水道蛇口交換ガイド|自分で交換するメリット・デメリット

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水道蛇口交換ガイド|自分で交換するメリット・デメリット

「自分で蛇口交換は可能なのか?」と疑問を持っていませんか?知識と工具があれば、蛇口の交換は可能です。専門業者に依頼すると費用がかかりますが、自分で行えばコストを削減できます。

この記事では、蛇口交換の基本的な手順と注意点を解説します。最後まで読むことで、自分で蛇口を交換するための知識と自信が身に付きます

蛇口交換が必要になるサインと交換時期

省エネ・節水性能をチェックするコツ

蛇口交換を検討すべき症状と、交換時期の目安を解説します。これらのサインに気づいたら、早めに対処することが重要です。

  • 水漏れ・ポタポタが止まらないときは要注意
  • ハンドルが重い・ガタつくなら交換のサイン
  • 蛇口にサビや青緑色の汚れがあれば早めに交換を
  • 蛇口の交換目安は使用年数がポイント

水漏れ・ポタポタが止まらないときは要注意

蛇口から水がポタポタ落ちたり、根元が湿ったりするのは、蛇口交換が必要なサインです。主な原因は内部パッキンやカートリッジの劣化で、放置すると水道代がかさみ、シンクや床のカビ・腐食につながる恐れがあります。

軽度な場合はパッキン交換で済むこともありますが、原因が分からなかったり蛇口自体が古い場合は、蛇口ごとの交換をおすすめします。水漏れは想像以上に水道代を上げ、例えば1秒に1滴でも月に約1立方メートル分(数百円相当)の無駄になります。また、キッチンや床の損傷リスクも高まります。

水漏れに気付いたら早急に専門業者へ相談するか、蛇口交換を検討しましょう。特に設置から10年以上経つ蛇口は、部品交換より本体交換の方がコスト面でも有利です。

ハンドルが重い・ガタつくなら交換のサイン

ハンドルが重い・ガタつくなら交換のサイン

蛇口のハンドルが重くなったり、ガタつく場合は、内部部品の劣化やサビが原因の可能性があり、交換のタイミングです。無理に使い続けると破損や水漏れを招くことがあります。

シングルレバー混合栓ではカートリッジの交換で改善することもありますが、長年使用している場合は蛇口全体の交換がおすすめです。動きの重さは水漏れの前兆であることも。パッキンやカートリッジの劣化による漏水リスクも高まります。ガタつきは固定ナットの緩みや内部破損が原因で、放置するとハンドルが外れたり操作不能になることもあります。

朝の忙しい時間に使えなくなる前に、異常に気づいたら早めに点検・交換を。快適な水回りを保つには、早めの対応が肝心です。

蛇口にサビや青緑色の汚れがあれば早めに交換を

蛇口や吐水口、水に赤茶色のサビや青緑色の汚れ(緑青)が見られる場合、内部の腐食が進んでいる可能性があります。これは金属の劣化や水質が原因で起こり、見た目が悪く衛生面でも問題があります。

サビ混じりの水は飲用や料理に適さず、臭いや味、洗濯物への色移りの原因にもなります。緑青も進行すると蛇口の表面が剥がれたりザラついたりすることがあります。とくに吐水口のフィルターに汚れが詰まって水の出が悪くなる場合、内部腐食のサインです。掃除しても改善しないときは、蛇口の交換を検討しましょう。

水の色やにおいに異常を感じたら、早めに蛇口の状態を確認し、安全で清潔な水を確保するために速やかに交換することが大切です。

蛇口の交換目安は使用年数がポイント

蛇口の寿命は一般的に7〜10年です。外見に問題がなくても、内部部品の劣化により水漏れや操作不良が起こりやすくなります。使用頻度や水質、メンテナンス状況によって前後しますが、10年以上使っている場合は交換を検討すべき時期です。特にキッチンや浴室など使用頻度の高い場所では注意が必要です。

突然の故障を防ぐためにも、築年数やリフォーム歴を参考にして計画的に交換することが大切です。古い蛇口は節水性能も劣るため、新しい節水型への交換で水道代の節約にもつながります。目立った不具合がなくても、10年を超えた蛇口は予防的な交換が賢明です。

蛇口交換を自分で行うメリット・デメリット

メリットデメリット

蛇口交換を自分で行うメリットとデメリットを解説します。時間、労力、リスクを総合的に考え、自分にとって最適な方法を選んでください

メリット:コスト削減

蛇口交換を自分で行う大きなメリットは、コスト削減です。専門業者に依頼すると、作業料金や出張費がかかりますが、自分でやれば費用を節約できます

適切な工具を持っている場合、新しい蛇口の購入費用のみで追加費用は一切かかりません。部品を安く購入すれば、さらにコストを下げられます。

デメリット:時間と労力がかかる

自分で蛇口交換を行うデメリットは、初めての作業では時間と労力がかかることです。手順を誤るとやり直しになり、さらに時間がかかります。

固い部品を外す作業は予想以上に大変で、強い力が必要です。交換のための工具がない場合は、購入やレンタルに時間と費用がかかります。

作業中のミスが原因で追加の修理が必要になることも多いです。作業が長引くと、家庭での水の使用ができない状態が続きます。さまざまな点を考慮し、自分で行うか検討してください。

蛇口交換にかかる費用相場と内訳

蛇口交換にかかる費用相場と内訳

蛇口交換を考えるとき、多くの方がまず気になるのが費用です。この記事では、DIYで交換する場合と業者に依頼する場合の費用の違い、蛇口本体の価格帯、その他にかかる費用について詳しくご紹介します。

  • DIYと業者依頼の費用比較
  • 本体価格の目安と選び方|機能別の比較ポイント
  • 工賃・出張費など諸費用の内訳
  • 蛇口交換の費用を抑える3つのポイント

