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- トイレを交換する手順について知りたい
- トイレの交換にかかる費用を知りたい
- 適切な業者を選んで費用を安く抑えたい
トイレは毎日何度も利用しますが、古いトイレを交換せずに使い続ける方は多いです。この記事では、トイレの寿命と交換のタイミングやメリット、トイレ交換にかかる費用の相場などについて解説します。トイレ交換を検討する際は、業者の選び方も重要です。記事を読めば、トイレ交換業者の賢い選び方もわかります。
トイレ交換の手順を把握し、費用対効果を高める方法を学びましょう。
結論と早見表:費用・工期・最短手順

トイレ交換を検討するとき、まず知りたいのは「費用・工期・手順」の3点です。全体像を押さえることで、予算や生活への影響を事前に把握できます。ここでは、費用の目安表・当日の流れ・自分に合った交換タイプ診断をまとめました。
- 交換費用の即答早見表(本体・施工・撤去・追加工事の目安)
- 工期と当日の流れ(トイレが使えない時間・養生・騒音)
- 迷ったらここから:あなたに合う交換タイプ診断(床/壁・タンク有無)
交換費用の即答早見表(本体・施工・撤去・追加工事の目安)
トイレ交換にかかる総費用は、本体価格と工事費用の合計で決まります。一般的な相場は15万円~40万円程度ですが、選ぶ機種や追加工事の有無により大きく変動します。
基本費用の内訳
項目 | 費用相場 | 備考 |
トイレ本体 | 5万~25万円 | タンク式:5~15万円<br>タンクレス:15~25万円 |
基本工事費 | 3万~5万円 | 既存撤去・新規設置・配管接続 |
廃棄処分費 | 5千~1万円 | 自治体により変動 |
諸経費 | 5千~1万円 | 養生・清掃・運搬費など |
追加工事が必要になるケースも少なくありません。床の張り替えが必要な場合は2~5万円、壁紙の張り替えは1~3万円、配管の移設や延長が必要な場合は3~10万円程度の追加費用が発生します。特に築年数が経過した住宅では、床下の腐食や配管の劣化が見つかることもあるため、見積もり時に余裕を持った予算設定が重要です。
工期と当日の流れ(トイレが使えない時間・養生・騒音)
トイレ交換の工事は、標準的なケースで半日から1日で完了します。朝9時に開始すれば、午後3時頃には新しいトイレが使用できる状態になることが一般的です。
当日の作業は、まず養生作業から始まります。床や壁を保護シートで覆い、玄関から作業場所までの動線を確保します。次に水道の元栓を止めて既存トイレを撤去し、新しいトイレを設置します。配管接続後は必ず通水試験を行い、水漏れがないことを確認してから作業完了となります。
トイレが使えない時間は通常3~6時間程度です。撤去作業時と設置作業時には電動工具を使用するため、30分程度の騒音が発生します。マンションの場合は事前に管理組合への届け出が必要な場合もあるため、工事業者と相談の上、適切な手続きを行いましょう。
迷ったらここから:あなたに合う交換タイプ診断(床/壁・タンク有無)
トイレ選びで最初に確認すべきは排水方式です。床排水か壁排水かによって選べる機種が異なるため、必ず事前に確認しましょう。
排水方式別の特徴と適合機種
- 床排水タイプ
- 戸建住宅の9割以上、マンションの7割程度で採用。便器の真下から排水管が伸びているタイプで、機種の選択肢が豊富
- 壁排水タイプ
- 主に集合住宅で採用。便器の後方から壁に向かって排水管が伸びているタイプで、対応機種が限定される
次にタンクの有無を検討します。タンク式は価格が手頃で停電時も使用可能ですが、掃除の手間がかかります。タンクレスは見た目がスッキリして掃除も楽ですが、水圧条件があり価格も高めです。家族構成や使用頻度、予算を総合的に考慮して選択しましょう。
トイレ交換に関する基本情報

トイレは毎日の生活に欠かせない重要な設備です。新しいトイレに交換すると水道料金の節約が可能で、清掃の手間も減らせます。トイレ交換に関する以下の内容について詳しく解説します。
- トイレの寿命と交換タイミング
- トイレ交換のメリット
トイレの寿命と交換タイミング

トイレの寿命は10~15年です。寿命が近づくと劣化が進み、故障やトラブルが頻発する可能性があります。水漏れや流れが悪くなるなどの症状が見られたら、トイレの交換を検討するタイミングです。最新の節水型トイレに交換すると、水道代を大幅に節約できます。
» トイレの水漏れが発生したときの対策
黄ばみや汚れが落ちなくなった場合も、トイレ交換のタイミングです。快適性や機能性が向上した最新のトイレに交換すれば、生活の満足度を高められます。模様替えのタイミングで、トイレのデザインを新しくする方も増えています。トイレの交換タイミングは複数あるため、しっかりと見極めましょう。
» ボールタップ交換に必要なものと手順を解説!
トイレ交換のメリット

最新機能を備えたトイレへの交換は、快適な生活の確保に役立つだけでなく、経済的なメリットもあります。具体的なメリットは以下のとおりです。
- 水道料金を節約できる
- 素材や形状により汚れが付きにくくなる
- 清掃の手間が省ける
- 長期的に見てメンテナンスコストが低くなる
トイレの交換は、悪臭や詰まりなどのトラブルを減らすために効果的です。バリアフリーにも対応可能で、トイレ交換により使い勝手が良くなります。年齢や性別に関係なく、使いやすいトイレ環境を整えると、家の資産価値も高まります。将来、家の売却や賃貸を考える際にも、プラス要素としてアピール可能です。
» トイレのつまりを解消するポイントと再発を防ぐ方法を解説!
あなたの家の適合条件チェック(30秒ガイド)

