トイレの水漏れが発生したときに自分で修理する方法

トイレの水漏れは突然発生します。水のトラブルは生活インフラに直結するため、迅速な対応が必要です。しかし、対処方法が不明な方が多いです。

この記事では、トイレの水漏れに遭遇した際の修理方法について解説します。自分で修理が難しい方に向けて、業者に依頼する方法も解説しますので、最後までご覧ください。この記事を読めば、トイレの水漏れに直面したときの対処法がわかります。

トイレが水漏れしたときの初期対応

トイレが水漏れしたときの初期対応は以下のとおりです。

1. 止水栓を閉めて電源コードを抜く
2. 水漏れした箇所を掃除する
3. 水漏れ箇所を特定する

止水栓を閉めて電源コードを抜く

トイレから水が漏れた際には、すぐに止水栓を閉めましょう。水の流出を止めて、被害の拡大を防ぐために最初にやるべきです。止水栓はトイレの近くにある小さな蛇口であり、時計回りに回すと流水を止められます。トイレに電源コードがある場合は、感電やショートを防ぐためにコンセントから抜くべきです。

電子機器が使われているトイレでは、電源ボタンをオフにして安全を確保する必要があります。

水漏れした箇所を掃除する

止水栓を閉めたら、水漏れした場所を掃除します。タオルや雑巾を使って速やかに水を拭き取りましょう。水が広範囲に拡がるのを防げるため、後の掃除が楽になります。水濡れによる周囲の物品への損害を防ぐため、濡れたものは速やかに移動させておくと手間が減ります。

水漏れした場所の周辺を乾かすためには、ファンや除湿機の活用が有効です。カビの繁殖や悪臭の発生を防ぎ、衛生的な環境を保てます。

水漏れ場所を特定する

漏れた場所を掃除したら、水漏れの原因になった場所を特定します。トイレ全体だけでなく、床や壁に湿り気がないかも入念にチェックし、他の水漏れの可能性も確認しましょう。トイレを使用して、水漏れが起こるかテストすると、流れる過程で部品が破損していないかチェックすることが可能です。
» トイレの水が止まらない原因と応急処置方法を解説

漏水箇所を30秒で特定！セルフチェック早見表

トイレの水漏れに気づいた際は、まず水漏れの発生箇所を確認することが大切です。慌てず落ち着いて状況を見極めましょう。水道メーターのチェックや、水の色・音・臭いなど五感を使った簡単な方法で、原因のおおよその見当を付けることができます。

• 水道メーターで判断する方法
• 色・音・臭いで分かる簡易診断

水道メーターで判断する方法

水道メーターを確認すれば、見えない場所で発生している水漏れも発見できます。まず家中の蛇口をすべて閉め、水道メーターのパイロット（コマや針）が動いていないかを確認してください。

水道メーターの確認は、水漏れの有無を見極める確実な方法の一つです。定期的なチェックを習慣にすると、早期発見につながります。

色・音・臭いで分かる簡易診断

水漏れの場所や原因は、色・音・臭いからも推測できます。これらを総合的に判断することで、より的確な対応が可能です。

便器内で常に水が流れる音がしていれば、タンク内の部品不良が疑われます。床が濡れてカビ臭い場合、排水管の接続不良や便器のひび割れが原因のケースが多いです。水の色も重要な手がかりです。通常は透明ですが、赤錆のような色がついていれば給水管の劣化、黒っぽい汚れがあればゴム部品の劣化が考えられます。こうした簡易チェックで、原因を絞り込みましょう。

DIY修理の準備と安全チェックリスト

トイレの水漏れ箇所や原因がある程度特定できたら、DIYでの修理も選択肢のひとつです。ただし、作業を始める前に必要な工具や部材をそろえ、安全対策を徹底することが大切です。

• 必須工具・部材と入手先
• 作業前に行う感電・二次漏水対策

必須工具・部材と入手先

トイレの水漏れ修理に必要な工具や部材は、ホームセンターやネット通販で簡単に手に入ります。代表的なものとして、モンキーレンチ、プラス・マイナスドライバー、交換用パッキン、ゴムフロート、シールテープなどが挙げられます。