DIYと業者依頼の費用比較

蛇口交換には「DIY」と「業者依頼」があり、費用やリスクに大きな差があります。

DIYの場合

主な費用は蛇口本体(数千円〜)と工具代のみで安く抑えられますが、作業に失敗すると水漏れなどのトラブルにつながります。

業者依頼の場合

蛇口本体代に加えて工賃・出張費が必要(約8,000円〜15,000円)ですが、専門技術による確実な取り付けと保証が受けられる安心感があります。

おすすめの選び方

DIYに不安がある人や難易度の高い壁付き混合栓の交換は業者に任せるのが安全です。一方、作業が簡単で費用を節約したい場合はDIYも検討できます。ただし、作業ミスによる修理費が高くつくリスクもあるため、慎重に選びましょう。

比較ポイントDIYの場合業者依頼の場合
費用蛇口代+工具代(数千円~)蛇口代+工賃(8,000円~15,000円程度)+出張費
メリット費用を安く抑えられる専門技術による確実な施工、保証がある場合あり
デメリット知識・技術が必要、水漏れリスク費用が高くなる
おすすめな人費用重視、DIY経験者DIYが苦手、安心・確実さ重視

自身のスキルや状況を踏まえて、適切な方法を選択しましょう。

本体価格の目安と選び方|機能別の比較ポイント

場所別の止水栓トラブル対応

蛇口の価格は、種類・機能・デザイン・メーカーによって異なります。単水栓は数千円から、高機能な混合栓は数万円に上ります。

たとえば、キッチン用のシングルレバー混合栓は1万円前後、シャワー機能や浄水機能付き、センサー式(タッチレス)は3万〜10万円以上が相場です。浴室用では、壁付きサーモスタット混合栓が1万5千〜5万円程度となっています。デザイン性や機能性が高いものはさらに高額になります。

蛇口選びでは、まず設置場所と必要な種類(単水栓・混合栓・壁付き・台付き)を確認し、予算と重視する機能を基に選びましょう。比較のポイントは、節水性・浄水機能・操作性・デザイン性などです。不満の解消や使い勝手の向上も意識しましょう。シンクが狭いならシャワータイプ、小さなお子様や高齢者がいる家庭ならサーモスタット付きやレバーハンドル式がおすすめです。タッチレス水栓は衛生面や節水面でも好評です。

高機能な蛇口ほど価格も上がるため、本当に必要な機能を見極めることが重要です。ショールームで実物を確認したり、カタログやWebで比較したりして、納得できる製品を選びましょう。信頼できるメーカー品を選ぶことも、長く使ううえで大切なポイントです。

蛇口の種類と本体価格の目安

蛇口の種類特徴価格帯(目安)
単水栓水またはお湯のみ約3,000円〜15,000円
ツーバルブ混合栓水とお湯のハンドルが別約5,000円〜20,000円
シングルレバー混合栓(キッチン用)レバー1本で水量・温度調整約8,000円〜50,000円(シャワー付きなどは高価)
シングルレバー混合栓(洗面用)コンパクトで扱いやすい約7,000円〜40,000円
サーモスタット混合栓温度を自動で調節約15,000円〜60,000円
タッチレス水栓センサーで水が出る約30,000円〜100,000円以上

※上記は本体価格の目安であり、デザインや素材、ブランドによって価格は異なります。

工賃・出張費など諸費用の内訳

プロに依頼する場合のポイント

蛇口交換を業者に依頼すると、本体価格に加えてさまざまな費用が発生します。主な内訳は「基本工賃」「出張費」「廃材処分費」「追加作業費」などです。

基本工賃
古い蛇口の取り外しと新しい蛇口の取り付けにかかる費用で、蛇口の種類(単水栓・混合栓・壁付き・台付きなど)や設置場所によって変動します。一般的な相場は8,000円~15,000円ほどです。
出張費
業者が現場に来る際の費用で、無料のケースもありますが、地域によっては数千円かかることもあります。
廃材処分費
取り外した蛇口や部品の処分にかかる費用です。相場は500円~1,000円程度で、工賃に含まれていることもあります。
追加作業費
配管の劣化や特殊な加工が必要な場合に発生します。これらの費用は見積もりの段階で確認しましょう。

業者選びでは、複数社から見積もりを取り、料金体系を比較するのがおすすめです。見積もりは無料のところが多く、依頼前に詳細な費用内訳を確認しましょう。「総額」だけでなく、何にどれだけかかるのか、明確な説明を受けることが重要です。

「激安」をうたう業者には注意が必要です。基本料金が安くても、後から高額な追加費用を請求されるケースや、施工の質が低いケースもあります。業者を選ぶ際は、施工実績や口コミ、保証の有無もチェックしてください。トラブルを避けるためにも、慎重に比較検討することが大切です。

諸費用の目安(例)

  • 基本工賃: 8,000円〜15,000円(蛇口の種類や設置条件により変動)
  • 出張費: 0円〜5,000円(地域・業者による)
  • 処分費: 500円〜2,000円(工賃に含まれる場合あり)
  • 部品代: 止水栓・フレキ管など、必要に応じて実費
  • 駐車場代: 必要な場合は実費

金額はあくまで目安です。実際の費用は業者や現場の状況により異なるため、事前に見積もりを取り、内容を丁寧に確認しましょう。

蛇口交換の費用を抑える3つのポイント

蛇口を交換する際、できるだけ費用を節約したいと考えるのは自然なことです。ここでは、無理なくコストを抑えるための3つの方法を紹介します。

1. 複数業者から見積もりを取る

まずは相見積もりの取得が基本です。同じ作業内容でも、業者ごとに料金やサービス内容には差があります。最低でも2〜3社から見積もりを取り、金額だけでなく、対応の丁寧さや保証の有無も比較しましょう。適正価格が見えてきて、不当な料金で契約してしまうリスクも防げます。