トイレを交換する際には、まず現在の環境に新しい便器が適合するかどうかを確認することが重要です。排水方式や寸法が合わないと、追加工事が必要になったり設置そのものが難しくなる場合があります。ここでは短時間で確認できる「排水方式」「排水芯・高さ」「給水・電源・ドア干渉」の3点を順にチェックしていきましょう。
- 排水方式の見分け方(床排水/壁排水)
- 排水芯・排水高さの測り方と互換の考え方
- 給水位置・コンセント・止水栓・ドア干渉の確認
排水方式の見分け方(床排水/壁排水)
トイレの排水方式には主に「床排水」と「壁排水」の2種類があります。これらの見分け方は非常に簡単です。
- 床排水
- トイレの内部から床下に向かって排水管が接続されています。便器の後ろ側には配管が見えず、床に直接排水されるため、見た目がすっきりしています。この方式は一戸建て住宅で多く採用されています。
- 壁排水
- トイレの後ろから壁に向かって排水管が接続されています。便器の背面に配管が見える場合は壁排水です。この方式は主にマンションや集合住宅で一般的です。
見分け方の具体的な手順
- トイレの後ろ側を確認
- 便器の後ろを見て、配管が壁に向かって出ているか、床に向かっているかを確認します。
- 配管の位置をチェック
- ⚪︎ 壁排水: 便器の後ろから壁に向かって配管が出ている。
⚪︎ 床排水: 便器の内部から床下に配管が進んでいる。
このように、排水方式を確認することで、トイレの交換やリフォームの際に適切な選択ができるようになります。特にトイレの交換時には、現在の排水方式に合った便器を選ぶことが重要です。
排水芯・排水高さの測り方と互換の考え方
排水芯(床排水)や排水高さ(壁排水)は、新しいトイレを選ぶ際の重要な寸法です。この寸法が合わないと、追加工事が必要になったり、最悪の場合は設置できなかったりします。
- 排水芯とは
- 排水芯とは、排水管の中心から壁や床までの距離を指します。床排水の場合、便器の背面から排水管の中心までの距離が排水芯となります。
床排水の場合 測定手順
- 便器の確認
- 便器の背面にあるキャップを確認します。通常、便器は2つのネジで固定されていますが、そのうち大きなキャップが排水芯の測定の目印となります。
- 距離の測定
- 大きなキャップの中心から、便器の背面(タンク側)の壁までの距離を測ります。この距離が排水芯です。
- 品番での確認
- もし便器の品番がわかる場合は、その品番を使ってネットで排水芯を調べることも可能です。
- 注意点
- 排水芯の基本寸法は通常200mmですが、便器の型式によって異なる場合があります。特にリモデルタイプの便器を選ぶ場合は、長さ調節ができる排水管を使用することができます。
壁排水の場合 測定手順
- 床から排水管の中心までの高さを測定
- 一般的な寸法は120mm、155mm
- リフォーム用の可変式排水アダプターを使用すれば、ある程度の調整が可能
給水位置・コンセント・止水栓・ドア干渉の確認
トイレ交換では、排水だけでなく給水やコンセントの位置確認も欠かせません。これらの位置によっては、追加工事が必要になる場合があります。
給水管と止水栓の位置は、通常トイレの左側または右側の壁際にあります。新しいトイレの給水接続位置と大きくずれている場合は、配管の延長や移設が必要です。温水洗浄便座を使用する場合は、コンセントの位置と容量も重要です。トイレ内にコンセントがない場合は、電気工事が必要になります。
ドアとの干渉も見落としがちなポイントです。特にタンクレストイレは奥行きが短いものの、便座が前に出る機種もあります。ドアを開けたときに便座にぶつからないか、座ったときにドアが閉められるか、事前にシミュレーションしておきましょう。
トイレの種類と基礎知識


トイレ交換を検討する際は、基本的な知識の理解が大切です。トイレの基礎知識として、以下の内容を詳しく解説します。
- トイレの種類
- 排水方式
- 洗浄方式
- 便座の種類
- 機種と便座の選び方
トイレの種類

トイレを交換する際は、自分の希望や生活スタイルに合わせて選ぶことが大切です。トイレにはさまざまな種類があり、特徴や使い勝手が異なります。主なトイレの種類は以下のとおりです。
- 和式トイレ
- 昔ながらの形状で、便器をまたぎしゃがみ込む姿勢で使用します。空間を有効に使えますが、高齢者や体が不自由な方にとっては不便です。
- 洋式トイレ
- 現在の住宅で一般的に使用されているのは洋式トイレです。足腰に負担がかかりにくく、さまざまな機能が搭載されているタイプがあります。
- ポータブルトイレ
- 持ち運びが可能なトイレで、介護が必要な方やアウトドアでの使用に便利です。種類により機能が大きく異なるため、選び方や利用方法に注意が必要です。
洋式トイレの中でも、ビデ機能付きウォシュレットを備えたタイプは人気があります。タンクレストイレや一体型トイレ、ウォールハングトイレ、コンポストトイレなど、洋式トイレの種類もさまざまです。トイレ選びの際は、それぞれの特徴を理解し、最適なタイプを選びましょう。
排水方式

トイレを選ぶ際は、排水方式が大切なポイントです。排水方式には以下の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
- 床排水方式:床に排水口がある
- 壁排水方式:壁に排水口がある
上記の2種類は、排水口の位置でどちらか判断できます。床排水方式の場合は床から、壁排水方式は壁からの距離でトイレを選びます。新しいトイレの取り付けでは、家の排水方式に合わせる方法が一般的です。リフォームにより排水方式の変更も可能ですが、コストがかかる点には注意してください。
洗浄方式

トイレの洗浄方式とは、便器内の汚物をどのように洗い流すかを意味します。トイレを交換する際は、自宅に適した洗浄方式を選びましょう。主な洗浄方式の種類は以下のとおりです。
洗浄方式 | 特徴 | メリット | デメリット |
サイフォン式 | 水を溜めて一気に排水する方式 | シンプルな構造で故障しにくい | 水の飛び散りや汚れが残りやすい場合がある |
サイフォンゼット式 | S字型のパイプで水を溜め、勢いよく排水する方式 | サイフォン式よりも水の流れが良く、汚れ落ちが良い | 構造が複雑で、詰まりやすい場合がある |
洗い落とし式 | 水を溜めずに水が流れ続ける方式 | 汚れが付きにくく清潔 | 水を多く使うため、水道料金がかかる |
サイホンボルテックス式 | を渦巻き状にして排水する方式 | 汚れが落ちやすく、節水効果が高い | 構造が複雑で、故障しやすくなる場合がある |
便座の種類

