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冬が近づいたら、水道管の凍結を防ぐための準備が必要です。しかし、具体的な凍結への対処法を知らない人は多いです。この記事では、水道凍結防止のための水抜き方法について解説します。自宅でできる簡単な対処法を具体的に伝授するので、最後までご覧ください。
記事を読めば、寒い季節に備えて、水まわりのトラブルを未然に防げるようになります。
水道凍結防止のための水抜きに関する基礎知識
水道凍結防止のための水抜きに関する基礎知識について、以下3つにわけて解説します。
- 重要性
- 必要性
- 適切なタイミング
重要性
水抜きは、冬季の低温による水道管の凍結や破裂を防ぐために重要です。理由は低温により水が凍結すると、水道管が膨張して破裂する恐れがあります。予防するためには、寒い季節になる前に水道管から水を抜くことが重要です。水抜きを行うことで、破裂による損傷や修理コスト、水漏れによる二次損害が防げます。
必要性
水抜きは、水道管や水まわり設備に残った水を放出することで、凍結や破裂を防ぐ役割があります。水抜きが必要になるのは、低温が予想される冬の直前や、夜間に気温が氷点下になる場合です。冬季の休暇や出張で長期間家を空ける前や、空家になる予定の物件で水道管の凍結を防ぎたい場合にも必要です。
適切なタイミング
水抜きをする適切なタイミングは、以下のとおりです。
- 気温が氷点下になる予報が出たとき
- 夜間に放射冷却で気温が大きく下がるとき
- 家を長期間空けるとき
- 凍結警報や寒波警報が発令されたとき
上記のうち1つでも該当する場合は、直ちに水抜きを行いましょう。予期せぬ凍結を回避するために役立ちます。寒冷地に住んでいる方は、秋の終わりから春の始まりにかけて定期的に水抜きを行うのが効果的です。
水道管の水抜き方法
水道管の水抜き方法は以下の手順で行いましょう。
- 水抜栓の位置を確認する
- 手順に沿って水抜きする
- 水抜きできたか確認する
水抜栓の位置を確認する
水道管の水抜き方法をするときは、まず水抜栓を見つける必要があります。水抜栓は家の基礎部分や外壁に設置された小さな蓋なので、見落としがちです。一般的には、水道ラインの最も低い位置にあることが多いです。具体的には、ガレージや地下室などが挙げられます。
水抜栓には、青か赤のハンドルが付いていることが多いため、目印にすると良いでしょう。ひとつの家に複数の水抜栓がある場合もあるので、注意が必要です。 水抜栓の位置がわからない場合は、建築図面を見るか、専門家に相談することをおすすめします。
手順に沿って水抜きする
水抜栓が見つかったら以下の手順に沿って水抜きをしましょう。
- 水抜栓のハンドルを【とまる・水抜】の方向(右回り)に最後まで確実に閉める
- 蛇口をすべて開く
- 給排水ホースを外す
- 水が抜けるまで待つ
- 水が出ないことを確認してから、最後にすべての蛇口を閉める
正しい手順で行うことで、安全かつ効果的に水抜きができます。すべての蛇口を開くときには、トイレタンク内の水まで抜き取ります。
水抜きできたか確認する
水抜きの確認するために、水抜栓を閉じた後、蛇口を開いて水が流れないかどうかを確かめます。配管内に残水がないかをチェックするために必要です。水抜き作業中に異常な音がしなかったかや、漏水の兆候がなかったかを確認しましょう。数時間後にもう一度蛇口を開いて、水が抜け切っているかを再確認するのがベストです。
札幌市の公式HPにて正式に公表されている水抜きの方法もありますのでご覧ください。
水まわり設備の水抜き方法
水まわり設備の水抜き方法について、場所別に解説します。
- キッチンの蛇口と配管
- 浴室・シャワー
- トイレタンクと配管
- 洗濯機の給排水ホース
- 屋外の水栓
キッチンの蛇口と配管
キッチンの蛇口と配管から水を抜く手順は以下のとおりです。
- 水抜きバルブを見つけて閉める
- 蛇口を開けて配管内の水が完全に抜けるまで待つ
- キッチンのシンク下に水抜き栓があればそこから水を抜く