2. 蛇口本体を自分で用意する(施主支給)

施主支給に対応している業者であれば、蛇口本体を自分で購入して、取り付けだけを依頼する方法も有効です。ネット通販やホームセンターを活用すれば、同じ型でも安価に手に入ることがあります。ただし、購入前に必ず「施主支給OKか」「保証対象となるか」を確認しましょう。初期不良があった場合、責任の所在が不明確になることもあるため、注意が必要です。

3. キャンペーンや割引を利用する

一部のリフォーム業者や水道業者では、期間限定キャンペーンやセット割引を実施していることがあります。たとえば、他のリフォームと一緒に依頼すると割引になるケースもあります。公式サイトを定期的に確認したり、見積もり依頼時に割引情報を尋ねるのが効果的です。

節約と安心を両立させるために

コスト削減は大切ですが、「安さ」だけを重視すると、施工ミスや保証トラブルのリスクが高まります。格安業者の中には、手抜き工事や追加費用の請求が発生するケースもあるため、信頼性や実績も必ずチェックしましょう。また、自治体によっては蛇口交換を含む住宅リフォームに対する補助金制度を用意していることもあります。あらかじめ調べておくことで、さらに費用を抑えるチャンスが広がります。

費用を抑える3つのポイント

  • 相見積もりを取る: 料金・サービスの比較で適正価格を把握
  • 蛇口を施主支給する: 安価に購入して、取り付けのみ依頼(要確認)
  • キャンペーンを活用する: 割引や特典のある時期を狙う

蛇口交換の準備

準備

自分で蛇口交換をするには、事前の準備が大切です。準備をしっかり行うことで、蛇口交換はスムーズに進みます。

必要な準備は以下のとおりです。

  • 新しい蛇口を選ぶ前に確認すべき点
  • 交換作業前に準備しておくこと
  • 工具と材料を準備する
  • 交換時の注意点を把握する

新しい蛇口を選ぶ前に確認すべき点

取り付け部分や寸法をチェック

蛇口の規格を確認
⚪︎ 既存のシンクや壁、洗面台に適合するか、取り付け穴の直径や湯水のピッチ(間隔)を事前に測定しましょう。
⚪︎ ツーハンドル混合栓の場合、湯と水の間隔が合わなければ設置できません。
配管や給水ホースの長さを測る
⚪︎ シンク下や壁内配管から蛇口までの距離を確認し、適切な長さのホースやアダプターを準備しておきましょう。

機能やデザインの選定

節水・節ガス機能
サーモスタット混合栓やセンサー式蛇口などを選ぶと、光熱費の削減が期待できます。
操作性
シングルレバーや自閉式など、使いやすさを考慮して選びましょう。
デザイン性
キッチンや洗面所のインテリアに合うカラーや形状を選ぶと、空間全体がすっきりまとまります。

交換作業前に準備しておくこと

止水栓を長持ちさせるためのメンテナンス方法

作業スペースの確保

シンク下や洗面台下の収納を整理
工具やバケツを置くスペースを確保し、作業のしやすい環境を整えます。
作業灯やヘッドライトを用意
シンク下や壁裏の作業では視界が暗くなるため、明るい照明を用意すると作業効率が上がります。

配管周りの清掃

古いシーリング材や汚れを除去
カッターやワイヤーブラシを使って、蛇口取り付け部分や配管周りの汚れ・サビを落とし、新しいシールテープやシール剤がしっかり密着するようにしましょう。

工具と材料を準備する

蛇口交換の作業を始める前に、必要な工具と材料を揃えることが大切です。しっかり準備すれば、作業はスムーズに進み、トラブルにも対応できます。必要な工具と材料は以下のとおりです。

  • 可変レンチ
  • パイプレンチ
  • 立水栓用L形レンチ
  • スクリュードライバー(プラスとマイナス)
  • T型レンチ
  • 六角レンチセット
  • シールテープ(テフロンテープ)
  • ヘルメシール剤
  • 新しい蛇口セット
  • 水受けバケツ
  • 清掃用のラグまたはタオル
  • カッターまたはワイヤーブラシ

配管に残った水を受けるためのバケツ、垂れた水を拭くためのタオルは必須です。古いシーリング材を除去するために、カッターやワイヤーブラシが役に立ちます。

手間を減らし、安全に作業をするためにも、工具と材料の準備を怠ることはできません。

交換時の注意点を把握する

注意点

蛇口交換時の注意点を把握することは重要です。説明書を読み、注意点を把握してから作業にとりかかりましょう。水漏れやトラブルを防ぐため、シャットオフバルブの位置を確認し、水を完全に止めることから始めます

電気温水器やガス給湯器が設置されている場合には、交換作業を始める前に電源を切ってください。不慮の事故を防ぎ、安全確保につながります。

適切な工具の使用と保護具の着用も大切です。手袋や保護メガネは、作業中のケガを予防します。新しい蛇口が既存の設備と互換性があるかを事前にチェックすることも重要です。とり付け後の問題を避けられます。

水漏れ防止のために、シールテープやコーキング剤を使用します。部品の紛失に注意し、順序立てて交換作業を行いましょう。作業後は水圧を確認し、必要に応じて最適な水量と水圧に調整します

蛇口の種類と交換方法

交換

蛇口には以下のような種類があります。

  • シングルレバー混合栓
  • ツーハンドル混合栓
  • 壁付混合栓
  • その他の特殊な蛇口

それぞれ特徴が異なるため、適切な交換方法を選ぶことが重要です。適切な工具と手順を理解し、注意深く作業を進めましょう。

シングルレバー混合栓

ストレート
分解図

シングルレバー混合栓は、1つのレバーで簡単にお湯と水の温度を調節できる便利な蛇口です。とり付けには特別な工具は不要ですが、逆止弁や配管アダプターが必要になります。