便座を選ぶ際は、使用状況や機能性、快適性を考慮しましょう。便座にはさまざまなタイプがあり、それぞれ異なる特徴によって使い勝手が異なります。
- 平便座
- ウォシュレット付き便座
- 暖房便座
- ビデ機能付き便座
- スマート便座
- 抗菌便座
- 多機能便座
- 着脱式便座
- エコ便座
基本的な平便座は、シンプルかつ低価格で最低限の機能を備えているため、コストを抑えたい方に最適です。ウォシュレット付き便座は、温水洗浄機能があり、衛生的な利用を望む方におすすめです。冬場には暖房便座が便利で、座面を温めて寒さを和らげます。女性にはデリケートゾーンを洗浄できるビデ機能付き便座が人気です。
スマート便座はさまざまな機能が搭載されており、ふたの自動開閉や自動洗浄、脱臭機能などがあります。衛生面を重視する場合には抗菌便座がおすすめで、手軽に清潔さを保てます。多機能便座は暖房やウォシュレット、ビデといった複数の機能を備えていて便利です。掃除の手間を省きたい場合は、着脱式便座が便利です。
環境への配慮を求める方はエコ便座が適しています。
機種と便座の選び方
トイレ選びでは「どのタイプの機種にするか」と「どの機能を備えた便座を選ぶか」が重要なポイントになります。掃除のしやすさや水の使用量、使用時の静かさ、さらに価格帯まで考慮することで、長期的に満足できる設備を導入できます。ここからは、代表的な機種タイプの特徴と適した利用シーンについて解説していきます。
タンク有り/タンクレス/一体型の比較
トイレの形状は大きく3つのタイプに分けられ、それぞれに特徴とメリット・デメリットがあります。
- タンク式トイレ
- 最も一般的なタイプで、価格が手頃で修理も簡単です。停電時でもバケツの水で流せるため、災害時の安心感があります。ただし、タンク部分の掃除が必要で、見た目がやや野暮ったいと感じる方もいます。水圧が低い地域でも問題なく使用でき、賃貸物件や予算を抑えたい方に適しています。
- タンクレストイレ
- 見た目がスッキリしており、トイレ空間を広く使えます。連続使用が可能で、掃除も楽になります。一方で価格が高く、一定以上の水圧が必要です。停電時は手動レバーや非常用電源が必要になります。デザイン性を重視する方や、掃除の手間を減らしたい方におすすめです。
- 一体型トイレ
- タンクと便器が一体化したデザインで、タンク式とタンクレスの中間的な存在です。見た目はスッキリしていながら、価格はタンクレスより抑えられます。ただし、部分的な故障でも全体交換が必要になる場合があります。
便座機能(温水洗浄・自動開閉・脱臭等)の比較
温水洗浄便座の機能は年々進化しており、快適性と清潔性が大幅に向上しています。基本機能から最新機能まで、必要性と予算のバランスを考えて選びましょう。
主要機能と選び方のポイント
機能 | 効果・メリット | 価格帯への影響 |
温水洗浄 | 基本機能。瞬間式と貯湯式がある | 標準装備 |
暖房便座 | 冬場の快適性向上 | 標準装備 |
自動開閉 | 衛生的で腰への負担軽減 | +1~2万円 |
脱臭機能 | 臭いを軽減、来客時も安心 | +5千~1万円 |
お掃除リフト | 便座が持ち上がり隙間掃除が楽 | +1~2万円 |
自動洗浄 | 流し忘れ防止、衛生的 | +2~3万円 |
最新機種では、除菌水での自動洗浄や、便器内をコーティングして汚れを防ぐ機能も登場しています。家族構成や使用頻度を考慮し、本当に必要な機能を見極めることが大切です。
メンテ性と部品供給
トイレは10年以上使用する設備のため、メンテナンス性と部品供給体制は重要な選択基準です。大手メーカーは部品供給期間が製造終了後10年程度保証されていますが、海外メーカーや新興メーカーは注意が必要です。
定期的なメンテナンスが必要な部品として、パッキン類、フラッパーバルブ、給水フィルターなどがあります。これらの部品が入手しやすく、交換が簡単な機種を選ぶことで、長期的なコストを抑えられます。特に温水洗浄便座は電気部品も多いため、メーカーのサポート体制を確認しておきましょう。
掃除のしやすさも長期利用での重要ポイントです。フチなし形状、防汚コーティング、リフトアップ機能など、日々のメンテナンスを楽にする機能は、10年間の使用を考えると大きな価値があります。
トイレ交換にかかる費用のポイント

トイレ交換にかかる費用を、正確に見積もるためのポイントを押さえましょう。トイレ交換には、補助金や助成金を利用できる場合があります。トイレの交換費用に関する以下の内容を詳しく解説します。
- トイレ交換にかかる費用の目安
- トイレ交換費用を左右する要因
- 補助金の活用方法
トイレ交換にかかる費用の目安

トイレ交換にかかる一般的な費用相場は10~30万円です。費用には、トイレ本体の価格と取り付け工事費用が含まれます。トイレ本体の価格は機能やデザインによって異なり、5~15万円程度です。取り付け工事費用は2~10万円程度が相場です。
トイレ交換では、古いトイレの撤去費用や処分費用が別途必要な場合があります。床の補修や壁の塗り替えなどの付帯工事が必要な場合には、追加費用がかかります。費用は地域や選ぶ業者によって異なるため、複数の業者から見積もりを取りましょう。
リフォーム業者に費用の見積もりを依頼する際に気をつけるポイント
トイレ交換費用を左右する要因

トイレ交換費用を大きく左右する要因は、トイレの型と機能です。基本的な機能のモデルから、節水性や洗浄力に優れた高機能モデルまで、選ぶトイレによって価格が大きく異なります。タンクレスや壁掛け式といった特殊なデザインを選ぶと、設置コストも上がります。排水方式にも注意が必要です。
» トイレタンクの水漏れ原因と対処法を解説!
壁排水と床排水ではトイレの種類が異なり、場合によっては排水管の移設で追加工事の費用が発生します。材料や部品の品質、業者の選定も費用に影響します。都市部と地方でも費用が異なるため、地域による価格差も考慮してください。繁忙期は費用が高くなるため、工事のタイミングも重要です。
補助金・制度の最新ガイド
トイレ交換や改修を検討する際には、自己負担を減らせる補助金や制度を上手に活用することが重要です。介護保険による住宅改修や自治体独自の助成金、さらには国の省エネ関連事業など、利用できる制度は複数存在します。ただし、それぞれ対象者や条件、申請方法が異なるため、内容を理解しておかないと申請できなかったり、損をしてしまう可能性もあります。ここでは代表的な制度の内容や探し方、注意点をわかりやすく整理して紹介していきます。
介護保険の住宅改修(和式→洋式・手すり等/自己負担と上限)
介護保険を利用した住宅改修制度では、トイレの改修工事も対象となります。要支援・要介護認定を受けている方が対象で、最大20万円まで支給されます。
支給額は改修費用の9割(一定以上の所得がある方は8割または7割)で、自己負担は1~3割です。たとえば20万円の工事の場合、自己負担2万円で改修できます。和式から洋式への変更、手すりの設置、段差解消、扉の交換などが対象となります。
申請は必ず工事前に行う必要があります。ケアマネジャーに相談し、理由書を作成してもらい、市区町村に事前申請します。承認後に工事を実施し、完了後に支給申請を行います。領収書や工事前後の写真などの提出が必要なため、事前に必要書類を確認しておきましょう。
自治体の独自助成(節水便器・バリアフリー)を探すコツ
多くの自治体では、介護保険とは別に独自の助成制度を設けています。節水型トイレへの交換、バリアフリー改修、高齢者向け住宅改修など、様々な制度があります。
自治体の助成制度を探すには、まず市区町村の公式ウェブサイトで「住宅改修」「リフォーム補助」「節水」などのキーワードで検索します。福祉課、高齢者支援課、環境課など、複数の部署が窓口となっている場合があるため、幅広く確認しましょう。また、地域の社会福祉協議会や地域包括支援センターでも情報提供を受けられます。
助成制度の多くは予算枠があり、先着順や抽選制の場合があります。年度初めに募集が開始されることが多いため、3~4月頃から情報収集を始めることをおすすめします。条件や必要書類は自治体により異なるため、事前に窓口で詳細を確認してから申請しましょう。
国の省エネ系事業の対象傾向(トイレは対象外の場合が多い)と注意点
国が実施する省エネ関連の補助事業では、残念ながらトイレ単体の交換は対象外となることが多いのが現状です。住宅の断熱改修や高効率給湯器の設置などが主な対象となっています。
ただし、住宅全体の省エネリフォームの一環としてトイレ交換を行う場合、補助対象となる可能性があります。たとえば、長期優良住宅化リフォーム推進事業では、耐震改修や省エネ改修と併せて水回りの改修を行う場合に補助を受けられることがあります。補助率は対象工事費の1/3で、上限は100~250万円程度です。
これらの制度を活用する際は、必ず事前に要件を確認しましょう。補助金の併用ができない場合も多く、最も有利な制度を選択する必要があります。また、指定業者での施工が条件となることもあるため、業者選定前に制度の詳細を把握しておくことが重要です。
年間いくら得?節水シミュレーション