修理箇所やトイレの型番によって必要な部材は異なります。事前に水漏れの原因を確認し、対応する部品を調べてから購入するのが確実です。品番までわかれば、間違いを防げます。

工具セットを一式用意しておくと、ほかの水回りトラブルにも対応できるので便利です。焦って合わない部品を買わないよう、事前確認をしっかり行いましょう。

作業前に行う感電・二次漏水対策

トイレのDIY修理では、安全を最優先に考えることが重要です。特にウォシュレットなどの電化製品が関係する場合は、作業前に必ず電源プラグを抜いてください。感電リスクを避けるために不可欠な手順です。

さらに、作業開始前には必ず止水栓を閉めましょう。これを怠ると、部品を外した際に水が噴き出し、床が水浸しになる恐れがあります。止水栓は時計回りに回すと閉まります。

トイレが水漏れする原因と自分で修理する方法

トイレが水漏れする原因と自分で修理する方法を、場所別に解説します。

• トイレタンク
• 便器本体
• 給水管の接続部
• 排水パイプ
• ウォシュレット
• 部品交換早見表｜症状別に必要なパーツが分かる

トイレタンク

トイレタンクは部品が劣化したり破損したりすることで水漏れが発生しやすいです。ボールタップの経年劣化が原因で、水位が高くなったり、内部から漏れたりするケースが考えられます。タンク自体に亀裂や割れが生じて水漏れが発生し、タンクそのものを交換する必要が出てくるケースもあります。

タンクと便器をつなぐゴムパッキンが劣化しているなら、新しい部品に交換する必要があります。修理後は、止水栓を開けて水漏れが止まっているかを確認します。水漏れが止まらない場合は、部品を再度交換するか、業者への依頼を検討しましょう。
» トイレタンクの水漏れ原因と対処法を解説！

便器本体

便器本体からの水漏れの原因でよくあるパターンは、便器と床の接合部からの漏水です。シーリング材の劣化が原因の場合が多く、水がじわじわと漏れ出てきます。便器自体にひび割れが生じていることも、水漏れの原因です。便器内部の排水路が何らかの原因でつまり、水が溢れ出すケースも考えられます。

修理する場合は、まず便器のヒビや亀裂を目で確かめます。発見した場合は、防水の接着剤を使って修復しましょう。便器を固定するボルトが緩んでいれば、締め直せば大丈夫です。便器と床との間に隙間があれば、コーキング材を使用して埋めると水漏れを止められます。修理後は、水を流して漏れが止まっているか確認しましょう。

給水管の接続部

給水管の接続部の水漏れは、ゴムパッキンの劣化やネジの緩みなどが原因です。劣化したゴムパッキンは水漏れを招きやすく、緩んだネジは接続部から水が滴る原因になります。高い水圧で長期間利用していたり、サビや腐食が多かったりすることも、水漏れの原因です。

水漏れを発見した際には、給水管の接続部を点検し、必要に応じてネジやワッシャーを交換しましょう。部品はホームセンターや水回り専門店で入手可能です。

排水パイプ

トイレ使用後に異音や悪臭がするときは、排水パイプから水漏れが生じている可能性があります。排水パイプの場合は、接続部の緩みが原因です。漏れ箇所の接続部を確認し、緩んでいるネジを発見した場合は、しっかりと締め直します。亀裂や穴が原因であれば、パテやシーリング材で塞ぐのが有効です。

他の場所よりも作業が複雑なため、専門業者に依頼するのが一般的です。

ウォシュレット

ウォシュレットの水漏れは、以下の原因が考えられます。

• ノズルやホースの破損
• 給水装置や接続部分の故障
• 使用年数による内部パーツの劣化

本体の点検から始め、水漏れの原因を特定しましょう。自分で修理する場合は、ウォシュレットの型番とメーカーを確認します。マニュアルから必要な修理パーツを特定する際に有効です。電源をオフにして給水栓を閉め、ウォシュレットのノズルや接続ホースをチェックします。