水漏れ防止のために、接続部分をしっかり締めてください。水漏れチェックは数分間の放水で確認できます。万が一のトラブルに備えて保証書や取扱説明書を準備しておきましょう。

ツーハンドル混合栓

ツーンドル水栓
間隔
分解図

ツーハンドル混合栓は、冷水と温水を別々のハンドルで調節します。お湯と水の温度を細かく調整でき、快適な水温にしやすいです。

ツーハンドル混合栓は湯水の間隔が決まっています、現状のツーハンドル混合栓の湯水の間隔を確認して新しい商品を発注して下さい。

正しいハンドルの配置、湯水の間隔を確認、接続部分の水漏れがないことを慎重に確認することが大切です。適切に点検して水漏れなどのトラブルを防ぎましょう。

壁付混合栓

混合水栓浴室
分解図

壁付混合栓とは、壁にとり付けるタイプの蛇口です。使い勝手のよさから、キッチンや洗面台、お風呂などに設置されます。壁の中の配管に接続するため、とり付けには専門知識が必要です。

配管の位置や種類に合った壁付混合栓を選んでください。特殊な工具を使うこともあるため、事前に工具の準備が必要です。とり付ける前には、既存の配管と新しい蛇口の接続部のサイズが合っているかを確認します。

壁内配管の水漏れに注意しながら慎重にとり付けを進め、壁表面の仕上げ材に影響がないかも確認してください。場合によっては、壁の修復や塗装のリタッチが必要になるかもしれません

その他の特殊な蛇口

蛇口には、日常生活を快適にする機能を持つ特殊なタイプが存在します。節水や安全性に優れたタイプの蛇口もあります。以下は特殊な蛇口の一例です。

蛇口の種類特徴
センサー式蛇口手をかざすだけで水が出る。省エネ効果がある。
サーモスタット混合栓設定温度を一定に保ちやけどを防ぐ。
自閉式蛇口一定時間で自動的に水が止まる。節水効果がある。
床立て式蛇口バスタブの傍に設置され、デザイン性が高い。

特殊な蛇口はとり付けに専門的な知識を要することがあります。自分で蛇口の交換ができない場合があるかもしれません。
» 蛇口(水栓)の種類と使い分け

蛇口交換の手順

蛇口の交換手順

水漏れなどのトラブルを避けるために、蛇口交換は正しい手順を踏むことが重要です。蛇口交換は専門知識がなくてもできますが、間違った方法では水漏れにつながります。正しい手順に従い、安全に作業を進めてください。

正しい蛇口交換の手順は以下のとおりです。

  1. 水を止める
  2. 古い蛇口をとり外す
  3. 新しい蛇口をとり付ける
  4. 水漏れをチェックする

水を止める

水道元栓
止水栓

まず家の主水栓を見つけ、時計回りに回して水を止めてください。主水栓は多くの場合、屋外に設置されています。蛇口を開けて管内の残り水を抜きます。給水管にバルブがある場合は、バルブも閉じましょう。

水が完全に止まったことを確認してから、古い蛇口をとり外す作業に移ります。

古い蛇口をとり外す

取り外す

シンク下のキャビネットを空にし、作業スペースを確保することが大切です。バケツやタオルを用意して、水が漏れた時に備えます。作業の際は懐中電灯で照らすと作業効率が上がります。

蛇口に接続された給水ラインのナットを緩めてから、蛇口固定用のナットを緩め蛇口をとり外す準備をしてください。古い蛇口はシンクの上から容易にとり外せます。とり外した後は、シンク周りの古いシーリング材や汚れをきれいに拭きとりましょう。

新しい蛇口をとり付ける

新しい蛇口の箱を開けて、すべての部品が揃っているかを確認しましょう。取扱説明書をしっかりと読み、蛇口の種類に合ったとり付け方を理解することが重要です。水漏れ防止のため、シールテープとヘルメシールをねじ込み部分に巻くことを忘れないでください。

蛇口のとり付け面を清掃し、新しい蛇口のガスケットを配置します。新しい蛇口をシンクや洗面台の開口部に挿入し、下部から固定ナットで締めて固定します。

湯と水の供給ラインを接続し、きちんと締めることも重要です。アダプターの使用が必要なのかを事前に確認しておきましょう。接続部がしっかりと固定されているかを再確認してとり付け作業は完了です。

シールテープの使い方

シールテープ

準備

  • ネジ部分をきれいに拭いて、油や汚れを取り除きます。

巻き方

  • テープの端をネジの先端から2~3山(山は出っ張っている部分)手前から始めます。
  • ネジ山に沿って、時計回りに巻いていきます。
  • テープを少し引っ張りながら巻くと、隙間なくきれいに巻けます。

巻く回数

  • 通常、3~7回巻くのが一般的です。
  • ネジ山が2~3山見える程度になるまで巻きます。

「ネジ山が2~3山見える程度になるまで巻く」という状態は、シールテープをネジに巻く際の適切な巻き方を示しています。具体的には以下のような状態を指します。

  1. シールテープを巻いた後、ネジの表面に2~3個のネジ山(螺旋状の突起部分)が見えている状態です。
  2. つまり、シールテープはネジ山を完全に覆い隠すほど厚く巻くのではなく、ネジ山の形状がわずかに確認できる程度に巻きます。
  3. この方法により、適度な密閉性を確保しつつ、ネジの機能を損なわない適切な厚さでテープを巻くことができます。
  4. 2~3山見える程度に巻くことで、ネジを締める際にテープが過剰に押し出されたり、ネジの噛み合わせを妨げたりすることを防ぎます。
  5. また、この程度の巻き方であれば、ネジを締めた際にテープが適度に圧縮され、隙間を効果的に埋めることができます。