トイレを最新の節水型へ交換すると、家計にどれほどのメリットがあるのか気になる方も多いでしょう。実際には旧型と最新型の使用水量には大きな差があり、日々の積み重ねが年間では数千円から数万円の節約につながります。ここでは旧13L級から最新の4.8~5L級に交換した場合の具体的な水道代試算をもとに、どの程度の効果が期待できるかを解説します。続いて、家族人数や使用回数ごとの削減額を早見表で確認し、ご家庭に合った節水効果をイメージしてみましょう。
- 旧13L級→最新4.8~5L級にした場合の水道代試算
- 家族人数・使用回数別の削減早見表
旧13L級→最新4.8~5L級にした場合の水道代試算
20年前のトイレから最新の節水トイレに交換すると、年間の水道代を大幅に削減できます。旧型の13リットル級から最新の4.8リットル級に交換した場合、1回あたり約8リットルの節水が可能です。
4人家族で1日平均20回使用すると仮定した場合の年間節水量は、8リットル×20回×365日=58,400リットルとなります。水道料金を1リットルあたり0.24円とすると、年間約14,000円の節約になります。10年間使用すれば14万円の節約となり、トイレ本体の価格差を回収できる計算です。
最新の節水技術により、少ない水量でも確実に汚物を流せるようになりました。渦巻き水流や加圧装置により、洗浄力を維持しながら節水を実現しています。
家族人数・使用回数別の削減早見表
家族構成により節水効果は大きく変わります。以下の表を参考に、ご家庭での削減額を試算してみましょう。
年間水道代削減額の目安(13L→5L級への交換)
家族人数 | 1日使用回数 | 年間節水量 | 年間削減額 |
1人暮らし | 5回 | 14,600L | 約3,500円 |
2人家族 | 10回 | 29,200L | 約7,000円 |
3人家族 | 15回 | 43,800L | 約10,500円 |
4人家族 | 20回 | 58,400L | 約14,000円 |
5人家族 | 25回 | 73,000L | 約17,500円 |
在宅勤務が増えた昨今では、日中の使用回数も増加傾向にあります。実際の使用回数は上記の目安より多い場合もあるため、削減効果はさらに大きくなる可能性があります。節水は家計だけでなく環境にも優しい選択です。
トイレ交換の手順

トイレ交換を適切な手順で進めると、水漏れや不具合を防げます。トイレ交換には専門的な知識と技術が必要です。以下のトイレ交換の手順を、それぞれ詳しく解説します。
- 工事1日のタイムライン
- 和式から洋式への交換
- 洋式トイレから最新トイレへの交換
- 便座のみの交換
工事1日のタイムライン
トイレ交換工事は、限られた時間の中で効率的かつ丁寧に進めることが求められます。そのため、当日の作業はあらかじめ決められた手順に沿って進行します。ここでは、一般的な工事の流れを時系列で把握し、作業の全体像をイメージしておきましょう。
水止め~既存撤去~新設~通水試験~片付けの流れ
トイレ交換工事の当日は、効率的に作業が進められるよう、明確なタイムラインに沿って進行します。標準的な工事の流れを時系列で確認しておきましょう。
- 9:00~9:30 準備・養生作業
- 作業員が到着後、まず養生作業から始まります。床や壁をビニールシートで保護し、搬入経路を確保します。工具や新しいトイレの部材を作業場所に運び込み、作業環境を整えます。
- 9:30~10:30 既存トイレ撤去
- 水道の元栓を閉めてタンク内の水を抜き、給水管と排水管を外します。便器を慎重に取り外し、床のフランジ(排水口の接続部品)の状態を確認します。この時点で床の腐食や配管の劣化が発見されることもあります。
- 10:30~12:00 新規トイレ設置
- 新しいトイレを設置位置に仮置きし、排水芯や給水位置を最終確認します。排水フランジを設置または交換し、便器を固定します。給水管を接続し、電源がある場合は温水洗浄便座の配線も行います。
- 12:00~13:00 通水試験・調整
- 水道の元栓を開けて通水試験を実施します。水漏れがないか、正常に流れるか、温水洗浄便座の動作確認など、全ての機能をチェックします。必要に応じて水量や便座の位置を調整します。
- 13:00~13:30 清掃・片付け
- 養生を撤去し、作業で出たゴミや古いトイレを搬出します。新しいトイレと周辺を清掃し、使用方法の説明を行って工事完了となります。
よくある当日トラブル(フランジ高さ・排水芯ズレ・床腐食)と現場対応
工事当日に予期せぬトラブルが発生することもあります。よくあるトラブルと対応方法を知っておくことで、慌てずに対処できます。
- フランジ高さの不一致
- 最も多いトラブルの一つです。既存のフランジが新しいトイレに合わない場合、アジャスターやスペーサーで調整します。大幅な調整が必要な場合は、フランジ自体の交換が必要になり、追加費用が1~2万円程度発生します。
- 排水芯のズレ
- 事前測定と実際が異なることがあります。最新のトイレには排水アジャスターが付属している機種も多く、50mm程度のズレなら対応可能です。それ以上のズレがある場合は、排水管の延長や移設工事が必要となり、3~5万円の追加費用が発生する可能性があります。
- 床の腐食
- 築年数が経過した住宅で発見されることがあります。長年の水漏れにより床材が腐食している場合、床の補修や張り替えが必要です。部分補修なら1~2万円、全面張り替えなら3~5万円程度の追加工事となります。早期発見・対処により、被害の拡大を防げます。
住まい別の注意(マンションの養生・共用部動線・管理規約)
マンションでのトイレ交換は、戸建て住宅とは異なる配慮が必要です。共同住宅ならではのルールやマナーを守りながら工事を進めましょう。
管理規約の確認は必須です。多くのマンションでは、工事の事前届け出が義務付けられています。工事可能な曜日や時間帯、使用できるエレベーターなど、細かな規定がある場合もあります。また、階下への漏水リスクに備えて、保険加入が求められることもあります。
養生は特に入念に行う必要があります。共用廊下やエレベーター内、玄関から作業場所までの動線全体を保護します。壁や床だけでなく、エレベーターの壁面や操作パネルも養生し、他の住民に迷惑をかけないよう配慮します。騒音対策として、電動工具の使用は最小限に留め、作業時間も考慮して計画を立てます。
和式から洋式への交換
高齢者や子ども、体の不自由な方がいる家庭では、和式トイレから洋式トイレに交換すると安全性と使いやすさが向上します。和式から様式への交換作業の手順は、以下のとおりです。
- 和式トイレを撤去する
- 給水・排水位置を確認する
- 排水方式を特定する
- 排水方式に応じてトイレを選択する
- 手洗いスペースを検討する
洋式トイレは排水方式に応じて床置き、または壁掛けを選びます。床の強度をチェックし、必要に応じて補強工事をします。和式から洋式への交換工事には、専門的な知識と技術が必要です。
洋式トイレから最新トイレへの交換