接続部分の緩みやパッキンの劣化がないかチェックしてください。問題が発見された場合は、新しい部品への交換で水漏れを止められます。電源に近い場所の水漏れだと発覚した場合は、感電の危険を伴うため、業者に依頼するほうが安全です。
» ウォシュレットの水漏れの原因と対処法

部品交換早見表｜症状別に必要なパーツが分かる

トイレの水漏れは、特定の部品の劣化や故障が原因であることが多いです。症状に応じて、どの部品を交換すれば良いのかを把握しておきましょう。

症状	推奨交換部品
便器内に水がチョロチョロ流れ続ける	タンク内ゴムフロート、ボールタップのパッキン
タンクの手洗い管から水が出ない、または止まらない	ボールタップ本体、ボールタップ内のダイヤフラム
給水管の接続部分から水が漏れる	給水管フレキホースのパッキン、シールテープ
床と便器の間から水が染み出ている	排水フランジのパッキン（便器脱着が必要な場合あり）
ウォシュレットのノズル付近から水漏れ	ウォシュレット用フィルター、給水ホース、ノズル部品

トイレタイプ別・よくある水漏れ原因

トイレにはさまざまな種類があり、それぞれ構造が異なるため、水漏れしやすい箇所や原因も異なります。お使いのトイレのタイプを把握して、特有のトラブルを事前に理解しておきましょう。

• 節水タンク式で起こりやすい不具合
• タンクレストイレ特有の漏水パターン
• 一体型便器・温水洗浄便座一体型の注意点

節水タンク式で起こりやすい不具合

現在主流の節水タンク式トイレ（洗浄水量4.8Lや6Lなど）は、少ない水で効率よく排水するため、内部構造が複雑になっていることがあります。そのため、従来型と異なるポイントで不具合が起こるケースが見られます。

水漏れが起きた際は、まず取扱説明書を確認し、部品の清掃や調整を試してみましょう。改善しない場合は、無理せず専門業者に相談するのが安全です。精密な構造が多いため、自己修理が難しいケースもあります。

タンクレストイレ特有の漏水パターン

タンクレストイレは水道直結式でタンクがないため、デザイン性が高く、省スペースなのが特徴です。ただし、水漏れが発生した際には原因を特定しにくい傾向があります。

このタイプの水漏れは専門的な知識が必要なことが多く、自己修理は避けるのが無難です。特に電装部品が絡む場合は、感電のリスクもあるため、メーカーや専門業者に点検を依頼しましょう。

一体型便器・温水洗浄便座一体型の注意点

便器と温水洗浄便座が一体化しているタイプは、デザイン性に優れ、掃除がしやすいメリットがあります。ただし、水漏れ時は便器本体側か温水洗浄便座側かを見極めることが重要です。

一体型トイレは構造が複雑なものが多く、分解や修理が難しい場合があります。無理に分解すると破損リスクが高まるため、取扱説明書をよく確認し、自分で対応できないと判断した場合は、早めにメーカーや専門業者へ相談しましょう。

応急処置後の再発チェック項目

トイレの水漏れ修理が完了しても、油断は禁物です。応急処置や部品交換後は、一定期間経過観察を行い、水漏れが再発していないか確認する必要があります。

• 24時間後に確認すべき3ポイント
• 水道料金高騰を防ぐメーター監視術

24時間後に確認すべき3ポイント

DIYや業者による修理後は、最低でも24時間は慎重に様子を見守りましょう。特に以下の3点を確認してください。

これらを24時間後に再確認することで、修理が適切に行われたか判断できます。もし異常が見つかった場合は、早めに再修理や業者への連絡を検討しましょう。

水道料金高騰を防ぐメーター監視術

水漏れは放置すると水道料金が高騰し、家計への影響が大きくなります。これを防ぐには、定期的な水道メーターのチェックが効果的です。

トイレだけでなく、キッチンや浴室など他の水回りも点検対象です。異常を早期発見してすぐに対処することが、水道料金のムダな出費を防ぐ最も確実な方法です。問題が見つかれば、速やかに原因を特定し、適切な対策を取りましょう。