この方法は、水漏れを防ぐために適切なシーリングを行いつつ、ネジの機能性を維持するバランスの取れた巻き方と言えます。素人の方でも、この指針を参考にすることで、適切なシールテープの使用が可能になります。

仕上げ

  • 巻き終わったら、テープをちぎって終了します。
  • ネジの先端は1~2山分空けておきます。

ヘルメシールの使い方

へるめ

準備

  • ボトルをよく振って、中身を均一にします。
  • ネジ部分の汚れを完全に取り除きます。

塗り方

  • 小さな筆やヘラを使って塗ります。
  • ネジの根元から先端に向かって、全体的に薄く塗ります。
  • ネジ山の凹凸にもしっかり塗り込みます。

塗る量

  • 15Aの配管なら、ねじ部に0.5g、端面部に0.2g程度です。
  • 多すぎると余分にはみ出すので注意しましょう。

乾燥

  • 塗った後、3~10分程度乾かします。
  • 指で触って、べたつかない程度になるまで待ちます。

併用する場合の手順

併用する場合の手順

  1. まずヘルメシールを塗ります。
  2. 軽く乾かした後、シールテープを巻きます。
  3. 必要に応じて、テープの上からもう一度薄くヘルメシールを塗ります。

注意点

  • 寒い時期や湿度が高い時は、乾燥に時間がかかります。
  • 塗りすぎると、配管内部に流れ込む可能性があるので注意しましょう。
  • 先端部に塗りすぎると、フィルター等のつまりの原因になるので注意が必要です。
  • 作業後は手をよく洗いましょう。

締め付けと養生

締め付け

  • 手で固くなるまでねじ込みます。
  • 適切なパイプレンチを使用し、規定トルクで締め付けます。

養生

  • 締め付け後、十分な養生時間を取りましょう。

通水

  • 配管施工完了後、十分な乾燥を確認してから通水・通圧しましょう。

水漏れをチェックする

アイキャッチ

水漏れのチェックは蛇口交換後に必ず行う作業です。丁寧に行うことで、今後の水漏れトラブルを防げます。新しくとり付けた蛇口の接続部分がすべて固定されているかを確認します

特に蛇口本体、ジョイント、パッキンは、水漏れが発生しやすいため注意が必要です。水圧を徐々に上げながら、水滴が出てこないか観察してください。

水漏れを発見したら、接続部を再度しっかりと締め直すか、場合によっては部品を交換します。最終的に水が完全に止まっていることを確認して、全作業が完了します。
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蛇口交換時のトラブルと対処法

トラブル

蛇口交換時のトラブルと対処法は以下のとおりです。

  • 漏水が止まらない場合
  • ナットが固くて外れない場合
  • 部品が合わない場合
  • ネジやパッキンのサイズが合わない
  • シールテープの巻き方ミス
  • 締め付けトルクの間違い

状況に応じて、適切に対処しましょう。

漏水が止まらない場合

修理

漏水が止まらない場合、以下のステップを踏むことで対処できる場合が多いです。

  1. 元栓を閉める
  2. 漏れている場所を特定し、シールテープを巻き直す
  3. 新しいパッキンに交換する
  4. ナットや接続部分の緩みを確認する
  5. 配管自体に亀裂や破損がないかをチェックする

確認時に亀裂や破損が見つかった場合は、自分で修理するのは難しいため、専門業者に相談するのが安全です。専門業者は適切な工具と知識を持っており、迅速に修理を行えます。

ナットが固くて外れない場合

ナット

ナットが固くて外れない場合、以下の対処法を実践しましょう。

潤滑剤を使用する
潤滑剤をナットにしっかりと吹き付けてから数分待つことで、固着した部分が緩みやすくなります。
適切なサイズのペンチやレンチを使う
より強い力でナットを回すことができます。力の加減を調整しながら慎重に行いましょう。
ナットヒーターを使ってナットを温める
金属が膨張して回しやすくなります。十分に温まった後、再度試してみてください。
振動を与える
サビや汚れが緩んでナットが回しやすくなる場合があります。
ナットスプリッターを使用する
頑固なナットに有効な方法です。ナットを破損させずに取り外すことが可能です。

いずれの方法を試すにしても、ナットが破損しないように注意しながら進めることが重要です。

部品が合わない場合

部品が合わないと作業が進まないため、早急に解決する必要があります。最初にメーカーや型番の確認を行いましょう。正しい部品がどれであるかを明確にできます。

互換性のある部品を探すのも一つの方法です。部品にはさまざまなタイプが存在するため、互換性のあるものを見つけられれば問題が解決します。ただし、互換性の確認は慎重に行わなければなりません。

場合によっては、アダプターや変換コネクターを使用も可能です。異なる規格の部品同士をつなげられます。具体的には、サイズやネジの規格が異なる場合に有効です。

製品の取扱説明書を参照することも重要です。説明書には、使用可能な部品や互換性についての情報が記載されています。説明書を読めば、適切な部品の選定が容易になります。

解決しない場合は、専門店やメーカーに問い合わせるのがおすすめ。専門の知識を持ったスタッフが適切な部品をアドバイスしてくれる場合があります。インターネットで同じ問題を検索することも効果的です。同じような問題に直面しており、解決策が共有されていることが多いです。

必要に応じて専門業者に相談することも検討しましょう。専門業者は経験と知識が豊富で、素早く問題を解決できます。

ネジやパッキンのサイズが合わない

型番やサイズを事前に確認
⚪︎ ネジ径やパッキンの厚みが適合しないと水漏れの原因になります。
対処方法
⚪︎ 変換アダプターを使用
⚪︎ 互換部品をメーカーや販売店に問い合わせる