既存の洋式トイレを最新のトイレに交換すると、より快適なトイレ空間になります。最新のトイレは節水性や機能性が高く、デザイン面でも優れています。交換作業には専用の道具や材料、専門的な知識と技術が必要です。不具合を防ぐためにも、プロのトイレ交換業者へ工事を依頼しましょう。
作業の流れは、水の停止から始まり、旧トイレの撤去、新トイレの設置と進められます。最新トイレは電源が必要な場合が多いため、配線作業も欠かせません。交換作業では排水口の位置とサイズを合わせ、シーリング材で防水処理する工程が重要です。最新トイレは適切なメンテナンスと清掃で、長く快適に使用できます。
便座のみの交換

トイレの便座交換は、DIYでも可能です。本体の交換よりも手軽かつ低コストで対応できます。専用工具を使い、ネジを外して新しい便座を取り付けます。便座の種類やサイズをしっかりと確認してください。暖房便座やウォシュレットタイプでは電源の確保が必要です。便座の価格は以下の要素によって異なります。
- 温水洗浄の有無
- 暖房機能の有無
- 自動開閉機能の有無
家族のニーズに合った便座を選びましょう。適切なメンテナンスをすれば、便座を長く使用できます。自分での交換に不安がある場合や、確実な取り付けを求める場合は、プロのトイレ交換業者に依頼してください。
» ウォシュレットの水漏れの原因と対処法
交換で解決する症状/解決しない症状
- 便座交換だけで解決できるケース
- トイレ全体の不調だと思っていても、実は便座(ウォシュレット)部分の交換だけで問題が解決することがあります。便器本体の寿命は陶器製で非常に長い一方、電化製品である便座は10年程度で寿命を迎えることが多いためです。全体交換に比べて費用を大幅に抑えられる可能性があるため、まずは交換で解決できる症状かを見極めましょう。
- 交換で解決する症状/解決しない症状
- 便座交換で解決できるのは、主にウォシュレット機能に関する不具合です。例えば「ノズルが出ない・戻らない」「温水が出ない」「便座が温まらない」といった症状は、便座内部の電装部品の故障が原因である可能性が非常に高いです。
一方で、「便器にひびが入っている」「洗浄水が止まらない」「床と便器の間から水が漏れる」といった症状は、便器本体や給排水管の問題です。これらの場合は、トイレ全体の交換が必要となります。不具合の原因がどこにあるのかを正しく切り分けることが、無駄な出費を避ける第一歩です。下の表を参考に、ご自宅の状況を確認してみてください。
交換で解決する症状(便座の問題) | 交換では解決しない症状(便器・配管の問題) |
ウォシュレットのノズルが動かない | 便器本体のひび割れ |
温水が出ない、または温度が安定しない | タンクや給水管からの水漏れ |
暖房便座が温まらない | 洗浄水が流れ続・止まらない |
脱臭ファンが作動しない | 床と便器の間からの水漏れ |
リモコン操作が効かない(電池交換後) | 排水詰まり |
電源・ブレーカー容量・アース確認
温水洗浄便座は電化製品であるため、設置には適切な電源環境が必須です。トイレ内にコンセントがない場合は、まず電気工事によるコンセントの増設が必要になります。この工事は電気工事士の資格が必要なため、必ず専門業者に依頼してください。
既存のコンセントがある場合でも、ブレーカーの容量を確認する必要があります。暖房や乾燥機能など、消費電力の大きい機能を持つ最新の便座を設置すると、家の電力契約アンペアや、同じ回路にある他の電化製品の使用状況によってはブレーカーが落ちやすくなることがあります。また、水回りで使用する電化製品であるため、漏電や感電を防ぐアース線の接続は安全上、極めて重要です。
DIYの境界線(ここからはプロ依頼)
便座の交換は、DIYに慣れている方であれば不可能ではありません。特に、既存の便座を取り外し、同じメーカーの新しい便座を取り付けるだけであれば、作業は比較的シンプルです。取扱説明書をよく読み、必要な工具(モンキーレンチやドライバーなど)を準備すれば、挑戦する価値はあります。
しかし、少しでも不安を感じる場合や、以下のようなケースでは、迷わずプロに依頼すべきです。給水管の接続を誤ると、水漏れを起こし、階下へ被害が及ぶ大惨事になりかねません。また、電気工事が伴う場合は、法律で資格者による作業が義務付けられています。安全と確実性を最優先に考え、無理なDIYは絶対に避けてください。
プロに依頼すべきケース
- トイレ内にコンセントがなく、増設が必要な場合
- 給水管の分岐工事が必要な場合
- 異なるメーカーの便座へ交換する場合
- 作業に少しでも不安を感じる場合
トイレ交換業者の選び方

