階への水漏れ被害が発生したときの対応

アパートやマンションなどの賃貸物件にお住まいの場合、対応手順が持ち家とは異なります。 自分の判断で勝手に業者を呼んで修理してしまうと、後でトラブルになることがあります。 賃貸ならではのルールとマナーを守って対処しましょう。

  • 大家や管理会社への連絡タイミングと伝え方
  • 修理費用の負担区分(経年劣化 vs 過失)
  • トラブルを迅速に解決するためのポイント

大家や管理会社への連絡タイミングと伝え方

賃貸物件の場合、給湯器は備え付けの設備であり、所有者は大家さん(オーナー)です。 したがって、不具合が起きたらまずは管理会社または大家さんに連絡するのが鉄則です。 自分で修理業者を手配するのはNGです。連絡する際は、以下の情報を整理して伝えるとスムーズです。

  • いつから: 「昨日の夜から急に」
  • どんな症状か: 「お湯が出ない、リモコンにエラー111が出ている」
  • 給湯器のメーカーと型番: 本体に貼ってあるシールを確認(例:リンナイ RUX-A2015W)
  • ガスの種類: 都市ガスかプロパンガスか

深夜や休日で管理会社と連絡がつかない場合、契約時に渡された「緊急連絡先(24時間サポートなど)」がないか確認してください。 どうしても連絡がつかず、緊急で修理が必要な場合でも、事後報告で認められるかは契約次第です。 基本は連絡がつくまで待つか、応急処置でしのぐことを推奨します。

修理費用の負担区分(経年劣化 vs 過失)

修理費用の負担はどちらがするか

賃貸物件における給湯器修理の費用負担は、原則として以下のように分かれます。

故障原因費用負担者
経年劣化による故障大家(オーナー)
設置時からの瑕疵大家(オーナー)
入居者の使用ミスによる故障入居者
入居者の意図的な破損入居者

経年劣化や通常使用による故障は、建物の設備として大家さん側の負担となるのが一般的です。これは民法上の「賃貸人の修繕義務」(民法第606条第1項)に基づいています。ただし、入居者の不適切な使用や過失による故障の場合は、入居者負担となることがあります。例えば、給湯器の上に重いものを置いて破損させた場合や、誤った操作を繰り返した場合などが該当します。

契約書に修繕費用の負担について特別な取り決めがある場合は、その内容に従うことになります。契約書をよく確認しておきましょう。

トラブルを迅速に解決するためのポイント

賃貸の場合、大家さんの承認や業者の手配に時間がかかり、お湯が使えるようになるまで数日かかることがあります。 少しでも早く解決するためのポイントは、「情報の正確さ」と「日程調整の柔軟さ」です。

管理会社への連絡時に、給湯器の型番やエラーコードを正確に伝えることで、業者が部品や交換機種を準備する時間を短縮できます。 スマホで給湯器の銘板(シール)の写真を撮って送るのが最も確実です。 また、修理業者の訪問日程に対して、「いつでも良い」「置き鍵対応可」など柔軟に対応すると、最短での工事が可能になります。 土日指定だと予約が埋まっていて遅くなることが多いため、平日対応が可能か調整してみてください。

トラブル再発防止!給湯器を長持ちさせるメンテナンスと対策

ヒント

給湯器が直ってお湯が出るようになったら、二度と同じトラブルに遭わないよう対策をしましょう。 日頃のちょっとしたメンテナンスや心構えで、給湯器の寿命を延ばし、突然の故障を防ぐことができます。 面倒な作業は必要ありません。ついでにできる範囲で実践してください。

  • 定期的なフィルター清掃と配管チェックの方法
  • 冬場の凍結防止策
  • 専門業者による定期点検の推奨

定期的なフィルター清掃と配管チェックの方法

メンテナンス

お湯の出が悪くなるのを防ぐため、水抜き栓についているフィルター(ストレーナー)の掃除が有効です。 特に井戸水を使用している地域や、配管が古い家ではゴミが詰まりやすいです。 年に1回程度、取扱説明書に従ってフィルターを水洗いしてください。 (※自信がない場合は無理に行わないでください。水漏れの原因になります)

給湯器の周りに物を置かないことも重要です。 排気口の近くに洗濯物や段ボールがあると、排気が滞留して給湯器内部が過熱し、故障の原因になります。 物置代わりになりがちな給湯器周りを整理し、風通しを良くしておきましょう。 配管カバーの中に枯葉やゴミが溜まっていないかも、時々チェックしてください。