シールテープの巻き方ミス

  • 巻きすぎるとテープがめくれて破損する
  • 巻き不足だと水漏れのリスクが高まる
  • ネジ山が2~3山見える程度を目安に巻きましょう。

シールテープの使い方

締め付けトルクの間違い

  • 締めすぎるとナットやパイプを破損する恐れあり
  • 緩すぎると水漏れが発生しやすくなる
  • 適度なトルクを意識して締めましょう。

交換後に得られる節水・省エネ効果

給湯器交換の費用相場

蛇口を新しく交換することで、不具合の解消だけでなく、水道代や光熱費の節約につながることがあります。とくに節水機能が付いた蛇口を選べば、水の使用量を効率よく抑えることができ、家計にも環境にもやさしい暮らしを実現できます。

  • 節水機能付き蛇口の水道・ガス代削減
  • 年間ランニングコスト試算
  • 補助金・自治体キャンペーン情報

節水機能付き蛇口の水道・ガス代削減

節水機能付き蛇口に交換すると、水の使用量を自然に抑えられ、水道代やガス代の節約に繋がります。たとえば、泡沫(ほうまつ)吐水やエコハンドル、一時止水ボタンなどの機能により、使い心地を保ちながら効率よく節水できます。

キッチンや浴室の蛇口を節水タイプに変えるだけで、水使用量を約10〜40%削減可能。4人家族なら年間で数千円〜1万円以上の節約効果が期待できます。シャワーヘッドも手元止水付きにすれば、さらに高い節水効果が見込めます。蛇口交換時は、初期費用だけでなく長期的な光熱費削減も考慮しましょう。各メーカーのサイトには、節水効果のシミュレーションも掲載されています。

主な節水機能

  • 泡沫(ほうまつ)吐水:空気を混ぜて水量を抑え、使い心地も◎
  • エコハンドル/センサー:レバー中央で水のみ吐水。無駄な給湯を防止
  • 手元止水ボタン:必要な時だけ水を出し、無駄をカット
  • 節水コマ:内部の水量を調整し、水の出しすぎを防ぐ

これらの機能を取り入れることで、意識せずに日々の節水・節約が可能になります。

年間ランニングコスト試算

料金

節水機能付き蛇口に交換すると、年間の水道代やガス代がどれくらい節約できるのかを試算してみましょう。東京都水道局のデータ(平成27年度 一般家庭水使用目的別実態調査)によると、家庭の水使用量のうち、キッチンは約18%、お風呂は約40%を占めています。仮に、キッチンの水栓で20%、浴室シャワーで30%の節水効果があると想定します。

4人家族の月間平均使用量を20㎥、水道単価を上下水道込みで1㎥あたり250円と仮定すると、月の水道代は約5,000円です。キッチンでは3.6㎥(5,000円×18%)、お風呂では8㎥(5,000円×40%)を使用している計算になります。

この条件で節水蛇口に交換した場合、

  • キッチンの年間節約額: 約1,728円(3.6㎥×20%×250円×12ヶ月)
  • お風呂の年間節約額: 約3,600円(8㎥×50%×30%×250円×12ヶ月)

さらに、お湯の使用量が減ることで、ガス代(または電気代)も削減できます。トータルで見れば、節約効果はより大きくなります。ただし、実際の金額は家族構成や生活スタイル、水道・ガス料金、蛇口の節水性能によって異なります。正確な試算を行うには、以下の情報を確認することが重要です。

試算のポイント

  • 現在の水道・ガス使用量とその料金単価
  • 検討している蛇口の節水率(メーカー公表値など)
  • キッチンや浴室などの使用状況

また、蛇口本体や交換にかかる費用は発生しますが、節約効果を踏まえると数年で元を取れるケースもあります。節水型蛇口は、家計の節約と環境配慮を両立できる選択肢です。メーカーによっては節水効果を試算できるシミュレーターも提供されているため、導入前に活用するとより具体的な判断ができます。

補助金・自治体キャンペーン情報

蛇口交換には、国や自治体の補助金制度やメーカーのキャンペーンを活用できることがあります。これらを利用すれば、費用を抑えて高性能な蛇口へ交換することが可能です。

過去の「こどもエコすまい支援事業」(※令和5年度で終了)では、節水型水栓の設置が補助対象となっていました。現在は後継制度が始まっており、今後も同様の支援が見込まれます。自治体によっては節水設備や高齢者住宅改修の一環として蛇口交換を補助する制度もあります。情報は各自治体の公式サイトや広報誌、住宅リフォーム推進協議会のサイトなどで確認できます。

補助金には申請期限や条件があるため、こまめな情報収集が重要です。節水性能などの基準を満たす製品のみが対象になることもあるため、事前の確認が欠かせません。工事前に申請が必要な場合もあるため、リフォーム業者に補助金の利用可否や申請サポートの有無を相談してみましょう。

情報収集のポイント

  • 自治体の公式サイト:「リフォーム 補助金」「節水 助成金」などのキーワードで検索。
  • 住宅リフォーム推進協議会: 国の支援制度情報が掲載された「住宅リフォームガイドブック」などをチェック。
  • リフォーム業者・メーカーのサイト: キャンペーン情報や補助金案内を確認。
  • 申請条件や期限を事前に確認しておく。

蛇口の交換を業者に依頼する際のポイント

依頼

蛇口の交換を業者に依頼する際の主なポイントは以下のとおりです。

  • 実績のある業者を選ぶ
  • 蛇口交換の費用相場を把握する
  • 相見積もりを取る

上記のポイントを押さえておくことで、スムーズに作業を進められます。

実績のある業者を選ぶ

見積もり

実績のある業者を選ぶことは、蛇口交換の成功を大きく左右します。業者の選定が適切でない場合、施工の質が低く、トラブルが発生する可能性が高まります。実績のある業者を選ぶためのポイントは以下のとおりです。