業者へ依頼するときの流れと選び方

• トイレの水漏れ修理を業者に依頼する方法
• 業者依頼時にスムーズな対応をするための必要情報
• トイレの水漏れ修理を業者に依頼した場合の費用相場
• 信頼できる業者を選ぶ5つの基準

トイレの水漏れ修理を業者に依頼する方法

トイレの水漏れ修理を業者に依頼する方法は以下のとおり。

1. トイレの状態を詳細に把握する
2. 業者に問い合わせをする
3. 状況を説明して見積もりを依頼する
4. 見積もりから修理範囲と費用を確認する
5. 現場確認の日時を決定する
6. 業者による作業に立ち会う
7. 修理箇所を確認して費用を支払う
8. アフターフォローの内容を確認する

信頼できる修理業者を選ぶ際には、実績や口コミを確認することが重要です。問い合わせ時には見積もりの要請を忘れずに行いましょう。複数社に連絡して相見積もりを取るのがベストです。合意したうえで修理日時を予約し、修理作業をしてもらいます。

作業完了後には、修理された箇所のチェックをし、問題がなければ支払いを済ませましょう。修理後のアフターサービスまで確認しておくことで、後々のトラブルも防止できます。

水回りトラブルの修理までの流れ

業者依頼時にスムーズな対応をするための必要情報

トイレの水漏れ修理を業者に依頼する際、連絡や作業がスムーズに進むよう、以下の点を準備しておくと安心です。

写真や動画で状況を記録する

水漏れ箇所や被害状況をスマホなどで撮影しておくと、口頭では伝えにくい情報が伝わりやすくなる

型番・メーカー情報の把握

トイレ本体やウォシュレットの型番、メーカー情報を事前に調べると、見積もりや修理部品の手配がスピーディー

以前の修理履歴をメモしておく

過去に交換した部品や修理箇所の情報があれば、同じトラブルが再発していないかの判断材料になる

賃貸物件の場合は管理会社・大家への連絡を優先

トラブル発生時には管理会社や大家へ状況を報告し、契約内容や修理費用負担の確認を行う

これらのポイントを押さえておくと、業者とのやりとりがスムーズになり、不要な追加費用や作業時間のロスを防ぐことができます。特に賃貸にお住まいの方は、修理費用の負担先をめぐるトラブルを回避するためにも、早めの報告と情報共有が欠かせません。

トイレの水漏れ修理を業者に依頼した場合の費用相場

水漏れ修理を業者に依頼した場合の費用は、作業の難易度や問題の規模によって異なります。費用相場は5,000〜20,000円の間が一般的です。状況によって異なるため、事前に見積もりを取ることをおすすめします。見積もりだけであれば、無料で行なっている業者が多いです。複数社から見積もりを取り、比較検討しましょう。

修理業者に費用の見積もりを依頼する際に気をつけるポイント

信頼できる業者を選ぶ5つの基準

トイレの水漏れは放置すると大きなトラブルにつながる可能性があります。スムーズに水漏れを解決するためには、信頼できる修理業者の選び方を知っておくことが重要です。

実績のある業者を選ぶ

経験が長く、さまざまなトラブルに対処してきた実績がある業者は、安心して修理を依頼できます。修理実績や事例を確認すると、業者の信頼性を判断しやすいです。最新の技術や知識を持っていれば、より効率的かつ正確な修理が期待できます。

専門知識や技術を持ったスタッフが在籍しているかどうかも確認しましょう。専門知識を持ったスタッフは、トイレの修理に関するあらゆる問題に対処できるため、スムーズな修理につながります。

水道局指定の業者を選ぶ

水道局指定の認定を受けている業者は、一定の技術レベルを満たしているため、信頼性が高いです。認定業者リストを参考にし、適切な業者を選びましょう。水道局指定の業者は対応スピードが早く、緊急時にも安心して修理を依頼できます。