- 配管内の水が抜けたら、蛇口を閉める
キッチン水を排出するときは、冷水だけでなく、温水もすべて排出しましょう。蛇口を最大限に開けてから待つ時間は数分程度です。水が完全に抜けたら、蛇口を閉めておくことで、水抜き作業は完了します。
浴室・シャワー
浴室およびシャワーの水抜きは以下の手順で行いましょう。
- 水抜きバルブを見つけて閉める
- 蛇口を開けて配管内の水が完全に抜けるまで待つ
- シャワーヘッドを低くする
- 浴室の蛇口からすべての水を抜く
- 排水口の水も抜き取る
シャワーホースが折れ曲がっている場合は、水が溜まらないように直すべきです。シャワーミキサーがある場合は、中に水が残っていないか確認して、必要であれば抜き取ります。
サーモスタット付浴室水栓水抜き方法 LIXIL
トイレタンクと配管
トイレタンクと配管は以下の手順で直します。
- 水抜きバルブを見つけて閉める
- アングル止水栓を開けて配管内の水を抜く
- タンクの中の水が無くなるまでレバーを回して水を流す
- 便器の中の水が凍って膨張し、便器が割れる可能性もありますので不凍液を入れる
水抜き作業後は、トイレのタンク配管に水が残っていないか必ず確認してください。
洗濯機の給排水ホース
洗濯機の給排水ホースの水抜き方法は以下のとおりです。
- 水抜きバルブを見つけて閉める
- 洗濯給水ホースを外す
- 洗濯水栓を開けて配管内の水を抜く
- 排水ホースを洗濯機から取り外す
- 給排水のホースを振る
- 給排水のホースを風通しの良い場所で保管する
- 破損や劣化があれば交換する
洗濯機の給排水ホースは、定期的に点検することをおすすめします。緩みや漏れが発生していないか確認できるからです。ホース内の水をしっかり抜くために、ホースを振って確かめるのが効果的です。保管時には風通しの良い場所を選び、凍結が予想される場合は保温材でホースを保護すると良いでしょう。
水抜き後に使用する前に、給排水ホースをしっかりと接続し、水漏れがないかを再度チェックしてください。ホースに破損や劣化が見られた場合は、すぐに新しいホースに交換する必要があります。
屋外の水栓
屋外の水栓は以下の手順で行います。
- 水抜きハンドルを「水抜」の方向に回し切る
- 蛇口を開ける
- 配管内の水が抜けたら、蛇口を閉める
上記の手順は、不凍立水栓の場合です。いくつか種類があるため、どの水栓か確認しておきましょう。断熱材の使用や専用の水抜き金具の活用により、凍結防止の効果をさらに高められます。
水抜きをするときのトラブルと対処法
水抜きをするときに起こりやすいトラブルは以下のとおりです。
- 水抜きできないとき
- 水抜きから給水状態に戻して水が出ないとき
- 凍結や故障が起きたとき
水抜きできないとき
水抜きができない場合は、配管を暖めるのが効果的です。ヘアドライヤーやヒートガンを使用して、凍結した部分に温風を当てましょう。断熱材を配管に巻きつけることで、温度が上がりやすくなります。解決しない場合は、業者に相談することをおすすめします。
水抜きから給水状態に戻して水が出ないとき
水抜きから給水状態に戻して水が出ないときは、水道のメインバルブを開いて、水圧が正常かを確認してください。水抜き栓が完全に開いているかも確認し、完全に開き切っていない場合はしっかり開けましょう。配管内の空気を抜くために、家の中で最も高い位置の蛇口も開きます。
空気が排出されやすくなるため、複数の蛇口を順に開くことで、空気の通り道を作れます。それでも水が出ない場合は、給水システムに詰まりがないか確認が必要です。配管に亀裂や破損がないかも目視でチェックすると良いでしょう。
凍結や故障が起きたとき
水抜き栓の凍結や故障は冬場によく発生します。凍結した水抜き栓は、ヘアドライヤーや温かいタオルを使ってゆっくりと解凍すると効果的です。故障している場合には、無理に操作せずに業者に連絡して修理を依頼すると良いでしょう。断熱材で水抜き栓を覆い、定期的なメンテナンスと点検をすることで、故障を未然に防げます。