  • 施工実績の確認
  • 口コミや評価の調査
  • 専門分野の確認
  • 技術認定や資格の確認
  • サポート体制やアフターサービスの確認

上記のポイントを押さえて業者選定を行いましょう。信頼できる業者を選ぶことが、蛇口交換の成功に直結します。

修理業者の選び方

蛇口交換の費用相場を把握する

見積

蛇口交換の費用相場を把握することは、予算を立てる際に非常に重要です。一般的に、蛇口交換の費用は5,000~20,000円程度です。使用する蛇口の種類や交換する箇所によって費用は変動します。

蛇口交換の依頼がよくある箇所の一般的な相場は以下のとおりです。

  • キッチン:8,000~15,000円
  • 浴室:10,000~20,000円
  • 洗面所:5,000~12,000円

上記の費用には、業者の出張費や作業費が含まれることが多いです。しかし、部品代が別途発生する場合もあります。

蛇口交換にかかる時間は平均的に1〜2時間です。緊急対応が必要な場合、追加料金が発生することもあるので注意が必要です。インターネットで事前に見積もりを取ることで、安心して依頼できる業者を選べます。

相見積もりを取る

見積もり

相見積もりを取ることは、最適な業者を選ぶために非常に重要です。費用やサービス内容を比較できます。同じ作業でも業者ごとに料金が異なる場合が多い「蛇口交換」。複数の業者から見積もりを取得することで過剰な費用や不透明な料金の発生を防げます。

無料で見積もりを提供する業者も多いです。詳細な作業内容を明確に伝え、見積もりを依頼することが大切です。書面での見積もりを依頼することで、後々のトラブルを防げます

見積もりを比較することで、最適なコストパフォーマンスの業者を選ぶことができ、業者の対応や信頼性を見極める助けになる場合も。相見積もりを取ることは業者選びの重要なステップであると言えます。

修理業者に費用の見積もりを依頼する際に気をつけるポイント

ポジ ティブオ
ポジ ティブオ

業者選びでは複数の見積もりを取って比較検討することが重要!

交換後のメンテナンスとチェックポイント

水漏れの定期チェック

  • 最初の1週間はこまめに接続部分を確認
  • 半年~1年ごとの点検を習慣化

パッキンやカートリッジの交換時期

  • パッキンやカートリッジは消耗品のため定期的に交換が必要
  • 異音やハンドルの重さを感じたら早めに点検

日常のお手入れ

  • 水拭き・乾拭きで水垢や汚れを防ぐ
  • クエン酸や中性洗剤で定期的に洗浄

よくある質問

  • シングルレバーからツーハンドルに変更することは可能?
  • シールテープとヘルメシールの両方を使うのはなぜ?
  • 蛇口交換後、すぐにお湯を全開で出しても平気ですか?

シングルレバーからツーハンドルに変更することは可能?

はい、変更可能ですが、いくつかのポイントに注意が必要です。

シングルレバーからツーハンドルに交換する際は、まず設置場所のサイズや配管の位置を確認しましょう。シングルレバーは通常1つの取り付け穴を使用しますが、ツーハンドルは2つの穴が必要になるため、既存の穴が適応できるか確認することが重要です。

また、ツーハンドルに変更する場合、配管の取り回しが異なるため、追加の部品や配管工事が必要になることがあります。自分で交換するのが難しい場合は、専門業者に相談すると安心です。

シールテープとヘルメシールの両方を使うのはなぜ?

シールテープ

シールテープは、配管のねじ部分に巻き付けることで隙間を埋め、基本的な防水効果を発揮します。しかし、ねじ部の加工が不十分だったり、既存の配管にガタつきがある場合、シールテープだけでは不十分なことがあります。

ヘルメシールは液体タイプのシーリング材で、細かな隙間にも入り込み、接続部分全体の密閉性を向上させます。そのため、高圧の水が流れる箇所や振動の影響を受ける部分では、両方を併用することでより強固な防水対策が可能になります。

シールテープの使い方

蛇口交換後、すぐにお湯を全開で出しても平気ですか?

交換直後は、徐々に水を流すのが安全です。

新しい蛇口や配管が正しく固定されているか確認するため、以下の手順で試運転を行うことをおすすめします。

止水栓の開閉を確認

交換作業前に止水栓を閉めていた場合は、ゆっくりと開けて水が正常に流れるかチェックします。

少量の水を流す

いきなりお湯を全開にせず、まず水を少しずつ出して接続部分の水漏れがないか確認しましょう。

お湯の温度を徐々に上げる

問題がなければ、お湯の温度を少しずつ上げながら使用を開始します。

特に初めての使用時は慎重にチェックすることが大切です。急激に圧力がかかると、接続部分の緩みや漏れが発生する可能性があるため、慎重に試運転を行いましょう。

交換に関する法規・保証

保証内容
  • メーカー保証とDIY交換の注意点
  • 給水装置工事主任技術者など必要資格
  • 賃貸物件で交換する場合の注意点

メーカー保証とDIY交換の注意点

新しい蛇口には、製造上の不具合に対するメーカー保証が付いています。保証期間内であれば、故障や不具合があっても無償で修理や交換を受けられます。ただし、DIYで取り付けた場合は保証が適用されないことがあるため注意が必要です。多くのメーカーでは、説明書どおりに取り付けられていないと、たとえ製品自体に問題があっても保証対象外とされるケースがあります。以下のような場合は特に注意しましょう。