トイレ交換を検討する際は、適切な業者選びが重要です。交換作業には専門的な技術と経験が必要です。価格だけでなく、目的に合わせて適切な業者を選びましょう。トイレ交換業者を選ぶ際に重要性の高い、以下の内容を解説します。
- トイレ交換の内容に応じて選ぶ
- 相見積もりで費用を比較して選ぶ
- 指定給水装置工事事業者/排水設備指定工事店の確認
- メーカー保証・工事保証・瑕疵保険の違い
- 見積内訳の赤信号(養生・廃棄・処分・止水栓・配管補修)
トイレ交換の内容に応じて選ぶ
トイレの交換を検討する際は、機能性向上や省エネなどの目的を明確にしましょう。トイレ交換の主な目的は以下のとおりです。
- 和式から洋式へのリフォーム
- 省エネトイレへの交換によるコスト抑制
- スマートトイレ導入による利便性の向上
工事の規模や必要となる専門性の高さに応じて業者を選択してください。業者選びでは、アフターサービスや保証の有無も大きなポイントです。長期的な利用を考え、保証やアフターサービスが充実している業者を選ぶと安心感があります。
相見積もりで費用を比較して選ぶ

相見積もりとは、複数のトイレ交換業者から見積もりを取ることです。各社の費用やサービス内容、対応力を比較して、条件の良い業者を選べます。見積もりに追加費用が含まれていないかの確認も重要です。見積もりを比較する際は費用だけでなく、対応の速さや過去の実績にも注目してください。
口コミや評判を調べると、信頼できる業者かどうかを確認できます。契約前に細かな仕様や作業内容を明確にしましょう。適切な見積もりによる業者選びで、満足できるトイレ交換が実現します。
指定給水装置工事事業者/排水設備指定工事店の確認
トイレ交換工事を依頼する際は、適切な資格を持つ業者を選ぶことが重要です。水道法により、給水装置の工事は指定給水装置工事事業者しか行えません。
指定給水装置工事事業者は、各自治体の水道局から認定を受けた業者です。給水装置工事主任技術者という国家資格保持者が在籍し、適切な工事と書類作成ができます。同様に、排水設備工事も排水設備指定工事店の認定が必要です。これらの資格を持たない業者が工事を行った場合、水道局の検査に通らない可能性があります。
業者選びの際は、必ずこれらの認定番号を確認しましょう。自治体のウェブサイトで認定業者リストが公開されているため、事前に確認できます。また、工事保険に加入しているか、過去の施工実績はどうかなども重要な判断基準となります。
メーカー保証・工事保証・瑕疵保険の違い
トイレ交換には複数の保証が関わるため、それぞれの内容を理解しておくことが大切です。トラブル発生時に適切な対応を受けるためにも、保証内容を事前に確認しましょう。
- メーカー保証
- トイレ本体の製造上の欠陥に対する保証です。通常1~2年の保証期間があり、温水洗浄便座などの電気部品は1年、陶器部分は2年というように部位により期間が異なります。正常な使用状態での故障が対象となり、施工不良や使用上の過失は対象外です。
- 工事保証
- 施工業者が提供する保証で、工事の不具合に対して無償で修理対応するものです。一般的に1~5年の保証期間があり、水漏れや設置不良などが対象となります。保証期間や内容は業者により異なるため、契約前に必ず確認しましょう。
- 瑕疵保険
- 工事業者が加入する保険で、工事の欠陥により生じた損害を補償します。万が一、工事業者が倒産した場合でも、保険会社から直接補償を受けられます。リフォーム瑕疵保険に加入している業者を選ぶことで、より安心して工事を任せられます。
見積内訳の赤信号(養生・廃棄・処分・止水栓・配管補修)
見積書の内容を正しく理解することで、適正価格での工事が可能になります。不明瞭な項目や過度に安い見積もりには注意が必要です。
見積もりで確認すべき重要項目
- 一式表記の多用
- 「工事一式○○円」という表記が多い場合は要注意。詳細な内訳を求めましょう
- 諸経費の割合
- 総額の20%を超える諸経費は高すぎる可能性があります
- 追加工事の可能性
- 「現場状況により追加費用発生の可能性あり」の記載内容を具体的に確認
- 廃棄処分費の有無
- 既存トイレの処分費が含まれているか確認。別途請求されることもあります
- 保証内容の明記
- 工事保証の期間と内容が明記されているか確認
特に注意すべきは、異常に安い見積もりです。必要な作業を省略したり、後から追加請求したりする可能性があります。複数社から見積もりを取り、相場を把握することが重要です。
失敗しないトイレ交換のポイント

トイレの交換は、単に新しい便器を取り付けるだけではなく、さまざまなポイントを押さえて進めることが重要です。事前準備を怠ると、思わぬトラブルが発生したり、余計な費用がかかったりすることもあります。そこで、本記事では失敗しないトイレ交換のための重要なポイントについて詳しく解説します。
- 交換前に配管や床下の状態をチェック
- トイレ交換を成功させるための事前準備
- DIYとプロ施工のメリット・デメリットを比較
- メーカー・機種選びのポイント
- 見積もりの内訳を詳しくチェック
- 交換後のメンテナンスを怠らない
- 施工後チェックリスト
交換前に配管や床下の状態をチェック
トイレ交換をスムーズに行うためには、配管や床下の状態を事前にチェックすることが重要です。特に古い建物では配管が劣化している可能性があるため、専門業者に点検を依頼することをおすすめします。劣化した配管のまま交換を行うと、後々水漏れや詰まりの原因になり、余計な修理費が発生する可能性があります。
- 水漏れリスクを回避
- 交換予定のトイレ周辺や床下、配管に劣化や亀裂がないか事前にチェックしておきましょう。早めに異常を発見すれば、大規模な修繕が必要になる前に最小限の費用で対処できます。
- 経年劣化の見極め
- 古い住宅の場合、排水管の素材や接合部分が傷んでいることも。プロの業者に依頼して点検を受ければ、後から追加工事が発生するリスクを抑えられます。
トイレ交換を成功させるための事前準備

トイレ交換を検討したら、工事の前に以下のポイントをチェックしておきましょう。事前に把握しておくと、トラブルや不意の出費を回避しやすくなります。
トイレ室内の寸法測定
- 便器の奥行き・幅・高さ、ドアの開閉スペース、ドアノブの位置を確認
- タンクレストイレや一体型トイレを選ぶ場合は、奥行きを特に注意
給水管・排水管の位置・状態確認
- 床排水か壁排水かを判断し、最適なトイレの種類を絞り込む
- 排水管の老朽化がある場合、同時に補修工事が必要になる可能性がある
電源コンセントの有無・設置場所
- 温水洗浄便座や自動開閉などの電化製品を使用する場合は、電源確保が必須
- コンセントがない場合、追加工事や延長コードの設置を検討
トイレ内のバリアフリー化の有無
- 手すりを取り付ける予定があれば、壁の補強が必要な場合がある
- 高齢者やお子さんが安全に利用できるかを考慮する
既存トイレの処分方法
- 撤去費用や処分費用が見積もりに含まれているかを要確認
- 自治体の粗大ごみとして出せるケースもあるが、業者が引き取る場合は費用比較を
DIYとプロ施工のメリット・デメリットを比較