電源コンセントや電気系統の点検、設定温度の確認と調整もすると、安全かつ効率的に給湯器を使用できます。使用説明書に従い、年間を通じて行ってください。定期的なメンテナンスをして給湯器の寿命を延ばし、急な故障による不便や追加費用を避けましょう。

冬場の凍結防止策

凍結

冬場、特にお湯が出なくなる原因No.1は「凍結」です。 気温がマイナス4度以下になると予想される日は、必ず対策を行ってください。

通水
リモコンの電源を切り、お湯側の蛇口から水を出しっぱなしにする(太さ4mm程度)。これが最強の予防策です。
浴槽の水
追い焚き機能付き給湯器の場合、浴槽の循環口より上まで水を残しておくことで、自動ポンプ運転が働き凍結を防ぎます。
配管の保温
配管に巻いてある断熱材がボロボロになっていると凍結しやすいです。ホームセンターで保温材を買って巻き直すだけでも効果があります。

凍結による破損は保証対象外になることも多いです。適切な凍結防止策を講じて給湯器の機能を維持し、冬期の不便や被害を防ぎましょう。
» 水道管の凍結を防ぐ方法
» 水道の凍結防止には水の出しっぱなしで安心?
» 水道凍結防止のための水抜きは必要?

専門業者による定期点検の推奨

ガス点検

自分でできることには限界があります。 購入から7年〜8年が経過したら、メーカーや専門業者による「あんしん点検(有償)」を受けることを強くおすすめします。 プロの目で内部の煤詰まり、部品の劣化、ガス漏れの有無をチェックしてもらうことで、完全に壊れる前に部品交換などの対応ができます。

人間ドックと同じで、早期発見ができれば修理費も安く済みますし、真冬にお湯が出なくなるという最悪の事態を回避できます。 1万円程度の点検費用で数年の安心が買えるなら、安いものです。 長く安全に使うために、プロの力を借りることも検討してください。

定期的な点検を怠ると、ガス漏れや故障を生じやすく、重大な安全事故を引き起こす可能性もあります。安心してガスを使用するため、定期点検は欠かせません。

給湯器トラブルに関するよくある質問

給湯器トラブルに関するよくある質問

給湯器が突然使えなくなると困ってしまいますよね。ここでは、給湯器に関するよくある疑問やトラブル時の対処法について、わかりやすくお答えします。

  • お湯が出ないときに応急的にお湯を使う方法はある?
  • 修理と交換はどちらがお得?判断の目安は?
  • 寿命が近い給湯器でも使い続けるリスクは?
  • ガス会社・電力会社に連絡するタイミングは?

お湯が出ないときに応急的にお湯を使う方法はある?

給湯器が故障してお湯が出なくなった場合の応急処置方法をご紹介します。

一時的にお湯を確保する方法

電気ケトルやポットを活用
洗面や食器洗いに必要な少量のお湯であれば、電気ケトルで沸かしたお湯を利用できます。
鍋でお湯を沸かす
大きめの鍋でお湯を沸かし、バケツなどに移して利用する方法もあります。
近隣の入浴施設を利用
入浴については、近くの銭湯やスーパー銭湯、スポーツジムなどを一時的に利用するのが現実的です。
ポータブルシャワーの活用
キャンプ用のポータブルシャワーを利用する方法もあります。電気式のものであれば室内でも使用可能です。
緊急用カセットガス給湯器
アウトドア用のカセットガス給湯器は、屋外で使用すれば一時的な温水シャワーとして利用できます。

これらはあくまで応急処置です。本格的な修理や交換が必要な場合は、できるだけ早く専門業者に依頼しましょう。特に冬場は凍結防止のために水抜きなどの対応が必要な場合もあります。

修理と交換はどちらがお得?判断の目安は?

修理と交換はどちらがお得?判断の目安は?

給湯器のトラブル時、修理と交換のどちらを選ぶべきか迷うことがあります。判断の目安を解説します。

修理を選ぶべきケース

  • 給湯器の使用年数が比較的浅い(7年未満)
    耐用年数の半分以下であれば、修理で対応するのが経済的です。
  • 故障箇所が明確で部品交換で済む
    リモコンやセンサーなど、比較的安価な部品の交換で済む場合は修理が有利です。
  • 修理費用が交換費用の30%未満
    修理費用が新品交換費用の3割未満であれば、修理を選択する価値があります。

交換を検討すべきケース

  1. 給湯器の使用年数が長い(8年以上)
    製造から8年以上経過していると、他の部分も劣化している可能性が高く、修理してもすぐに別の故障が発生するリスクがあります。
  2. 修理費用が高額(交換費用の50%以上)
    修理費用が新品交換費用の半額を超える場合は、交換を検討した方が経済的です。
  3. 同じ箇所の故障が繰り返し発生している
    一度修理した箇所が再び故障する場合は、根本的な劣化が進んでいる可能性があります。
  4. 部品の供給が終了している
    製造から10年以上経過した機種は部品供給が終了している場合があり、修理自体ができないこともあります。

判断に迷う場合は、複数の業者に相談し、それぞれの見解を聞くことも有効です。また、修理と交換それぞれの見積もりを取り、コストパフォーマンスを比較検討するのも一つの方法です。

寿命が近い給湯器でも使い続けるリスクは?