口コミや評判の良い業者を選ぶ

口コミや評判が良い業者は、実際に利用した人々からの信頼を得ている証拠です。以下を参考にし、安心して依頼できる業者を選びましょう。

• インターネットのレビューサイト
• SNS
• 掲示板での評価
• 知人や友人からの紹介

インターネットのレビューサイトやSNS、掲示板での評価を確認すると、他の人の体験談を知ることが可能です。知人や友人の経験談は信頼性が高く、安心して業者を選ぶのに役立ちます。評判の良い業者を選べば、予期せぬトラブルを避けられ、満足できるサービスが期待できます。

アフターケアや保証のある業者を選ぶ

アフターケアや保証が充実している業者は、修理後でも定期的にチェックしてくれるため、トラブルの再発防止に有効です。サービス内容を確認し、保証期間が明示されている業者を選びましょう。追加費用の有無も確認することが大切です。無料の再修理サービスがある業者の場合、追加費用を気にせずに修理を依頼できます。

緊急時に対応可能な業者を選ぶ

トイレのトラブルはいつ発生するかわかりません。24時間対応が可能な業者を選ぶと、緊急時にも迅速に対応してもらえます。電話やメール、チャットなど複数のコンタクト手段が用意されている業者は、素早く連絡が取れるため安心です。以下のポイントを確認すると、迅速な対応をしてくれる業者か判断できます。

• 出張費や時間外料金があるか
• 地元に密着した業者か
• 保険や保証が充実しているか
• 緊急対応の実績や事例があるか

出張費や時間外料金の有無は、修理の予算に影響を与えるため事前に確認するのがおすすめです。地元に密着した業者は迅速な対応が期待できます。保険や保証が充実していると、万が一のトラブル時にも安心です。緊急対応の実績や事例を確認することで、業者の信頼性や対応力を把握できます。

修理業者の選び方

火災保険・住宅設備保証で修理費を抑える方法

トイレの水漏れで床や壁が被害を受けると、修理費用が高額になることがあります。そんな時に役立つのが、火災保険や住宅設備保証です。対象となるケースを知っておくと、いざという時に慌てず対応できます。

• 保険が適用されるケースと申請の流れ
• 自己負担ゼロにできる付帯サービスの確認方法

保険が適用されるケースと申請の流れ

火災保険は火災だけでなく、水漏れによる損害も補償対象になることがあります。「水濡れ補償」や「突発的な事故による破損・汚損補償」などの特約が付いていれば、床材や壁紙の張り替え費用などが補償されることがあります。

申請の流れは、事故状況を保険会社へ報告し、指示に従って必要書類（見積書、写真など）を提出。審査後、保険金が支払われる仕組みです。

自己負担ゼロにできる付帯サービスの確認方法

住宅購入時やリフォーム時に、住宅設備保証へ加入しているケースがあります。この保証は、トイレを含む住宅設備が故障した際に修理費用をカバーするものです。保証期間や適用範囲はサービスによって異なるため、事前の確認が必要です。

まずは、火災保険の契約内容や住宅設備保証の有無、クレジットカードなどの付帯サービスを確認してみましょう。意外なところで修理費用を節約できるかもしれません。

トラブル事例とトラブル防止・早期発見のコツ

知っておきたいトラブル事例

トイレの水漏れはさまざまな場所で起こり得ますが、以下のような初期症状に気づくと、被害を拡大させずに済みます。

水道料金の急な上昇

• 毎月の水道料金に大きな変化があれば、水漏れの可能性を疑う
• 検針票をチェックし、過去数ヶ月分と比較してみる

便器付近のカビや黒ずみ

• 床や壁に点在する黒ずみやカビは、慢性的な湿気や水漏れのサイン
• 定期的な掃除で除去しても、すぐに再発する場合は漏水を疑う

排水パイプ周辺の異臭

• いつもと違う下水のようなにおいが続く場合、排水路のトラブルが原因のことも
• 通気不良やパイプの亀裂が隠れていることがあるため、専門家の点検が必要

ウォシュレットの動作不具合

• ノズルの動きが鈍い、洗浄時に水量が極端に少ない・多いなど
• 内部で部品が劣化していると、水漏れや感電リスクにつながる可能性大

定期的な点検と清掃を行う

トイレの点検と清掃を定期的に行うと、早期に異常を発見できます。トイレの部品や配管の劣化状況を確認し、必要があれば早めに交換しましょう。目に見える場所だけでなく、見えにくい場所もチェックすることが大切です。