- DIYで抑えられる費用
- 便座のみの交換や軽微な部品交換はDIYで対応可能です。工具がそろっていて、手順を正しく理解できるなら、工賃を削減できます。
- プロに依頼したほうがいいケース
- 配管の移設や床の補修など大がかりな工事は、専門的な知識が必要です。費用はかかるものの、安全性と確実な仕上がりを考慮すれば、プロに依頼するほうが結果的にトラブルを減らせます。
DIY | プロ施工 | |
メリット | 費用を抑えられる | 確実で安心、保証がつく |
デメリット | 失敗すると追加費用が発生する可能性がある | 施工費がかかる |
DIYでの交換はコストを抑えられますが、配管の取り付けミスや水漏れのリスクがあるため、技術に自信がない場合はプロに依頼するのが無難です。
メーカー・機種選びのポイント
トイレを選ぶ際は、以下のポイントを考慮しましょう。
- 節水性能:水道代を節約できる節水型を選ぶ
- 清掃のしやすさ:汚れが付きにくい加工がされたものを選ぶ
- デザイン:インテリアに合わせたデザインのトイレを選択
- 価格:タンク付きトイレは比較的安価、タンクレストイレは高機能だが費用がかかる
- ランニングコストとメンテナンス性
- 最新型は節水性能が高く、汚れが付きにくいコーティングを施してあるタイプも多いです。多少本体価格が高くても、水道料金や掃除の手間が減る分、長期的に見ればコストメリットが大きくなります。
- 部品の入手しやすさ
- 大手メーカーのモデルは部品の供給が安定しており、交換や修理がしやすい点も魅力です。長期間使うことを想定して、修理対応が受けやすい機種を選ぶと安心です。
見積もりの内訳を詳しくチェック

トイレ交換の見積もりを受け取ったら、以下の項目を確認しましょう。
- 本体価格:トイレ本体の費用
- 施工費:工事費用や作業にかかる手間賃
- 処分費:古いトイレの撤去・処分費用
- 追加工事費:床や配管の補修が必要な場合の費用
- 項目別の費用確認
- 見積書では、トイレ本体の価格や工賃、処分費、配管調整費などの細かい項目を確認しましょう。「処分費込み」「出張費別途」など、業者によって条件や表記が異なる場合があります。
- 必要以上のオプションを付けない
- 快適な機能を追求しすぎると、想定よりも費用が膨らむことがあります。本当に必要なオプションに絞り込むことで、無駄な出費を防げます。
見積もりは複数の業者から取得して比較することで、適正価格を把握しやすくなります。
交換後のメンテナンスを怠らない

交換したばかりのトイレを長くきれいに保つためには、日頃のメンテナンスも欠かせません。以下のポイントを心掛けると、機能性と衛生面をしっかり維持できます。
定期的な清掃
- 汚れが蓄積すると故障や水漏れの原因にもなりやすい
- 汚れを発見したら早めに落とすことで、トイレの美観を保てる
洗浄ノズルの確認・お手入れ
- ウォシュレットなどのノズルは、定期的に取り外して掃除をする
- ノズルに水アカや汚れが溜まると、洗浄力が低下し雑菌が繁殖する恐れがある
水漏れや動作不良の早期発見
- 便器と床の接合部、給水管の接合部に水滴がないかを確認
- 音や水位の異常、リモコン操作の遅延など、普段と違う症状があれば早めに業者へ相談
定期的なフィルター交換(ある場合)
- 高性能フィルター搭載のトイレは交換時期がメーカー推奨で決まっていることが多い
- フィルターが詰まると悪臭や吸排気不良の原因になりやすい
施工後チェックリスト
工事が無事に終わっても、すぐに安心するのはまだ早いです。施工後にご自身で最終チェックを行うことで、初期不良や設置ミスによる将来のトラブルを未然に防げます。このチェックリストは、専門知識がない方でも簡単に確認できるよう作成しました。ぜひ保存して、施工後の確認作業にご活用ください。
通水・漏れ・動作・床レベル・リモコン設定のセルフ点検
施工完了後は、まず5つの基本項目をご自身の目で確認することが不可欠です。これらは快適なトイレ使用の根幹をなす部分であり、万が一不備があると水漏れや故障の原因に直結するからです。チェックは簡単なので、必ず実施しましょう。
最初に、タンク内の水が満たされた状態で、便器や給水管の接続部から水が漏れていないか、ティッシュペーパーを当てて確認します。次に、洗浄レバーやボタンを操作し、正常に水が流れて止まるか、異音はないかをチェックしてください。便器が床に対して水平に設置され、ガタつきがないかも重要です。最後に、リモコンの各種ボタンが正常に機能するか、設定は正しいか一つずつ試しましょう。
セルフ点検リスト
- 通水・漏れ:給水管や便器の接続部から水が滲んでいないか。
- 動作:洗浄(大・小)が正常に行われ、水がしっかり止まるか。
- 床レベル:便器がガタつかず、床にしっかり固定されているか。
- リモコン設定:全てのボタンが反応し、設定通りに動作するか。
引き渡し書類・保証書・型番写真の保管
施工業者から受け取る書類は、将来のメンテナンスや修理の際に必ず必要になります。これらの書類がなければ、保証期間内であっても有償修理になったり、部品の特定に時間がかかったりする可能性があるため、大切に一箇所へまとめて保管してください。
特に重要なのは「保証書」「取扱説明書」「工事請負契約書」の3点です。保証書は、無償修理の範囲と期間を証明する最重要書類です。取扱説明書には、日常のお手入れ方法や簡単なトラブルシューティングが記載されています。万が一のために、便器本体やウォシュレットに貼られている型番シールをスマートフォンで撮影し、画像データとしても保存しておくと、問い合わせの際にスムーズです。
停電時の洗浄方法・凍結期の注意
最新のタンクレストイレは電気で洗浄するため、停電時にどう水を流すかを知っておくことが防災対策として重要です。また、寒冷地では水道管の凍結が便器の破損に繋がるため、冬場の対策は必須となります。
多くのタンクレストイレには、停電時用の手動レバーやハンドルが側面や背面に隠されています。事前に取扱説明書で位置と操作方法を確認しておきましょう。凍結対策としては、気温が氷点下になる際は、水道管の水を抜く「水抜き栓」を操作するのが最も効果的です。長期間家を空ける際も同様の対策を推奨します。これらの知識は、いざという時にあなたと家族の生活を守ることに繋がります。
戸建て vs マンション:選び方と工事で変わる要点