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水抜きを忘れてしまった場合のリスク
水抜きを忘れてしまうと、以下のようなリスクがあります。
- 凍結による水配管の破裂
- 水道管破裂による漏水
- 修理費用の負担
- 日常生活への支障
- 二次被害の発生
水抜きを忘れることは多くのリスクを伴うため、忘れずに行うことが重要です。
凍結による水配管の破裂
水配管の凍結による破裂は、低温環境で発生する一般的な問題です。水温が0℃以下になると水が凍り、体積が約9%増加します。体積増加により、配管内部に強大な圧力がかかり、結果として破裂することがあるので注意しましょう。
破裂した水配管から水が漏れると、建物内が水浸しになるリスクがあります。特に注意すべきなのは、屋外や長期間使用していない配管です。特に凍結しやすく、破裂のリスクが高まります。
凍結防止対策を怠ると、冬季に水配管が破裂する危険性が高まります。配管の破裂を防ぐためには、凍結しやすい場所の配管をしっかりと保護することが重要です。
水道管破裂による漏水
水道管が破裂すると、大量の水が漏れる可能性があります。床や壁の損傷を引き起こし、場合によっては修理が必要になる場合も。特に木造住宅では、湿気が原因でカビや菌が繁殖しやすくなり、健康に悪影響を及ぼすことも考えられます。
家具や家電も水濡れで損傷することがあります。高価な家具や電子機器が故障した場合、修理や買い替えには大きな費用がかかるため、注意が必要です。
漏水が隣家など周囲に影響を与える場合もあるため、トラブルの原因になることも。リスクを防ぐには、定期的な水道管の点検やメンテナンスが不可欠です。特に寒冷地では、水道管の凍結防止対策を講じることが重要です。
修理費用の負担
修理費用の負担は大きな問題です。修理費用は数千~数万円かかることがあります。特に漏水を放置すると被害が拡大し、修理費用が増える可能性も。建物の構造によっては修理が難しく、高額になることもあります。
場合によっては修理業者の出張費や緊急対応費が加算されることがあるため、早めの対応が重要です。一部の場合は、家財保険でカバーされることもありますが、全額負担しなければならないこともあります。
修理費用の負担を軽減するためにも、水抜きを忘れないようにするなどの予防策をしっかりと取ることが大切です。
日常生活への支障
日常生活への支障が大きい理由は、水道が使えなくなると多くの基本的な活動が制限されるからです。具体的には、以下のような問題が発生します。
- 料理や洗濯ができない
- 入浴が困難
- トイレの使用が制限される
- 基本的な衛生行為が難しい
- カビや湿気による健康被害
自宅の水道が使えない場合、食事の準備や衣類の清潔を保つことが困難です。お風呂やシャワーの利用が困難になるため、入浴ができないという問題も生じます。
手洗いや歯磨きなどの基本的な衛生行為が難しくなるため、健康への影響も気になる点の一つです。長期間放置するとカビや湿気による健康被害のリスクが高まります。
日常的な作業が滞ることで、家族全体の生活に影響を与える可能性も。一時的に他の場所で水を調達する手間と時間もかかるため、精神的な負担も大きいです。
二次被害の発生
水道管が破裂すると、二次被害が発生する可能性があります。破裂した水道管から漏れ出した水が他の部分に影響を与えるためです。
例えば、家屋内の構造物や設備が損傷することがあります。水が床下や壁の中に浸透すると、木材が腐ったり、壁紙が剥がれたりする可能性も。電気機器の故障やショートも発生しやすいです。水が電気配線や機器に浸透すると、重大な故障や火災のリスクが高まります。
カビや腐食による健康被害も考えられます。湿った環境が続くとカビが発生し、健康に悪影響を及ぼすことも。特にアレルギーや呼吸器系の疾患を持つ人にとっては大きな問題です。
隣接する家屋や共有部分への影響も無視できません。自分の家だけでなく、周囲の建物や共有スペースにも水が浸入し、被害が拡大することがあります。