  • 説明書の手順を守らずに設置した
  • 不適切な工具を使用した
  • ナットなどの締め付けが不十分だった

このような取り付けミスによる不具合は、製品不良とはみなされず保証外になる可能性が高いです。

専門業者への依頼で保証リスクを回避

取り付けに少しでも不安があるなら、専門業者に依頼するのが確実です。業者に任せれば、万が一の施工不良には業者側の保証が、製品自体の不良にはメーカー保証が適用されます。一方、DIYでは「施工ミスか製品不良か」の判断が難しく、トラブル対応が自己責任となる点が大きなデメリットです。

DIYによる水漏れ被害と保険適用のリスク

DIYに失敗して水漏れが発生し、床や下階に被害が出た場合は、火災保険の「水濡れ補償」が使えることもあります。ただし、作業に重大な過失があると保険金が支払われないケースもあるため、リスクは十分に理解しておく必要があります。

DIY交換時に守るべきポイント

以下のポイントを押さえて、安全に作業を行いましょう。

  • 説明書をよく読み、手順通りに作業する
  • 専用工具を正しく使用する
  • 過度な力を加えない
  • 取り付け後は必ず水漏れを確認する

安全性と保証を確保したい場合は、無理をせず専門業者に相談するのが賢明です。

給水装置工事主任技術者など必要資格

水漏れが発生したときの対処手順

一般的に、住宅内で既存の蛇口を同等品に交換する程度の作業であれば、特別な資格は必要ありません。DIYでも法的な問題はなく、自分で対応することが可能です。ただし、水道法では「給水装置の構造及び材質の基準に関する省令」が定められており、この基準に適合しない蛇口や部品を使用したり、不適切な方法で工事を行ったりすると、水道水の汚染や漏水の原因になります。

給水管の分岐や新設、メーター周辺の工事など、専門的な知識や技術が必要となるケースは「給水装置工事」に該当します。このような場合は「給水装置工事主任技術者」の資格を持つ者が在籍する指定給水装置工事事業者に依頼しなければなりません。これは、公道の配水管から分岐して宅地内に引き込まれる給水管や、それに直結する蛇口・給湯器などの工事全般が対象です。

蛇口交換だけであれば通常この範囲には含まれませんが、工事の内容が複雑になると該当する可能性があるため、注意が必要です。DIYで作業を行う際は、水道に関する基本的な知識を身につけた上で、安全かつ衛生的に進めることが重要です。たとえば、以下のような点に気をつけてください。

  • 作業前に必ず止水栓を閉める
  • 接続部分には適切にシールテープを巻く
  • 作業後に水漏れがないかを十分に確認する

もし、配管の状況が複雑だったり、作業に不安がある場合、あるいは給水管の移設・増設が関係するようなケースでは、無理せず自治体の指定給水装置工事事業者に依頼しましょう。

指定業者であれば、法令に則った適正な工事を行ってくれます。資格が必要な工事を無資格で実施すると、水道水の安全性を損なうだけでなく、法的な罰則を受ける可能性もあるため十分な注意が必要です。

【資格に関するポイント】

  • 一般的な蛇口交換に資格は不要。
  • 給水管の分岐・新設などは資格保有者による工事が必要。
  • DIYでも水道法の基準を守り、安全・衛生面に配慮すること。

不明点がある場合は、お住まいの自治体の水道局または指定給水装置工事事業者に確認しましょう。

賃貸物件で交換する場合の注意点

水抜きが本当に必要か判断するチェックポイント

賃貸マンションやアパートにお住まいの方が蛇口の交換を検討する際は、必ず事前に大家さんや管理会社へ相談し、許可を得ることが必要です。蛇口は建物の設備として扱われるため、入居者が勝手に交換することは原則として認められていません。無断で交換すると、退去時に原状回復費用の請求トラブル発展の恐れがあります。

不具合による交換は管理側の負担が基本

経年劣化や通常使用による破損・水漏れなどの場合、修理や交換の費用は大家さんや管理会社が負担するのが一般的です。まずは不具合の状況を丁寧に伝え、対応を依頼しましょう。

自費で機能性の高い蛇口に変えたい場合の注意

自分の希望で機能付き蛇口などに交換したい場合も、必ず事前に許可を取ることが大切です。そのうえで、以下の点について取り決めておきましょう。

  • 費用は誰が負担するか
  • 退去時に元に戻す必要があるか
  • 交換する蛇口の仕様やグレードに制限はあるか

場合によっては、管理会社指定の業者による施工が求められることもあります。

自分で業者手配やDIYする際の確認事項

許可が得られたうえで、自分で業者を呼んだりDIYで交換したりする場合でも、以下の点を事前に確認しておきましょう。

  • 作業内容と日程
  • 古い蛇口の所有権と処分方法
  • トラブル発生時の対応

万が一作業中に水漏れや破損が発生した場合に備えて、借家人賠償責任保険や個人賠償責任保険に加入しているかも確認しましょう。

賃貸物件での蛇口交換の基本的な流れ

  1. 大家さん・管理会社に相談
    不具合の内容や交換希望を伝える
  2. 交換に関する許可を得る
    費用、業者、仕様、退去時の扱いなどを確認
  3. 交換作業を実施
    合意内容に従って交換を行う(指定業者または自身で手配)
  4. 完了後に報告
    交換後の状態を報告し、写真などで記録を残すとスムーズ

賃貸住宅での蛇口交換は、自己判断せず、必ず事前に確認と合意を得ることがトラブル防止のポイントです。

まとめ

まとめ

蛇口交換を自分で行うことで、専門業者に依頼するよりもコストを節約できます。適切な工具と材料を用意し、交換前に使い方や注意点をしっかり理解しましょう。蛇口の種類によっては、独自の交換方法が存在するので、正しい手順を覚えておくことが大切です。

交換作業では、まず水漏れを防ぐために水を止めます。古い蛇口を慎重にとり外し、新しい蛇口を正確にとり付け、水漏れがないことを確認します。手順を守って、安全かつ確実に蛇口交換を完了させることが重要です。

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