正しく使用する

水漏れを防ぐためには、トイレを正しく使用することが大切です。大量のトイレットペーパーを流すと、詰まりの原因になるため、適量を使いましょう。節水トイレを使用している場合は、推奨される使用量を守る必要があります。異物を流さないように注意し、水量も正しく調整しましょう。

定期点検チェックリスト

トイレの水漏れを未然に防ぐには、日頃から点検とメンテナンスを行うことが重要です。以下のチェックリストを活用して、定期的にトイレの状態を見直しましょう。

タンク内部の部品確認

• ボールタップやフロートバルブにヒビや変形がないか
• 浮き玉（フロート）がスムーズに上下するか
• ゴムフロートが硬化や変色を起こしていないか

タンク外部や便器の外観チェック

• タンクと便器の接合部にサビや水滴が付いていないか
• 便器本体にヒビや欠けた箇所がないか
• 床との接触部分（シーリング材）が剥がれていないか

給水管やホースの状態確認

• 給水管と止水栓の接続部にサビや亀裂、緩みがないか
• ウォシュレットを利用している場合は、ホースやノズルに変色や破損がないか

トイレ使用時の水の流れ

• 水を流したあと、タンクが正常に水位を調節しているか
• 水の止まりが遅くないか、あるいは止まらないトラブルがないか
• 便器内部からポタポタと音がしていないか

周辺環境の湿度確認

• トイレ内が過度にジメジメしていないか
• 床や壁紙にシミやカビが発生していないか
• 定期的に換気し、除湿機やファンを活用して湿度を抑える

チェック項目	確認ポイント
便器と床の境目	水漏れや湿気がないか
タンクの接続部分	ナットの緩みやパッキンの劣化
給水管	ひび割れや腐食の有無
止水栓	正常に開閉できるか
タンク内の部品	ボールタップやフロートバルブの動作確認

上記の項目を月に一度、あるいは季節の変わり目に確認すると、部品の消耗や劣化を早めに発見できます。異常を感じたら、早期に対処することで大きな水漏れ被害を防ぎましょう。

症状別フローチャート

トイレの水漏れが発生すると、どう対処すれば良いか迷う方も多いでしょう。ここでは、症状ごとの基本的な対応フローをまとめています。

• 止水栓で止まらない場合 → すぐに業者へ連絡
• ポタポタ・チョロチョロ音 → 部品交換で対処可
• 床が濡れる・臭う → 排水まわり要点検

止水栓で止まらない場合 → すぐに業者へ連絡

水漏れ時に止水栓を閉めても水が止まらない、止水栓が固くて回せない、または壊れている場合は、自力での対応が困難です。無理に操作すると状況が悪化する恐れもあります。このようなケースでは、迷わず水道業者に連絡して緊急対応を依頼しましょう。24時間対応の業者もあるため、早めの対応が被害を抑えるポイントです。

どうしても止水できない場合は、水道メーターの元栓を閉めれば家全体の水を止められます。ただし、家中の水が使えなくなるため、元栓の閉鎖は最終手段としてください。業者に状況をしっかり伝え、適切な指示を受けることが大切です。

ポタポタ・チョロチョロ音 → 部品交換で対処可

便器やタンクから「ポタポタ」「チョロチョロ」と音がする場合は、タンク内部の部品（ゴムフロートやボールタップなど）の劣化やズレが原因のことが多いです。これらはDIYでも対応可能なケースがあります。タンクのフタを開け、どの部品に問題があるか確認。水の流れや部品の動きを観察して原因を特定しましょう。適合する部品はホームセンターなどで購入でき、取扱説明書や動画を参考に交換作業を進めます。