トイレ選びと工事の進め方は、お住まいが戸建てかマンションかによって大きく異なります。特に排水方式や共有部分の利用ルールは、事前に確認しないと「希望のトイレが設置できない」「工事が許可されない」といったトラブルに発展しかねません。それぞれの違いを理解し、計画的に進めましょう。
- 壁排水(集合住宅に多い)での型番選定と音対策
- 共用部の搬入・騒音・作業時間の取り決め
- 防臭・防音・振動の実用Tips
壁排水(集合住宅に多い)での型番選定と音対策
マンションなどの集合住宅では、排水管が壁に設置されている「壁排水」が一般的です。このタイプのトイレは、床排水に比べて選べる製品が限られるため、型番選定には注意が必要です。排水管の高さ(床からの距離)を正確に測定し、適合するモデルの中から選びましょう。
壁排水トイレは、排水音が下の階や隣の部屋に響きやすいという特性も持っています。そのため、静音性に優れたモデルを選ぶことが、近隣トラブルを避ける上で賢明な選択と言えます。製品カタログに記載されている洗浄音のデシベル(dB)数値を参考にしたり、防音材が内蔵されたモデルを検討したりすることをおすすめします。費用は少し上がりますが、長期的な安心感を得られます。
共用部の搬入・騒音・作業時間の取り決め
マンションでのリフォーム工事は、専有部分だけでなく共用部分にも影響を与えます。資材の搬入経路である廊下やエレベーターの使用、工事中に発生する騒音や振動について、事前に管理組合へ届け出て、承認を得る必要があります。
多くのマンションでは、管理規約でリフォーム工事のルールが定められています。例えば、工事可能な曜日や時間帯、エレベーターや廊下の養生(保護シートで覆うこと)の義務付けなどが一般的です。これらのルールを無視して工事を進めると、他の居住者とのトラブルや、最悪の場合は工事の中断に繋がります。工事契約前に、業者と一緒に管理規約を確認し、必要な申請を済ませておきましょう。
防臭・防音・振動の実用Tips
トイレ空間の快適性を高めるためには、便器本体の性能だけでなく、防臭・防音・振動への対策も重要です。特に構造上、音が響きやすいマンションでは、これらの対策が生活の質を大きく左右します。
防臭対策として最も効果的なのは、便器と床の隙間を埋める「フランジ」や「パッキン」を確実に施工することです。腕の良い業者であれば当然の作業ですが、念のため確認しましょう。防音・振動対策としては、排水管に遮音シートを巻く方法があります。これは後からでも追加工事が可能ですが、便器を一度取り外す必要があるため、交換工事の際に同時に行うのが最も効率的で経済的です。
トイレ交換に関するよくある質問

- DIYでのトイレ交換は可能?
- トイレ交換の際に床や壁もリフォームした方がいい?
- 補助金の対象になるのはどんなケース?
- 見積もり額と実際の請求額が変わることはある?
DIYでのトイレ交換は可能?
DIYでのトイレ交換は可能ですが、専門的な知識や技術が求められるため、注意が必要です。特に以下の点を理解しておくことが重要です。
DIYでのトイレ交換の注意点
- 配管接続の知識が必要
- 排水管や給水管の接続を誤ると水漏れの原因になります。
- 専用工具が必要
- スパナやシールテープなど、適切な工具を揃える必要があります。
- 施工ミスによる追加費用のリスク
- DIYに失敗すると、最終的に業者へ依頼することになり、かえって高額な費用がかかることがあります。
- 賃貸物件では事前確認が必要
- 大家や管理会社の許可を得る必要があります。
確実に安全な施工を行うためにも、不安がある場合は専門業者に依頼するのがおすすめです。
トイレ交換の際に床や壁もリフォームした方がいい?

トイレ交換と同時に床や壁のリフォームを行うのは非常におすすめです。トイレの交換時には、内装の劣化が目立つことが多いため、リフォームを合わせて行うことで、見た目の美しさだけでなく、機能面の向上にもつながります。
床や壁のリフォームを検討すべき理由
リフォーム箇所 | メリット |
床材の変更 | 防水性・耐久性が向上し、掃除がしやすくなる |
壁紙の張り替え | 防臭・防カビ効果のある壁紙で、清潔感を保てる |
バリアフリー化 | 段差の解消や手すりの設置で高齢者も安心 |
特に、古い住宅では配管の老朽化が進んでいる可能性もあるため、一緒にリフォームしておくと、将来的なトラブルを防ぐことができます。
補助金の対象になるのはどんなケース?

トイレ交換に関する補助金は自治体によって異なりますが、主に以下のケースが対象となります。
補助金が適用される主なケース
- 節水型トイレへの交換:水道使用量の削減が目的
- バリアフリー化:和式から洋式への変更、手すりの設置など
- くみ取り式から水洗トイレへの変更
- 三世代同居によるトイレの増設
補助金を受けるためのポイント
- 自治体の公式サイトで補助金制度を確認
- 工事前に補助金の申請手続きを行う
- 申請に必要な書類(工事見積書、施工写真など)を準備
補助金の条件は自治体ごとに異なるため、事前に最新情報を確認することが重要です。
見積もり額と実際の請求額が変わることはある?

見積もり額と請求額が異なるケースは少なくありません。主な理由は以下の通りです。
見積もり額が変動する原因
- 追加工事の発生
施工中に配管の劣化や補修が必要になることがある - 予期しないトラブル
古いトイレの撤去時に床の腐食が発覚するなど - 見積もり時の説明不足
細かい作業内容が含まれていないことがある
見積もりと請求額の差を防ぐ方法
- 事前に詳細な見積もりを依頼する
- 追加工事の可能性について業者に確認する
- 契約前に「追加費用なし」の明記があるか確認する
信頼できる業者を選ぶことで、トラブルを防ぎ、スムーズに工事を進めることができます。
まとめ

トイレ交換にはさまざまなメリットがあります。節水による省エネや最新機種による清潔性・機能性の向上などです。トイレ交換によって自宅の資産価値も高まります。トイレの平均寿命は10~15年です。故障や機能低下が見られる場合は、トイレ交換を検討してください。
トイレ選びの際には、以下のポイントに注意しましょう。
- トイレの種類
- 排水方式
- 洗浄方式
- 便座の種類
家の構造や家族のニーズに合わせたトイレ選びが大切です。交換費用はトイレの型と機能、追加工事の有無によって大きく変動します。地方自治体の補助金を利用できる場合があるため、制度の有無や申請条件を確認しましょう。トイレ交換業者を選ぶ際には、複数の業者に見積もりを依頼してください。
各社の費用とサービス内容を比較して、最適な業者を見つけられます。適切な業者選択と交換タイミングで、快適なトイレ空間を実現しましょう。