アイキャッチ

寿命が近づいている給湯器を使い続けることには、いくつかのリスクがあります。

使い続けるリスク

突然の故障リスク
寿命が近い給湯器は突然完全に使えなくなる可能性が高まります。冬場や入浴前などのタイミングで故障すると大きな不便を被ります。
水漏れによる二次被害
内部の配管や接続部分の劣化により、水漏れが発生するリスクが高まります。水漏れは床や壁、下の階への浸水被害を引き起こす可能性があります。
ガス漏れや不完全燃焼のリスク
ガス給湯器の場合、経年劣化によりガス漏れや不完全燃焼のリスクが高まります。これは一酸化炭素中毒など命に関わる事故につながる可能性があります。
修理費用の積み重ね
小さな故障が頻発し、その都度修理費用がかかることで、結果的に交換するよりも高額になることがあります。
エネルギー効率の低下
経年劣化により熱効率が低下し、ガス代や電気代が増加します。最新の省エネ機種に比べ、10~30%程度効率が悪いことも。

給湯器の平均的な耐用年数は8~10年とされています。製造から10年以上経過している場合は、計画的な交換を検討するのが賢明です。特に以下のような症状がある場合は要注意です。

  • お湯の温度が安定しない
  • 点火に時間がかかるようになった
  • 異音や異臭がする
  • リモコンの反応が悪い
  • 水漏れの跡がある

計画的な交換を検討することで、急な故障によるストレスや、最悪の場合の事故リスクを避けることができます。また、最新の省エネタイプに交換することで、ランニングコストの削減にもつながります。

ガス会社・電力会社に連絡するタイミングは?

費用相場や依頼前に確認しておきたいポイント

給湯器トラブルの際、ガス会社や電力会社に連絡すべきケースがあります。適切な判断をするためのポイントを解説します。

ガス会社に連絡すべき状況

ガス漏れの疑いがある場合
ガス臭いにおいがする場合は、窓を開けて換気した後、すぐにガス会社の緊急連絡先に連絡しましょう。自分で判断せず、プロの確認を受けることが重要です。
ガスメーターが遮断されている場合
地震や何らかの異常を検知してガスメーターが自動遮断されることがあります。復旧方法がわからない場合はガス会社に相談しましょう。
給湯器とガス配管の接続部に問題がある場合
ガス配管と給湯器を接続している部分に問題がある場合は、ガス会社に相談するのが安全です。

電力会社に連絡すべき状況

電気系統のトラブルが疑われる場合
ブレーカーが頻繁に落ちる、漏電の可能性がある場合は電力会社に相談しましょう。
電気温水器やエコキュートの場合
電気を使用する給湯設備で、電源供給に問題がある場合は電力会社に相談が必要です。

業者に直接連絡すべき状況

給湯器本体の故障
お湯が出ない、温度が安定しないなど給湯器本体の故障と思われる場合は、メーカーの修理窓口や専門業者に連絡するのが適切です。
定期点検や清掃が必要な場合
定期的なメンテナンスについても、専門の修理業者に依頼するのが一般的です。

ガス会社や電力会社は、それぞれのインフラ部分までは対応してくれますが、給湯器本体の修理は行っていないことが多いです。ただし、ガス会社によっては給湯器の修理サービスを提供している場合もあるので、契約しているガス会社のサービス内容を確認しておくと良いでしょう。

いずれの場合も、安全を最優先に考え、判断に迷ったら専門家に相談することをおすすめします。ガス漏れなど緊急性の高い状況では、自己判断で対処せず、すぐに専門機関に連絡しましょう。

まとめ

まとめ

お湯が出ないときは、リモコンや元栓、配管、電源を確認しましょう。原因が特定できると、適切な対処法を選べます。ガス供給不足や給湯器本体の故障が原因である場合は、安全を考慮して専門の業者に依頼しましょう。

トラブルを未然に防ぐためには、定期的なメンテナンスが効果的です。冬場には、凍結防止策も重要です。対策を講じると、給湯器のトラブルを最小限に抑えられます。

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