作業前には必ず止水栓を閉め、電源プラグを抜くなど安全を確保してください。作業に不安がある場合やうまくいかない場合は、無理をせず専門業者に依頼しましょう。

床が濡れる・臭う → 排水まわり要点検

トイレの床が濡れている、いつもと違う異臭がするなどの症状は、排水系統の不具合が考えられます。便器と床の境目からの水漏れ、排水管のつまり・破損、便器のひび割れなどが原因のことが多いです。

まずは目視できる範囲を確認し、水が漏れている箇所があれば雑巾などで拭き取っておきましょう。原因が不明、または排水関連のトラブルが疑われる場合は、水道業者に点検と修理を依頼することをおすすめします。

トイレの水漏れに関するよくある質問

• 水漏れに気づかず放置した場合のリスクは？
• 賃貸物件で水漏れが起こった場合の修理費用は誰が負担する？
• トイレの水漏れの主な原因は？
• トイレの水漏れを簡単に確認する方法は？

トイレの水漏れに気づかず放置した場合のリスクと、賃貸物件で水漏れが発生した場合の修理費用について解説します。

水漏れに気づかず放置した場合のリスクは？

水漏れに気づかず放置すると、床材や壁材が腐食し、カビや悪臭が発生しやすくなります。建物の構造材が腐食すると、長期的に建物の耐久性を低下させ、修繕の際の費用も高額です。湿気がたまってカビやダニが増えると、健康被害を引き起こす可能性もあります。

常に水が漏れていると、知らないうちに大量の水が無駄になり、高額な水道料金が請求される可能性にも注意が必要です。大きな被害を防ぐために、水漏れが疑われる場合は、すぐに専門業者に相談しましょう。

賃貸物件で水漏れが起こった場合の修理費用は誰が負担する？

賃貸物件で水漏れが起こった場合、原因によって修理費用の負担者が異なります。設備の誤った使い方や不注意が原因で水漏れが発生した際には、入居者が修理費用を負担すべきです。一方で、建物の管理責任は大家にあるため、老朽化や設備の自然劣化による水漏れの場合には、大家が修理費用を負担します。

トイレの水漏れの主な原因は？

トイレの水漏れは、タンク内の部品が劣化している場合や、接続部分が緩んでいることが主な原因です。タンク内のフロートバルブやボールタップ、給水管のナットなどは長年使うことで摩耗し、水漏れの原因になります。特にゴム製の部品は水にさらされることで劣化しやすく、水が止まらなくなることがあります。

こんな症状があれば要注意！

• 便器の中で水がチョロチョロ流れ続けている → フロートバルブの劣化
• トイレの床が濡れている → 給水管やタンクの接続部の緩み
• レバーを戻しても水が止まらない → ボールタップの故障

トイレの水漏れを簡単に確認する方法は？

水漏れの確認は、目で見る・手で触る・音を聞くの3つの方法で行うと確実です。

水漏れの場所によって確認方法が異なる

• タンク内の水漏れ → 便器内の水の流れを観察
• 給水管の水漏れ → ナットやホースを触って湿り気がないか確認
• 床の水漏れ → 床や便器周りに水が溜まっていないか確認

簡単なセルフチェック方法

• 目で確認する → 便器の中や床をチェック
• 手で触る → タンクや給水管の接続部分を触り、水が滲んでいないか確認
• 音を聞く → シューッという音が続いている場合は水漏れの可能性が高い

まとめ

トイレの水漏れが発生したときは、迅速かつ適切に対処することが大切です。まずは止水栓を閉じて、水の供給をストップし、安全を確保します。漏れた水を拭いて、損害を最小化してから原因の特定に進みましょう。

水漏れの場所が特定できても、自分で修理できない場合は、専門業者に依頼するのがおすすめです。依頼する際は、費用の相場をあらかじめ把握したうえで、正しい手順で連絡をとりましょう。適切な対応を心がけることで、トラブルを最小限に抑え、安全で快適な生活空間を維持できます。
» トイレのつまりを解消するポイントと再発を防ぐ方法を解説！