保険料の増加や保険適用外の費用負担も考慮する必要があります。水害による損害は保険でカバーされることがありますが、全ての費用が保険適用されるわけではありません。保険料の増加や自己負担が発生することもあるので、注意が必要です。
水道管の凍結を防ぐその他の対策
水道管の凍結を防ぐには、多様な対策を講じることが重要です。以下に具体的な方法を紹介します。
- 布・新聞紙・段ボールなどを利用する
- 断熱材を使用する
- 凍結防止ヒーターを使用する
状況に応じて適切な対策を行いましょう。
布・新聞紙・段ボールなどを利用する
布や新聞紙、段ボールなどの身近な素材を使って水道管の凍結を防ぐことができます。素材は簡単に手に入るうえ、効果的に水道管を保護する方法です。
布や新聞紙を水道管に巻きつけると保温効果があります。具体的には、古い布やタオルを使って水道管に巻きつけると良いです。新聞紙を数枚重ねることで、さらに保温性が高まります。
段ボールも適切な大きさにカットして水道管に巻きつけると効果的。ビニールテープや紐でしっかり固定すると安心です。段ボールを使う場合は、ガムテープで固定するのがおすすめです。
使用する素材は水道管全体を覆うように配置し、防水シートで覆うと効果が増すため、さらなる保護が期待できます。特に屋外の水道管は厚めに巻くことが大切です。雪や雨にさらされる場所では、ビニールやポリ袋で防水対策を行うと良いでしょう。
定期的に使用している材料をチェックしましょう。劣化していたら交換する作業を忘れずに行うことで、効果的に凍結を防げます。
断熱材を使用する
断熱材を使用することは、水道管の凍結を防ぐ効果的な方法です。断熱材を巻くことで水道管の温度を保ち、外気の冷たさから守れます。水道管が凍結して破裂するリスクを大幅に減らすことも可能です。
具体的には、高性能な断熱材を水道管の外部に巻き付けます。発泡スチロールやウレタンフォームなどの素材は軽くて扱いやすく、断熱性能が高いのでおすすめです。しかし断熱材は湿気に弱いため、防水処理を施すことが重要です。専用の断熱材カバーを使用すると、簡単に取り付けられます。
断熱材の効果を最大限に引き出すためには、定期的な点検とメンテナンスが必要です。断熱材が劣化すると、効果が減少するので早めに交換するのがおすすめです。断熱材の厚さや種類は地域の気候に合わせて選ぶと良いでしょう。水道管全体をしっかりと覆うことで、断熱効果が高まり凍結リスクを一層低減できます。
屋外だけでなく、屋内の寒い場所にも断熱材を使用するのがおすすめ。正しく断熱材を使用することで、エネルギー効率も向上し、冬場の暖房コストが削減される利点もあります。断熱材の使用は、水道管の凍結を防ぐための基本的で有効な対策です。
凍結防止ヒーターを使用する
凍結防止ヒーターは水道管の凍結を防ぐために非常に効果的です。ヒーターは温度センサーが内蔵されており、寒冷地で特に真価を発揮します。凍結防止ヒーターを利用することで、冬季の水道管凍結を防ぐことが可能です。自動で温度を感知してオンオフを切り替える機能があるため、常に適切な温度を維持できます。
凍結防止ヒーターは直接水道管に巻きつけて使用します。取り付けも比較的簡単で、電源をつなぐだけで長時間の使用が可能です。ランニングコストが低い点も経済的でおすすめです。
寒冷地に住んでいる場合、凍結リスクが高いので特に効果的です。水道管が凍結してしまうと日常生活に大きな支障をきたすので、早めの対策が必要です。
まとめ
水道凍結の防止策としての水抜きは、冬場の水トラブルを回避するうえで重要です。気温が氷点下になるときや夜間など、水道管が凍結しやすいタイミングでは水抜きすることをおすすめします。水抜きを行う際には、水抜栓の位置を確認する必要があります。
事前に適切な手順を理解すれば、作業を正しく行うと効率よく水抜きすることが可能です。各水まわり設備ごとに手順が違うため、抜け漏れなく処理しましょう。水抜きがうまくできない場合や、故障した場合は業者に依頼する方が迅速に解決できます。定期的な水抜きを心がけて、安心して冬を乗り切りましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。感謝!!